[
板情報
|
R18ランキング
]
したらばTOP
■掲示板に戻る■
全部
1-100
最新50
|
1-
101-
201-
301-
401-
501-
601-
この機能を使うにはJavaScriptを有効にしてください
|
みんなで文才晒そうぜ part2
516
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/12/15(木) 04:41:30 ID:OYS2vv/A
「C組のあの子、彼氏とね、もうシたんだって」
「え、ウソっ。いつ、いつ?」
「はやーい。いいなあ」
私の苦手な会話が始まった。他人のプライバシーを晒しだしてまったく何が楽しいのやら。
煙草の煙を吹くように、吸い込んだ息を上に吐いた。
「私も早くシたいって言ってるのに彼氏がビビりで」
「わかるわかる。ウチもそう。……まあ、あんたはまだよねえ?」
会話の流れに従って、見下した流し目が私を向く。
よくご存じでという言葉を飲み込んで、受けのいい笑顔を作る。
「やめてよー。私、そうゆうお話はダメなんだってー」
恥ずかし気に耳を塞ぐポーズも付け加えると、机を囲む思春期乙女たちは
お互いの顔を見合わせて、やっぱりこの子はそうよね、と安心した顔になった。
私が経験したらいったい何がどうなるのか。まるで氾濫危険水位みたいな扱いだ。
「あ、そうだ。私、彼と帰る約束忘れてた。ごめんね」
そう言って席を立つと、思春期乙女たちは勝ち誇ったような笑みで手を振ってくれた。
校門で待つ彼を見つけて背中を弱くつつく。似合わないキャラだなと自分で思う。
未だ付き合っている感覚に慣れていないのか、固そうな声音で行こっかと言った。
「あのね。C組みの子……もう、シたんだって……」
彼の歩みが止まる。私が振り向くと、彼は赤くなった顔を横に向けた。
「もうちょっと俺たちが大人になってから」なんて言葉は、十二月にぴったりの寒さだった。
新着レスの表示
名前:
E-mail
(省略可)
:
※書き込む際の注意事項は
こちら
※画像アップローダーは
こちら
(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)
スマートフォン版
掲示板管理者へ連絡
無料レンタル掲示板