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しりとりスレ 第四章
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しりとり
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巧く避けろよ坊や、そらっそらそら……そうだ上手だぞ?
成る程、俺に声がかかるのも頷ける。久々に活きの良い獲物じゃないか
久しぶりの仕事が子供の相手と聞かされたときは憤慨もしたが、これは楽しめそうだ
それでは、せいぜい足掻いてくれたまえ
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「絵葉書か?まあいい、ちょっと見せてみろ……ゥオッ(裏声)
クッ、目があああああ……ポァアオ!!」
――以上が今朝の出来事です
あんなにクールでカッコよかった先輩がアホみたいな悲鳴を上げて……ウッ
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ったくもう・・・しょうがない奴ね
ほら、起きなさい!
そんなくだらないイタズラでくたばる野郎じゃないのは分かってるんだから
寝てる暇あったらさっさと働く!
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くたばりかけ・・・だな、こりゃ
イタズラにしたってちょっと度が過ぎるだろ、おーい大丈夫かー?
毎回毎回よくもまぁそう簡単にひっかかるもんだ
ほれ立てるか?外傷は無さそうだな、ほらいつまでうずくまってやがる
あん?何をぶつぶつ言ってんだ?
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濁流に飲まれたあのとき以来だよ、こんな気分は
まだ気分は優れないが、その内に治――ア、グゥッ!?
……なんだ今のは……どうもおかしいな
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……なんだ今のは……どうもおかしいな
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なんだろう…途轍もない何かが動いている気がする
いや、何でもないんだおじさん…本当に何でもないんだ
…何だったんだろう、今のは……どうもおかしいな
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なんで、なんでお前らは気付かないんだよ!?
何かが始まってる!この異常な事態がなんで分からない!!
なnウッ……あ、ぺ
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ペガサスのユニコーンの違いなんざ誰でも知ってる事だ
そう、翼が有るか無いか
その点、アレときたらよくみればあれだしみなくてもあんなかんじなわけだからしてみればみるほどうちゅうのほうそくがみだれる
・・・なんだ今のは・・・どうもおかしいな
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何をしているんだお前らは……
電波にでもあてられてついにトチ狂ったか
……ふ、まぁその方がこちらとしても都合が良いがな
力の抜け切ったお前らを出し抜くなど造作も無いこと
よく見ておけ、目の前にいる聖獣カーバンクルは私のものだ
!?
何だ、これは……視界が、ぶれて……!?
…………う……
……な、何だ今のは……
どうも……おかしいな
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何が待ち受けていようと、対策さえ講じておけば恐るるに足らず!
クヘヘヘヘ、残念だったなこの化け物。ここは通してもらうぜ
ッ!まだこんなに!?そんな、三頭だけのはず――
……なんだ今のは……ここはどこだ?どうもおかしいな
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なんなんだよこのドラマ……全然先に進まないじゃないか
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かっ…は……はぁはぁ……
危なかった…ありがとう
噂には聞いていたけど、恐ろしい術だね
いったい『何周』したのかすら覚えて無いや
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やばい事は確かだが…俺にとってはこんな術は無意味だな
何故なら、ループをしていない俺なんて何処にもいないからだ
そう、「世界は無数に存在している」んだ今も世界は別れて行っている
残念ながら…君はこの術からは逃れられない、決してね
さぁ、ループを始めようか…
世界が、一つになる
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ループなんかさせない・・・絶対に
俺がこの無数に広がった世界を繋ぎ止める楔になる
俺になら出来る・・・俺の、全魔力を使えば・・・!
きっと多くの犠牲が出るだろう、世界が壊れる可能性もあるだろう
・・・でも、それでも!このまま停滞した世界のままだなんて、俺はごめんだ!
エゴイストと言われようと、世界を壊した悪党と言われようと、このまま止まって腐っていく世界なんて・・・!
なにより・・・明日を求めたアイツの死を!これ以上踏みにじられてたまるかぁぁぁぁ!
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ぁ・・・啼いてる・・・聞えた?ねぇ今の聞えた?
