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みんなで文才晒そうぜ part2

1以下、名無しが深夜にお送りします:2014/01/18(土) 18:14:17 ID:mNOcI4dM
ここはお題に沿った地の文込みのSSを晒すスレッドです

・主に地の文の練習や批評・感想の場として使ってください
・次スレは>>990が(規制等の際には有志が)必ず『宣言』して立てる事
・気楽な雑談がしたい方は酒場や休憩所でどうぞ

【注意】台詞形式のSSは受け付けておりません

前スレ
みんなで文才晒そうぜ
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/14562/1352992635/

お題>>2

2以下、名無しが深夜にお送りします:2014/01/18(土) 18:29:48 ID:tXemnhes
格闘

3以下、名無しが深夜にお送りします:2014/01/18(土) 18:54:25 ID:mNOcI4dM
ふと疑問に思ったんだがここって二次創作はアリなのか?
前スレの>>1が細かいルールを決めてないからわからねぇし

4以下、名無しが深夜にお送りします:2014/01/18(土) 19:51:09 ID:1xGU/f62
分からないなら不用意に触れない、が賢い
前スレに二次創作が無いんだから、ここはそういう場だと思って書いとけ

1レス完結推奨も抜けてるし、どこかでテンプレの話し合いをしないとな

5以下、名無しが深夜にお送りします:2014/01/18(土) 20:27:09 ID:Us2syj9E
とりあえず立て乙

6以下、名無しが深夜にお送りします:2014/01/18(土) 22:27:16 ID:Dybri8IY
いつのまにやら次スレが立ってた
確かにここはこのままが一番だろうな
乙一

7以下、名無しが深夜にお送りします:2014/01/19(日) 12:44:39 ID:XMUK8Kjs
何気にお題のハードルが高いな……

8以下、名無しが深夜にお送りします:2014/01/19(日) 13:16:46 ID:ci6JHKCE
お題はネタが思い浮かばなかったときのヒント程度の認識でいいんだろ?

9以下、名無しが深夜にお送りします:2014/01/19(日) 16:00:33 ID:VvQ8RD0M
何の為のお題だよw

10以下、名無しが深夜にお送りします:2014/01/19(日) 18:54:13 ID:xzjg.maA
スタンド戦は格闘に入るのだろうか?

11以下、名無しが深夜にお送りします:2014/01/19(日) 18:55:44 ID:YAYljyjk
いや>>8は「そんなにお題を重要視しなくてもいいんだろ?」って言いたいんじゃないか?

12以下、名無しが深夜にお送りします:2014/01/20(月) 02:26:46 ID:kLaf6elM
久しぶりに来たらちょうど前スレ完走してるのね
雰囲気もいくらか変わってそうで怖いけどまあいいや

13以下、名無しが深夜にお送りします:2014/01/20(月) 02:28:21 ID:kLaf6elM
夕食後、コーヒーを飲みながらテレビで野球を見ていると、ドアをノックする音がした。僕はテレビを消し、残りのコーヒーを飲み干し、それから立ち上がって大きく欠伸をした。
時計を見ると8時半を回っている。ノックがもう一度、今度はせかすようになった。客人は一刻も早く僕と会いたがっているようだ。僕ゆっくりとドアを開けた。そこには妙な格好の女がいた。

      🐸              🐸               🐸             🐸              🐸

「わるいけど、ちょっといいかしら」と女が言った。「なに、時間はかからないわ。とりあえず上にあげてくれない」
 女はそういって僕の返事を待たずに家に上がると、さっきまで僕が座っていたソファーにドスンと腰を下ろした。ソファーの上には快楽天が置いてあったので、僕はいささかばつの悪い思いをしたが、女は特に気にしていないようだった。
「それで」と僕は気を取り直していった。「これはつまりどういうことなんだろう。いったいあなたはどういう人で、何をしにきたんだ」
「まあ突然のことで驚かせてしまって申し訳ないとは思うわ。でもこれはあなたが知らなくてもいいことよ。私たちの問題なのだから」
「だけどここは僕の家だよ。僕の家で好き勝手されては困るんだ」
「あなたの家?ああ、そういえばそうだったわね。でも私からすればそんなことは関係ないのよ。それよりコーヒーをごちそうしていただけないかしら。この仕事って結構疲れるのよ」
 女はそういってはテレビをつけるとチャンネルを変え、サスペンス・ドラマを見始めた。
 やれやれ、と僕はため息をついた。まともに話も通じないみたいだ。それからあきらめて台所でコーヒーを作った。冷蔵庫の中に賞味期限の迫ったチーズ・ケーキがあったので一緒に持っていくことにした。
 ガールフレンドを家に呼んだ時に一緒に食べようと思って買ったやつだ。その彼女とは三日前に別かれてしまった。きっかけは些細なことだったが、ずいぶん前からぎくしゃくしていたしこうなるのも時間の問題だったのだろう。
 居間に戻ると、女は神妙な面持ちでサスペンス・ドラマを見ていた。
「コーヒーなんだけど」と僕は言った。「ミルク切らしているんだけど大丈夫かな」
「ええ、ありがとう。迷惑をかけてしまってすまないとは思っているのよ、一応は」
 女はそういうとまたドラマの世界に入って行った。

