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みんなで文才晒そうぜ part2

295以下、名無しが深夜にお送りします:2014/06/07(土) 02:39:56 ID:.wbTek4U
目と鼻の先にナメクジが飛んでいる。
一寸と満たない体?が、目下、肌色銃弾となり己の顔面へと飛翔中なのだった。言わば落下中とも言える。

「えっ」

──事の発端は「あー今日もバイト疲れたなーあ、星が綺麗じゃん」と夜空を仰いだ瞬間だった。
時給八百四十円。街角老舗古本屋。主な労働内容はもっぱら手癖悪し悪ガキ監視。
筆舌すべき疲労点は、長時間の着座に、赤子の夜泣きにも負ける腰の悲鳴程度。

「ちょっ」

勿論、本来この度合いでエネルギッシュかつ若さ溢れるマイボディが愚痴を零すわけがなく。
口から放り出たものは只の単なる世迷い言。塵にもみたない自己満足を得るためであり、故に怠慢たる行為は無作為に悲劇を巻き起こしてしまったのだ。

「まっ!?」

夜道のみっちり閉じた闇を、申し訳程度に緩和させる街頭。
頭上高々に聳え立つ一筋の光は、街中の虫という虫をワッシワッシとかき集めたかのような混沌たる惨状であり。
──そこから『四弾目』の肌色残光が迸ってきた。

「って?」

降り落ちる弾道は刃物の如く鋭い。
まずい、このままでは顔どころか口内へと侵入を許させてしまう。というかむしろ既に『一弾目』と『二弾目』は口内へと突入済みだった。

「もがっ! んんんんッ〜〜〜〜〜〜!!!!????」

事は既に始まりを告げて、終わりを迎えている。
思考速度は軒並みのもので、走馬灯のような奇蹟を起こしているわけじゃない。
無事に五弾の着弾を確認した己のフレキシブルな脳は、手遅れのまま現状を無事に把握した。


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