龍が啼いたの!龍が気付いたの!止められようとしてるの!
ねぇ聞えた?っていうか聞いてんの?ループが止まろうとしてんの邪魔されちゃうの!
永劫に続く連鎖を止め様としてる奴がいるの、奴等がアタシ等を出し抜こうとしてんの!!
せっかく巧い事、今回の世界も元通りフリダシに戻ろうとしかけてたのに、余計な事されようとしてるの
それぞれバラバラに、それぞれ都合よく周ってた世界が繋がれようとされてんのよ!!
リーダーの口癖だったでしょ!!!?『失敗は許されない』
失敗したらもう戻れないの、二度とループ出来ないの!!
二度と繰り返せないの、そんなのヤなの!
・・・だから今度こそ排除すんじゃんかっ!!
周り続ける世界に続きを求める愚か者に『白夜』を
不要な明日を求める奴等に『永遠の今日』を・・・
身の程知らずに『永遠の罰』を・・・思い知らせてやる!!!!
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ルールは破られた……奇しくもあの青二才の手によってな
だがまあ、そのお陰で私もようやくメビウスの輪から抜け出せたんだ
こればかりは感謝せざるをえないね
さて、長い長いこの戦いに、終止符を打とうじゃないか、『未来を否定する者』達よ
元より進歩を拒絶したお前達が、未来を目指して歩み続けてきたあいつらに勝てる筈が無いんだよ
どうしてそのことに気付けないのか……いや、そんなこと今更どうでもいいか
さて、「過去」と「未来」
世界はどちらを選ぶのか……今こそ審判の時だ
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談笑の夢が誘う、後悔という罠。
涙をどれほど流せども、還ることはない情景。
一輪の花が咲く夜道に、殺意を秘めた風が吹く。
環から抜け出した物語が迎えるは破滅か、それとも……。
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……物語は此処で終わっている。いや、途切れていると言ったほうが正しいだろうか。
この後に彼は何を書きたかったのだろうか。
何を表現し、伝えたかったのだろうか。
彼が居なくなってしまった今、我々に知る術はない。
しかし奇妙だ。この物語、まるで現実のように矛盾が無い。
彼の才能なのだろうか……しかし、物語ならば必ず何かしら矛盾が存在するはずなのだ。
矛盾の存在しない物語は有り得ない。
……これではまるで、彼が『別の世界』を作り上げているみたいじゃないか。
まさか……それとも、彼は我々のこの世界とは『別の世界』を見、語っていただけなのだろうか?
『別の世界』がある――そう考えなければ、この事実は存在することさえ許されないはずなのだ。
空を龍が泳ぎ、天は馬が羽ばたき、人は地を浄化し、少年が鮫を喰らい、
断ち切られた時間で作られた裏表の無い輪の上で只管回る世界を……?
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? ああ、汝はまた記憶喪失らしいな。
と、すれば此れからの話も理解できぬか。しかし、我々も吐き出さずにはいられないのだ、赦せ。
“また”彼等は永劫回帰の理がお気に召さなかったらしい。
砂粒程度の力とはいえ、我に。僕に。私に。俺に与えた力を撃ち破り、新たな理の世界へと新生させるとは……。
宇宙が死せる時の果て、彼等を待つのは滅び以外あるまい。
だが、それでも彼等は進化していくのだろう果てに向かって……。
同時に、それは既に幾億も見た結末でもある。
しかし……ああ、愉快。実に愉快だ。何度体験しても心踊る。
停滞を否定し、進歩し進化していく姿はかくも素晴らしくも美しい事よ。
汝には見えるか?
未来の不幸全てに目を背け、今を幸福な終わりとして観測を終える観測者のなんと滑稽な様が!