14以下、名無しが深夜にお送りします:2014/01/20(月) 02:29:01 ID:kLaf6elM
結局女は二時間以上ドラマを見て、その間にコーヒーを3杯とチーズケーキを二つ食べた。
「さて」と彼女はテレビを消して立ち上がった。「そろそろ仕事のほうも片付けないといけないわね」
 女はそういうとポケットから奇妙なステッキを取り出して、僕のベットの足を3回こつこつこつとたたいた。すると、ベットの下から紫色の芋虫が出てきた。直径2センチ長さ2メートルぐらいだろうか。
 女はそれを摘み上げると、ゴミ袋に入れ、芋虫をその上から足で何度も踏みつぶした。袋の中は紫色の体液で染まっていった。


「仕事は完了したからもう帰るわね。チーズ・ケーキありがとう。おいしかったわ」
 そういうと女はかえって言った。
 僕は残された紫芋虫の残骸をどうするべきか悩んだ挙句に、それをミキサーにかけてトイレに流した。
 僕はトイレの紫色の渦を見送ると、ベットに入った。芋虫を吐き出したベットはいつもより心地よく感じられて、僕はすぐに深い眠りに落ちていった。

15以下、名無しが深夜にお送りします:2014/01/20(月) 07:32:07 ID:DBUPRovg
>>10
「格闘」って言うと生身で殴り合いをするイメージだな
スタンドとか、能力で闘うのは違うんじゃないか

16以下、名無しが深夜にお送りします:2014/01/20(月) 16:22:25 ID:.03.uwJw
・作品を晒すときはageるように
ってテンプレも必要そうだな
過疎防止のためにも

17以下、名無しが深夜にお送りします:2014/01/20(月) 17:35:54 ID:Z21sdTqA
>>13
世界観好き
紫の虫の元ネタ探したけど結局分かんなかった

独特の雰囲気が面白かったけども、
一人称視点なのに三人称の表現が混ざってるのが気になった
それでも俺にはよかったけどね

>>16
過疎に怯えすぎワロチ
そこまで自己主張の強いスレは気持ち悪い
適度にageていけばいい

18以下、名無しが深夜にお送りします:2014/01/20(月) 21:10:32 ID:DVIUELqA
>>17
いや無理強いまではしないが積極的にageていった方がいいのも事実だろ
そうじゃなくても前スレが過疎ってたんだし

19以下、名無しが深夜にお送りします:2014/01/20(月) 22:40:43 ID:LX62R7LY
>>13
多分、いつもの訪問客の人だよね
月見とか家族連れとかの
雰囲気が村上春樹に似てる
好きなのかな

20以下、名無しが深夜にお送りします:2014/01/21(火) 01:29:27 ID:U2cR4N8c
>>19
3か月ぐらい来てないのに覚えててくれてるのね
批評サンクス、これからまたしばらくお世話になるわ〜

21以下、名無しが深夜にお送りします:2014/01/21(火) 04:46:09 ID:Z4dMJSTs
 僕が部屋でゲームをしていたら、妹がやってきた。

「兄ちゃん、お母さんが呼んでるよ」

「何で?」

「ジャムのフタが開かないんだって。お母さん、ああもう! とか言いながら、今、必死でビンと格闘してるよ。兄ちゃん、お母さんより力あるでしょ?」

「そりゃそうだけどさ……。今、雷避けてる途中だから。ようやく100回越えたところだし」

「兄ちゃん。行きなよ。怒るよ」

 妹が睨みつける。仕方なく僕はポーズボタンを押してゲームを一時中断した。タイミングがわからなくなって多分失敗するだろうな、と思いつつも。

「母さん、台所か?」

「うん。早く行きなよ」

 やれやれ。妹に急かされ僕は台所へと向かった。多分後ろを見たら、監視するように妹は突っ立っているんだろうな。実際、見ていないから想像でしかないけどさ。

22以下、名無しが深夜にお送りします:2014/01/21(火) 04:47:50 ID:Z4dMJSTs
 台所に行くと、母さんは確かに『昏き者の眷属』ーービンと格闘していた。拳が茜色に光っているところを見ると、母さんも本気のようだ。『ヴァンフェローヌの錬舞撃』を使っている。そうそう見せる事がないのに。

「この世に非ず者共に告げる。在るべき世界へと帰りなさい! 暄! 烈! 砕っ!!」

 母さんが放った三連撃は蒼色の『ヒュジュラ』を纏って、ビン三体を完全に核から破壊した。当然の事だが、ビンは音もなく塵と化した。その間、僕は冷蔵庫を開けて牛乳を取り出していた。行儀悪く、パックに口をつけてそのままごきゅごきゅ飲み干す。

「で、母さん。僕はいつものようにジャムのフタを開ければいいの?」

「ええ、頼むわ。その間、母さんはこいつらを抑えておくからね! 覚悟しなさいよ、あんたたち!」

 ビン共に向かって、ギロリ、と睨みつける母さん。それを見て明らかにやつらは怯んだ。その間に、僕は丁度いいからと床に牛乳を垂らして『闇極陣』を描いていく。

「……悠久の離れより現れし森羅の王、ジャムシードへと告げる。今、その世界を閉ざし暗黒の彼方へと放った扉をここに出現させよ。繰り返し、告げる。我は叶える者の王なり……」

 徐々に空間が壊れ始めた。が、そうはさせじとビン共が僕に襲いかかってきた。それを母さんが一体一体なぎ倒して、更には蹴散らしていく。

 瞬間、まばゆいばかりの暗黒色の光。暗闇の彼方への扉が……開いたのだ。僕は片手を上げて、そこに『ヒュジュラ』を集中させた。

「今こそ闇の蓋を開けよ! ルキアイリュテージッ!!」

 まるで氷山がくだけ割れるかのように、空間に亀裂が一斉に走る。その割れた亀裂へと、ビン共が嘆きの絶叫を上げながら次々と呑み込まれていく。一匹も残さずに。

 僕はその光景を眺めながら、残った牛乳をゆるゆると飲み干していった。部屋に戻ったら、あと91回、雷避けないとな、なんて事を思いながら。隣では、母さんが今晩の夕飯を決めたようだ。「お好み焼きにしようかしら……」とか、そんな事を言っていたから。

23以下、名無しが深夜にお送りします:2014/01/21(火) 04:51:25 ID:Z4dMJSTs
書いてて楽しかったな、こういう痛い感じのは。いつかきちんと書いてみたい(適当)

2レス失礼。分けたかったので分けました

24以下、名無しが深夜にお送りします:2014/01/22(水) 01:03:45 ID:IsILy7lc
楽しそうよね、うん

ぼくも次これで書いてみたいと思った(コナミ)

25以下、名無しが深夜にお送りします:2014/01/22(水) 02:12:14 ID:X.ZOs8SY
己を理解したければ周りを学べ。周りを理解したければ世界を学べ。
学んだ大は、いずれ小へと凝縮される。武と知は共に依存にある。

それを聞かされた当時の俺はまだ幼く、師匠がたまにぼやく言葉は摩訶不思議な呪文だった。
庭に咲く花の名前を覚えたところで、自分の何が分かるのだろうか。
俺の体は花壇に生えているわけではない。地に足をつけているが、根は生やしていない。

真剣に武道を語り、稽古をつけてくれた先生に強い憧れをいたからこそ、
その話は理解しがたく、されるたびにアレルギーに近い拒否反応を出した。

俺が知る武道と勉強は、水と火の関係である。
難問を解いても筋肉量は増えない。その時間分だけ体は衰えていく。
練習相手に向かって突きを放っても博識にはなれない。
せいぜい間合いを学ぶだけだ。だから火と水だった。

火に水をかければ根元を燻ぶらせてたちまちに消えてしまう。
逆に、水を火にかければ湯気を立ち上らせてしだいに全て蒸発してしまう。

天真爛漫に悪戯好きが加わる年齢を迎えていたこともあり、
人生の5倍以上を生きる師匠に「どっちかで十分じゃないの?」と反論に近い質問をすると、

「いずれ理解する時がくる。わしの知る世界を語ったところで、坊にとっては童話に等しい作り話よ」

そう言って、どこか遠くを見ながら長く伸ばしている白い顎鬚を五本指で梳いたのだった。

師匠の言葉がふと頭の中に浮かんできたのは、それから6年が経っていた。
例年よりも遅れて雪が降ったらしい。窓から見える景色は既に冬の色に染まっていた。

勉強疲れの睡眠から目覚めたのは土曜日の午前11時。
体力の衰えと知識の大切さを思い知った高校3年生の寒い冬だった。

26以下、名無しが深夜にお送りします:2014/01/22(水) 02:16:19 ID:X.ZOs8SY
ここのは考えて書かないとオチどころか全体が弱くなるな
筆の赴くままに書いたけどこれが限界だしやり切った感もあるから投下
煮るなり焼くなり好きにして

27以下、名無しが深夜にお送りします:2014/01/24(金) 17:23:53 ID:iEc36/wQ
順調に過疎化が進んでますね

28以下、名無しが深夜にお送りします:2014/01/24(金) 20:24:06 ID:KO1hS3Nc
(ま、まずい!)

そう思った男が半歩ほど飛び退いた瞬間、不良の脚が男の鼻をかすめた

ビッ

驚く男。そこに、間髪入れずに不良の拳が雷のような速度で叩き込まれた。

男は悶絶し、地面に倒れた



やべえ文才ねぇ

29以下、名無しが深夜にお送りします:2014/01/24(金) 22:37:47 ID:hlMZlQ/s

目覚まし時計の喧しい鳴き声は、氷のように冷たく耳に響いた。
さっさと黙らせてもう一眠りしようと思い手を伸ばしたが、
目覚まし時計はどこにあるのだろうか。布団の中からでは何も見えない。

だからといって布団から顔を出して確認するのは億劫だった。
せっかく温まった布団内に冬の外気が入り込んでくるのは、どうしても避けたかったのだ。
だからはやく黙ってくれ、と俺は祈った。眠りたいんだ。

しかし、俺の気など知るはずもない目覚まし時計は、義務的に冬の空気を揺らしている。
あいつには耳がないから、あんな不快な音で鳴き続けられるんだろうな、と内心でつぶやいた。
それから耳を塞ぎ、無視を決め込むことにした。
あと数分耐えれば目覚まし時計は諦めて静かになり、俺は闘いに勝利することになる。

孤独な喧騒の中で、目覚まし時計の事を想った。
どれだけ持ち主に嫌われようと、決まった時間に朝を叫ぶというのは、どんな気分がするのだろう?
仕事だと割りきってやっているのだろうか? そうでもしないとやっていられないのではないだろうか。
でも、そうじゃないとしたら? 持ち主の事をほんとうに想っているとしたら?
仮によろこんでやっているとしたら、俺は悪いことをしてしまっているのかもしれない。
ほんとうは目覚まし時計というのは、健気で可愛げのあるやつなのかもしれない。