……失礼。
何せ、幾京ぶりの珍事なのでな。一方的とはいえ、多目に見て貰えると幸いだ。
支配権をもぎ取られてしまったが撿撿ここで取り取り上げる、というのも不粋か。
では、我々は次の世界を創成するとしよう。
恒星、惑星、衛星撿撿次の宇宙には何を配置するか。
何でもいい。今度こそ 未知を見せてくれ
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冷酷なる大地に死した男
しかし、男はまた別の形でこの街に再び姿を現すだろう
滅びた命は戻らずとも、肉体と憎悪は怪物の糧となる
「私を殺めたすべての者に、無間の如き苦痛を」
一族を苦しみの海に突き落とす呪いは、その夜、幕を開けた
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手繰り寄せ、かき集め、束ね、固めた怨みの塊
最初のソレには、邪なれど意思と目的があった
『彼の者に復讐を』
…されど、災いは彼の者に留まらず
一族を巻き込み、さらなる憎悪を蓄え続けた
災悪は、最悪の過程を経て、やがて目につく全てに災いをもたらす『サイアクの怪物』へと成り果ててしまう
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運命と呼ばれるモノが実在するのなら、あの日の邂逅がそうなのだろうか
運命が見せる幻に浸り、敷かれたレールをただ進む……それが人生だというのか
私は決して認めない
そして断固として抗おう
それが彼女へのせめてもの償いだ
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騙されたぁ?こらこら人聞きの悪い事言うんじゃないよ
あたしゃアンタに頼まれた通りにしてやっただけじゃないか
あそこっから逃げ出したい、自由になりたいって頭下げたのはアンタだろう?
なら、コレが一番手っ取り早い方法さ
このまま一緒に来るのがイヤなら、どーぞお好きに?
指名手配のおたずねものとして一匹狼で生きていけるなら、どぉ〜ぞご勝手に?
・・ふふっ、ならしょーがないな、連れてってあげるよ
おいで!皆に紹介するから!
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楽に大金を手にしたいと、そう言ったのは君だ
私はその願いを聞き入れ、君に方法を教えただけのこと
実行したのは君であり、私ではない……失敗したのもまた然り、何も違わないだろう?
罪には罰がいるものだ――さあ、歌ってみせてくれたまえ
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えらい事態になっちゃったわね
アナタもそんなつもりは端から無かったのでしょう?
ええ、知っているわ。私は知ってる。これは不幸な事故なんだと
アナタを中心に起きるここ最近の一連の出来事……蔓延る屍鬼、たくさんの人が死に、そして地図の上から都市が消えた
あまりに現実離れした話にも関わらず、コトはいたって淡々とテンポ良く進んでいく
まるで敷かれたレールの上を辿るように
ーー否、本当にその通りなのよ
だってこれは巧妙に仕組まれた罠なのだから
そう、安心して。アナタは何も悪くない
ただ他の人よりもちょっと運が悪かっただけ
……本当は幼馴染のよしみとしてアナタを見逃してあげたいところだけど、今後を考えるとそういうわけにもいかないの
ね、恨まないでちょうだいね。全ては運命と言う名のレールに置かれた必然
さぁ、運命に従いましょう?
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噂に聞く『能力者狩り』の犯人が君達だったとは驚きだね
しかし、しかしだ。ボクに狙いを定めたことはとても大きな過ちさ
ボクは殺されない。この情報と君達の誰かの首を持ち帰り、各方面に広める
年端も行かない者を手に掛けるのは好まないが、命を狙われたのならやむを得ないな
些か前置きが長くなったが……君達、狩られる準備は出来ているかい?
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いやだなぁお兄さん、異能者に年齢なんて関係無いでしょう?
問題は能力の強さだけだって、僕のチカラなら誰でも消せるんだって…
そう教わったんだ
難しく考えずチカラを使えって
言われた通り殺せる子は良い子だって
僕は『優秀作』だって!!
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天狗なんて、物語の中だけの存在だとばかり思っていたよ
まさか実在している上に、この目で見ることになろうとはビックリだ
この体験を貴重な思い出として残したいから……ここはひとつ、頑張ってみよう
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嘘ではないさ
気高き狼の心やプライド……そんなものはまやかしだ
貴様は弱い自分が露呈しないよう、牙を剥いて周囲を威嚇していただけに過ぎん
おいで、私がその牙を抜いて楽にしてやろう
そしてただの哀れな子犬へと成り下がったおまえをこの手で飼い殺してやろう
もう虚勢を張る必要も無くなるんだ
貴様もいい加減疲れたと感じているのだろう?