だからといってその健気さが、俺を布団から引きずり出すわけではない。
それとこれとはべつの話だ。愛と欲は別物なのだ。

しばらくすると、目覚まし時計は泣き止んだ赤ん坊のように静かになった。
今朝の格闘はお前の負けだ。ざまあみろ。
俺はほくそ笑みながらあたたかい息を吐き出して、布団に身を沈めた。
意識が毛布に吸い込まれて、瞼の上に重みがやって来る。
今日が月曜日だろうと、知ったことじゃない。俺は眠りたい。

30以下、名無しが深夜にお送りします:2014/01/24(金) 23:38:29 ID:ZBvKybFI
なんだか懐かしい臭いがする

31以下、名無しが深夜にお送りします:2014/01/25(土) 01:02:48 ID:n4R0Wgmc
投下ついでにまだ評価されてないやつのにおだやかな感想込みの批評してみ
それだけで過疎じゃなくなるから

32以下、名無しが深夜にお送りします:2014/01/25(土) 13:44:34 ID:3vNC8IV.
 それは、俺と奴との真剣勝負だった。
 暴れまわる奴は、押さえつける俺の手をいともたやすくすり抜け、まるでおちょくるように跳ねる。
 しかし、俺と比べて圧倒的に小さな体は簡単に捉える事ができた。
 睨みつける奴を一瞥し、包丁を首につきつけた。
 やはり抵抗するか……。腕を叩いてくる。
 そんな些細な事は気にさない。尻から頭にかけ、内蔵を傷つけぬように身を削ぎ落とす。
 噛みついて抵抗する奴を無視し反対の身を削ぐ。
 薄く切りやつの上に並べてやる。奴はいまだに反抗の意思があるらしい。
 惨めに睨みつける『奴』に俺は目もくれず。4人の観客に頭をさげた。
 たった数分の格闘だが、今日も完全勝利だ。

33以下、名無しが深夜にお送りします:2014/01/25(土) 16:04:07 ID:UUMIjxpc
>>32
8行目でやっと気づいた

34以下、名無しが深夜にお送りします:2014/01/26(日) 21:13:11 ID:8mU5gj6c
ゴッ

いきなり放たれたハイキック。それを簡単に肘で止めると、男の右手が不良の喉を突いた

呼吸ができなくなる苦しみに倒れ込む不良。

力がうまく入らない脚を無理矢理に立たせようとする不良だが、そこにもう一撃が叩き込まれた

男の膝蹴りが不良の肋骨を捉えたのだ。

辺りに音が響く。不良の肋骨は完全に砕かれた



無理だわ地の文

35以下、名無しが深夜にお送りします:2014/01/26(日) 22:47:32 ID:ofsFk3t6
>>34
ゴッ
とかいう表現を変えるだけで地の文ぽくなるよ

ぶんっ、という鋭い音と共にいきなりハイキックが放たれた
みたいな感じで

あと、慣れない内は一人称で書いた方が書きやすいかな

36以下、名無しが深夜にお送りします:2014/01/26(日) 23:09:49 ID:7xnJ5wpQ
どかーんと音を立てて爆発した
と同じでダメだろ
ケータイ小説ならありかもしれないけど

37以下、名無しが深夜にお送りします:2014/01/27(月) 00:56:16 ID:d/sgnOag
負けを悟り、項垂れる。相手は強い。確実にこちらの玉を詰ますであろう。相手の次の手が今自分が想定している手ならばもうこちらはどうすることもできない。

パチリ

駒音がした。盤面を見る。やはり、想定していた手だった。背筋を正し、深く息を吐く。

「負けました」

38以下、名無しが深夜にお送りします:2014/01/27(月) 01:16:27 ID:d/sgnOag
深く頭を下げた。生まれてこの方初めての決勝という大舞台は強敵相手に奮闘するもやはり敵わず、といったところか。相手の強さ、場の雰囲気、そして対局。全てに対して果敢に立ち向かい、敗れた。両者ともに持ち時間を使い果たし秒読みに入ったのが遠い昔に思われる。持ち時間15分、使い果たした後秒読み30秒の規定で一時間半近い戦いである。長い長い孤独な頭脳の格闘は、終わりを告げた。

将棋という「頭脳の格闘」ということで一つ。

39以下、名無しが深夜にお送りします:2014/01/30(木) 22:30:30 ID:qp.fOc5w
過疎がヤバイヤバイ
とりあえずあげるのと次のお題↓1でいいよね

40以下、名無しが深夜にお送りします:2014/01/30(木) 23:14:35 ID:ghzUoElo
麻薬

41以下、名無しが深夜にお送りします:2014/01/31(金) 02:00:34 ID:/M.4we.o
>>39
たかだか三日で過疎は言い過ぎ

42以下、名無しが深夜にお送りします:2014/02/05(水) 21:52:00 ID:sziQm6s6
あげ

43以下、名無しが深夜にお送りします:2014/02/10(月) 16:27:47 ID:Fp9VZcPw
age

44以下、名無しが深夜にお送りします:2014/02/14(金) 23:06:16 ID:NmblH2P2
大人たちってば、皆タバコを吸ったり、お酒を飲んだりする
僕は、なんでだろうと思っていた
ママの吸うタバコは、煙がとても嫌だし、パパが飲むお酒は、足がふらふらになっちゃう
そうすると、他の人にも迷惑をかけちゃう
それなのに、やめないのはなんでだろうと思っていた

……試しに俺は、一本だけと思って、母さんのタバコを吸ってみた
試しに俺は、一杯だけと思って、父さんの酒を飲んでみた
すぐにやめればいい、そう思っていた

やめられなくなった
また、タバコを一服吸いたくなる
また、酒を飲みたくなる

お袋や親父は、とても早くに亡くなった
俺が若いうちに、亡くなった
お袋は、肺がんで死んだ
親父は、車に跳ねられて

大人がタバコや酒をやめない理由が分かった時には、もう遅かった
やめない、ではなく、やめられないのだ
俺は、恐ろしい麻薬の立派な中毒者になっていたのだった

45以下、名無しが深夜にお送りします:2014/02/15(土) 14:34:40 ID:Eh8LPz9.
>>44
酒や煙草は=麻薬ではないと思うが。
子供の視点と大人の視点の書き分けがいいね。

46以下、名無しが深夜にお送りします:2014/02/17(月) 15:29:54 ID:r4cHZHpM
 快楽は浸れば浸るほどドツボに嵌るという。
 私にとってそれはウサギだった。

 偶然譲り受けた仔兎だったが、よく噛みついてはサークルから脱走をした。
 部屋の隅で震える兎に、呆れつつも癒やされていたのは記憶に新しい。
 癒やしと快楽は脳の同じ働きだというのにこんなにも響きがちがうのかと思った事もある。

 日に日にウサギは何をして居るのか気になり仕事が手につかず、怒られるようになった。
 そんな時はいつもウサギに癒やされていた。
 しかし、一年も経たないある日、そのウサギは死んだ。食滞だった。仕事で忙しくブラッシングできなかったのが原因だった。

 それからだ、気がつけばサークルの中から音がする。何もいないのに。
 ウサギが跳ね回る姿が見える。もういないのに。

 心が、脳が、体が、ウサギを欲しているのだ。脳内麻薬だとはよく言ったものだ。私はウサギに癒やされていたわけではなかった。
 それを知らずのうちに義務だとごまかしていただけだ。本当は己のエゴでウサギに接していた。
 もう飼わないそう決めたのに、気が付けばペットショップの自動ドアをくぐっていた。

47以下、名無しが深夜にお送りします:2014/02/17(月) 18:02:25 ID:.IrwhKT6
 この記録を誰かが見る事を期待して、私はここにありのままの事実を残す事にする。

 我々がこの星に来たのは、調査と研究の為だ。この星には遥か過去に文明があったという幾つもの証拠があり、私達の研究チームが降り立った島には遺跡の残骸と思われるものがわずかながら残っていた。
 そこをくまなく調査する事、三年。この星にいたと思われる生命体の生態系はもちろんの事、果ては文化や民族性、娯楽や食習慣まで我々は調べあげたのだ。これはかなりの成果だったと私達は自負している。
 その中の一つに、料理があった。研究チームの一人が興味本意と知的探求心からこれを見事に再現し、我々はこの星の知的生命体が食べていた料理を現代へと甦らせたのだ。

 しかし、それはとんでもない過ちだった。

 菓子とされていたこの料理は、実は麻薬だったのだ。

 いや、この星の生命体にとっては確かに菓子だったのかもしれないが、我々にとってこの料理は完全に麻薬だったのだ。しかし、その事に気がついた時には既に手遅れだった。研究チームの全員がそれをもう食していたのだから。

 カリッとした食感に適度な塩味。一口食べたら、不思議ともう一口食べたくなる。もう一つ、あともう一つとまるできりがない。気がつくと体はもうそれしか受け付けなくなる。
 繰り返す。これは危険な麻薬だ。この記録を発見した君達はこの食品を決して口にしてはいけない。これはとてつもなく危険な麻薬だ。やめられない、止まらないのだから。
 繰り返す。これは危険な麻薬だ。やめられない、止まらない。やめられない、止まらない。やめられない、止まらない。やめられない、止まらない……。やめられない……。止まらない…………。やめら……………………。

48以下、名無しが深夜にお送りします:2014/02/17(月) 18:03:51 ID:.IrwhKT6
ステマじゃありません……(震え声)
コンビニに行ったら何故か思いついただけだから

>>46
ふと、山崎まさよしの有名な曲を思い出した
こんな所にいるはずもないのに♪
これ見た後だとなんか怖くなってきたわ……

49以下、名無しが深夜にお送りします:2014/02/17(月) 18:16:35 ID:Wv3UMDmo
カリッとした食感で気付いて吹いたわ
でも好きよ

50以下、名無しが深夜にお送りします:2014/02/17(月) 19:04:29 ID:FOzAegtk
いいか? 古臭いと、時代遅れだと罵るなら好きにするがいい。
ただしそいつはこれから三分間、まずは最初のナンバーだけでも、耳をつんざき腹わたをひっくり返すアンプの音圧に耐えてからにしてくれ。それで伝わらないならそれまで、お前にゃ合わなかったってだけの話、好きに罵倒してくれて構わない。

例えば酒、例えば異性、例えば喧嘩、人の感情や精神を昂らせる要因は様々ある、それ位は理解できるだろう?

だけどコイツはちょっとレベルが違う。

お前に体験しろとは言わないし、決してお勧めもしない。何故ならコイツは違法だし取り返しのつかない行為だからだ。

でも常軌を逸したその感覚は、時に常軌を逸した旋律を生んでくれる。これからお前が味わうのは、その力を借りた俺が可能な限りその力を具現化した音達。文字通り命を削って吹き込んだ、法を外れたメロディだ。

この前、僅か10歳だという少女が俺の元に駆け寄って『貴方の曲に勇気を貰った』って言いやがった。薄汚れた俺が、精一杯に輝いたふりをして表現したナンバーが、濁りひとつない彼女に力を与えたなんて余りに出来の悪いジョークみたいだろ?

だけどその後、涙が止まらなかった。

決して褒められた物じゃない、ダーティな昂りを得て作った俺の魂の欠片達は、汚れてなんか無かったらしい。

いや、いいんだ、感傷的になっちまった。

だから三分間だけ時間をくれよ。きっと最高の中毒性と暴力性を持ちながら決して身体は蝕む事の無い、世界最高のドラッグだと約束しよう。

近い将来、俺がオーバードーズでおっ死んだら、どうぞ笑ってくれ。俺の遺すドラッグに心を蝕まれた奴らが、運び出される俺の棺が見えなくなるまでコールしてくれたら、それでいい。

時代遅れでも、俺はその言葉通りに生き、そして殉ずるんだよ。

さあ! イントロだ、コールを! 力の限りのコールを!

「SEX! Drug! Rock'nRoll!」
「SEX! Drug! Rock'nRoll!」
「SEX! Drug! Rock'nRoll!」

51以下、名無しが深夜にお送りします:2014/02/17(月) 19:05:52 ID:FOzAegtk
真っ正面から麻薬そのものでいってみた
ドラッグを美化する意図は無いです

52以下、名無しが深夜にお送りします:2014/02/20(木) 21:00:44 ID:sOGl.HSs
「依存と中毒を混同しちゃだめだよ。知っているのと知らないのとじゃ、大違いなんだからね」

男に負ぶわれた女は、それだけ言うと満足したのか、鼻を鳴らすと男の背中で背筋をぴんと伸ばした。
両肩にかけられていた腕の重みが消え、そのかわりに背中の下半分と足を抱える腕に体重が加わる。
男は不意打ちの体重移動に一瞬よろめいたものの、姿勢を前屈みにすることで転倒の危機を回避した。

「それは新しい自虐ネタか?」

背負われていながら高説を垂れ流す度胸に対して、男は皮肉を込めた嫌味で返した。
再び背中に柔らかな感触が戻ると、今度は目の前を人差し指が羽虫のごとく飛び回る。

「自虐なんてとんでもない。胸に手を当ててお考えなさい。心当たりがきっとどこかにあるはずです」

人差し指が男の額にぴたりと止まる。頭を振ってそれを追い払うと、視界外から笑い声が聞こえてきた。
高校生にもなっておんぶ。これがどれだけ男の羞恥心を煽っているかなど、女が気付いている様子もない。
というか、再び額から飛び立った指先が鼻の頂点に着地した時点で、その心遣いは皆無だと知れた。

「足を挫いた、なんざ言い出すから仕方なくおぶってやっているのに、随分と生意気なことを言うな」

背中を下がってきた女の位置を正すために小さく跳ねる。
背後のふくらみが肩甲骨の下部から上部に移動し、その重みが位置調整は完璧だと教えた。

「覚えてるか? 挫いたのは今日で5日連続。俺だってそろそろ演技を疑い始める頃だぞ」

「痛がったらまたおんぶしてくれる?」

「……そのときの気分しだいでな」

男の広い背中の固さに。女の豊満な胸の柔らかさに。
もう少しだけ異性の感触を味わいたい2人は、また明日も足を挫くかなと思った。

53以下、名無しが深夜にお送りします:2014/02/20(木) 21:18:18 ID:sOGl.HSs
ほとんどこじつけなのは勘弁

54以下、名無しが深夜にお送りします:2014/02/20(木) 22:01:09 ID:JyFechKs

硬いベッドから跳ね起きた俺は、手の甲で額の汗を拭った。
夜光塗料が塗られた時計の針はちょうど深夜0時を指し示している。

そのままもう一度眠ろうと思ったが、うまくはいかなかった。
とりあえず、妻を起こさないようにそっと台所に向かい、コップ一杯の水を飲んだ。

寝室に引き返そうとして歩きはじめた時、俺は窓の外に人影を見つけた。
俺は目を瞬きながら、その人影を見ていた。

まただ。またあの亡霊が現れた。

亡霊は言う。
「なあ、お前の隣で眠っているあの女は、ほんとうにお前の妻なのか?」

俺は亡霊の言葉に耳を傾けず、早足で寝室に向かった。
でも俺は背後からついてくる乾いた足音を聞いた。
振り返っても、そこにあるのは夜の不穏な闇だけだった。

亡霊は言う。
「お前がホンモノだと思っているそれは、ほんとうにホンモノなのか?」

寝室の戸を開け放ち、身体を隠すように布団に潜り込んだ。
膝を折り、手を合わせて平穏な朝を祈った。

寝室の窓が、こつこつと音をたてた。まるで誰かがノックでもしたように。
俺は両手で耳をふさいで、布団の中で壊れかけの洗濯機みたいにがたがた震えた。

55以下、名無しが深夜にお送りします:2014/02/20(木) 22:02:58 ID:JyFechKs

突然、布団が剥がされた。俺は咄嗟にベッドから転げ落ちるようにして、扉の方に逃げた。
ベッドの方に目をやると、亡霊がこちらを見ながら、ナイフを持って立っている。

亡霊の背後の窓にかけられたカーテンが、ふわりと浮いた。
それはもう一体の亡霊が現れたように見えた。

そう思った矢先、今度は妻が寝ていたはずのベッドから、もう一体の亡霊が現れた。
二体の亡霊はゆっくりと俺に歩み寄ってくる。

亡霊は俺の首にナイフを突き立てて言う。「なあ、死ぬってのはどんな気分がするんだろうな?
個人的な意見を言わせてもらうとさ、たぶん、信じられないくらい気持ちいいと思うんだよね」

亡霊は大きく口元を歪め、ナイフを俺の目に突き立てた。俺は絶叫した。

「うるさいな、まだ目を抉っただけじゃないか」

抉られた目からは、数えきれない程のムカデが這い出してきた。
その瞬間に、見えるもの全てがかたちを失って崩れていった。
それは空気に溶ける煙草の煙にすこし似ていた。

そんな混濁した世界でも、一つだけがかたちを保っていた。もう一体の亡霊だ。
俺は頭を抱えて叫び続けた。どこに逃げればいい? どうすればいい?

やがて亡霊は歩みを止め、俺を強く抱きしめた。
亡霊からは落ち着く香りがした。それは妻のにおいにとても似ていた。

亡霊は言う。
「大丈夫……大丈夫よ。ここにあなたを脅かすものは何もない。
ぜんぶニセモノよ。だから落ち着いて……幻覚なんかに負けちゃ駄目よ……」

56以下、名無しが深夜にお送りします:2014/02/20(木) 22:18:48 ID:828j8cG.

僕は、良い子だ。
良い子に育った。
良い事はだいたいした。だいたい知った。悪い事はだいたいしなかった。だいたい知らなかった。

歳を取って、僕は自分で自分を育てる事となった。
僕にとって、目新しい事はあまり残っていなかった。あるフィルターを掛けられた事を除いて。

悪い事だ。

前提から除外されていた領域への探検は、僕の好奇心や探究心を大いに満たした。
だからした。何度もした。
次第に、掛けられたフィルターを外す事に欲を直結させていった。
すると、社会を覆う大きなフィルターにすぐさま気付いた。法だ。
それも外した。何度でも好きなだけ外せるように、そのフィルターから逃げ続けながら。

悪い事はだいたいした。だいたい知った。
目新しい事は、あまり残っていなかった。

しかし、また良い事をする事は出来なかった。
そのまま死んだ。

57以下、名無しが深夜にお送りします:2014/02/22(土) 13:28:30 ID:6uVGTmFg
そろそろ次のお題いってもいいよな
お題↓

58以下、名無しが深夜にお送りします:2014/02/22(土) 13:42:03 ID:UDaRxG.A
『消失』

59以下、名無しが深夜にお送りします:2014/02/22(土) 14:19:21 ID:JPSombRY
「え・・・?」

SSのデータが消えた。莫大な絶望が男にのしかかった

「・・・」

男は呆然としてPCの画面を見ることしかできなかった

SSのデータ。ただの文書が消えただけだが、男の気を狂わせるには十分だった

「あああああああ」

数日後、男は警察に連行された

60以下、名無しが深夜にお送りします:2014/02/22(土) 15:25:17 ID:6uVGTmFg
風が吹けば桶屋が儲かる。今の時代は学生が喜ぶ。なにせ電車が止まる。
雪に強いのが自慢の田舎の電車でも、横からの吹き付けには予想以上に脆かったりする。
最も足の速い電車が麻痺した影響を受け、学校は臨時休校をホームページ上で報せたそうだった。

「学校に来た時間が無駄だあ? 文句があるなら特別授業を付けてやってもいいぞ」

玄関で連絡係を任された生徒指導の教師に挨拶代りの愚痴をこぼすと、
なんとも嬉しそうな笑顔でまったく嬉しくない提案をしてくれた。
国が定めた祝日以上に気分が昂ぶる休みの日に、
なんでわざわざ平日をなぞって過ごす必要があろうか。

武骨な体育教師からのありがたみ皆無なお誘いを丁寧に辞退し、
けれども済ませるべき用事があるので教室に向かうことにした。
筋骨隆々いわく、「昼過ぎまでは帰らないから、それまでは良識の範囲内で好きにしろ」
だそうで、こっちの言葉には素直に甘えることにしたのだ。

誰もいない廊下を歩くのはなんとも気分がいいもので、自分の足音だけが
長い一本道に響く感覚は、小学生の頃に作った自分だけの秘密基地を彷彿とさせた。
雪の降らない時期に自転車で学校に通う生徒は、大半が冬の最盛期だけ電車に乗り移る。
2駅分も離れていれば、ほぼ全員が自転車から電車に乗り換えているだろう。

4階の窓から見渡せば田んぼが視界のほとんどを埋める立地条件で、
通学に徒歩を選ぶ生徒は、学校に着いても休校を知ればとんぼ返りしてしまう。
今日のような大雪の日にバスを選んだ律儀な生徒も、寒さと徒労に呆れながら
数分後に訪れる帰りのバスに飛び乗るに違いない。

フローリングを運動靴が擦る音に小体育館を覗くと、その例外に該当する屋内運動部が
熱心にバレーボールやバスケットボールを追いかけていた。
小声を意識して「ご苦労様です」とそっと呟き、廊下と階段を進んで教室の扉を開ける。
誰もいない。人気のない教室は、ただ机の上に私の弁当箱が中身入りで置いてあるだけだった。

61以下、名無しが深夜にお送りします:2014/02/22(土) 17:11:53 ID:8bNg0EzI
雪がひらりと舞う景色を俺は電車からぼんやりと眺めていた。
電車のダイヤは近年稀にみる大雪のせいで乱れきり、もう10分は狭い車内で缶詰めにされている。ここにはサラリーマンだけでなくコジャレた格好をした老婦人、こんな寒い日でもミニスカートを履く女子高校生もいた。そして誰もが例外なく疲労の色を滲ませていた。
俺は窓ガラス越しにはしゃぐ子供達に目を向ける。
名も知らぬ子供達。微かに紅色に色づく彼らの頬。絡まり、湿気に濡れた頭髪。
不意に俺は妙な既視感を覚えた。この光景は以前にも見たことがある気がしたのだ。

幼い時は日常のつまらない風景が白く輝くことに興奮していた気がする。
その時の俺は世界が魔法にかかったみたいだなんてバカなことも真剣に考えていた。これから雪の女王が来て自分を連れ去ってしまうのではないかと怯えてもいた。
隣の家に住む女の子と協力して背丈をゆうに越える巨大な雪だるまを作ったこともあった。
女の子はみっちゃんと呼ばれていて佐藤だか加藤だかそんな名字だ。名前は思い出せないがいつも三つ編みをしている可愛い子だったのは印象に残っている。
今、みっちゃんは何をしているのだろうか。誰かの奥さんになって幸せになっているのだろうか。

外では相変わらず彼らがあどけない表情で走り回っている。
俺なんかは家の庭の雪かきをしなければならないと考えて憂鬱になってしまう天気だが彼らの目には全く違うものとして映っているらしい。

雪の日を楽しいと感じていられるのはいったいいつまでなのだろう。
笑顔を絶やさないでいられるのはどうしてなのだろう。

俺が忘れてしまった答えは無邪気に遊ぶ彼らだけが知っている。

62以下、名無しが深夜にお送りします:2014/02/22(土) 20:24:17 ID:1EFUGJbE
まず特別な場合を除いて小説では漢数字を使うべき

>雪の降らない時期に自転車で学校に通う生徒は…………数分後に訪れる帰りのバスに飛び乗るに違いない。

必要性を感じないし冗長で見苦しい

>小声を意識して
回りくどい。「小声で」でいい

>電車のダイヤは近年稀にみる大雪のせいで乱れきり……そして誰もが例外なく疲労の色を滲ませていた。

突然の神視点止めろ
ここまで一人称だったじゃねえか


個人的には楽しく読めたけど基礎がマズイ感じがする

63以下、名無しが深夜にお送りします:2014/02/22(土) 20:26:45 ID:1EFUGJbE
私と俺が混同されてる

64以下、名無しが深夜にお送りします:2014/02/22(土) 20:39:47 ID:6uVGTmFg
>>62
>>60>>61は別だぞドジっ娘め

65以下、名無しが深夜にお送りします:2014/02/22(土) 21:03:37 ID:.nUhhiM6

「確かにあったんだよ、それは。……最初から、その姿を覆い隠す箱と共に」

上官は唐突とも思える切り口から、私の問いに答えた。

「箱……ですか」
「ああ、大層な装飾が施され、厳重な鍵がかけられた箱だ」

しかし続けて彼は言う。その箱の中身である『それ』は、まだそこにあるのかどうかは判らないと。

「歴史の中で幾度となく争いが起き、そして終わった。箱の中身を求め、また護るための争いだった。……だが争いの終わりに『それ』が護られたのか奪われたのかは結局判らないのだよ」

どちらが奪う側なのか、護る側なのか。始まりがどこにあったのか。『それ』は誰が作ったのか。『それ』は今でもどこかに存在するのか。

「その全てが、もう判らないのだ。……それでも、我々はここに在る」

そこまで聞いて、私はようやく多少の合点がいった気がした。

大事なのは箱の方なのだ。その内に『それ』があるのかどうかを曖昧にする、その箱こそが我々の存在理由。

「もしかして『それ』は最初から……」

思わず想いが口をつきそうになる。しかしそれを声にする事は自己否定にさえ繋がりかねない。言葉を途切れさせた私に背を向けて、上官は静かに「征け」と呟いた。

「全軍に告ぐ! 国境を越え南進せよ! 今この時を以って我が国は宣戦を布告する!」

護るための戦いか、奪うための戦いなのか、知らないままに私は死地へ赴く。

例え既に箱の中身が失われていようとも。そう、最初から今まで『それ』を見た者などいないとしても。

66以下、名無しが深夜にお送りします:2014/02/22(土) 21:25:56 ID:1EFUGJbE
いやんまじか


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