さあ、楽になれ
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冷静に考えて検討した結果、その提案には乗りません。否、乗れません
私はある大バカ者と約束してしまった。最後の最後まで戦い続ける、とね
まあ私があなたに出来ることと言ったら、どうにかして喉笛に牙を突き立てるか考えるくらいなのですが
それが私の唯一の抵抗手段、最後の攻撃方法
・・・戦い続けるとは、抗い続けること。だから私は牙を剥く
さあ、いくぞ怨敵よ。獣の矜持を見せてやる
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類似したモノ同士・・・いやケモノ同士か・・・くふふ・・・
どっちが生き残っても俺にゃ得になら無ぇが、どっちかがくたばりゃそれで良い
噛み合い、喰い合い、せいぜい殺し合えば良いさ
お前等の振りかざした大儀なんざぁ所詮、矜持でも無きゃ使命でも無ぇ
それはただケダモノの本能だろうさ、闘争本能のままに戦う事しか出来ゃし無ぇんだ
どれ、ここで高みの見物とさせて貰おうかな・・・はてさて、どっちが生き残るかな
くふっ・・・ふふふふ・・・・
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復讐を果たした主人公
夜空を見つめるその恋人
静かに下りる幕
流れるエンドロール
暗転する視界
目覚める少年
呆けた意識に響く掠れた声
それは見知らぬ少女の囁き
「幕の裏側にようこそ――」
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そう。真実へと気付くことで狂人となり、裏側へと立つことで観客となる。
理を書き換えるでもなく、役割を放棄する訳でもなく。
汝は世界から脱け出した。
そうして知ると良い。
今まで追ってきた仇など、運命に弄ばれた“役割を貸せられただけの人形なのだ”と。
運命を弄ぶ脚本家が在り、悲運を「面白かった」とのたまう観客が在ると言うことを。
さて撿撿、我等が干渉するのは此処までだ。
おめでとう、少年よ。
おめでとう、復讐者よ。
汝らの終演を腹の底より嘆こう。
汝らの始まりを心の底より祝福しよう。
願わくば、汝が辿る道程が未知の軌跡であらんことを撿撿。
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ヲジサンぢゃねぇ!オニーサンだ!!
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黙ってろ!
今はそれどころじゃねえんだよ!!
作戦が計画が野望が、たった二人の人間に!!
クソッ……クソがあああ!!
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あーあああもう!
うるさい!うるさい!うるさいって言ってんのよ!
まだ可能性が完全に潰えたわけじゃないの!余所見して怒鳴る暇があったらこっちに集中してよ!
それともアンタ、特攻してあいつらを道ずれに死んでくれたりするわけ!?
私はまだ諦めないわ!
血反吐を吐いて這いつくばってでも作戦を成功させて生き延びてやる!
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ルイス・キャロルが描いた、摩訶不思議なその世界。
君も行ってみたくはないかね、不思議の国へ。
会ってみたくはないかね、そこで暮らす者達に。
さあ、私の手を取り、目を瞑りなさい。
そのまま七つ数えれば…君は見えざる門の向こう側だ。
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ーー騙された!
クソッ、あのウサギ野郎め
夢と希望のワンダーランドなんて嘘っぱちじゃねえか!
……いや、そんなことは最初から言ってなかったかな……
いやいやいや、どっちにしても!
アタシはあたかも童話の中の世界のような、そんなファンシーな世界の幻想を抱いてここまでやって来たんだ!
それがどうだ、この現状を見てみろ
鬱蒼と茂った森に、蠢く血色の花
辺りには摩訶不思議よりも奇々怪々と称した方が適切な気味の悪い生物たちが蔓延っていて
奥には荒廃した建物が立ち並び、空は炎の色に燃えている……
不思議の国だなんてとんでもない
ここは、地獄だ
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だからですね、それは個人の主観なのですよー?
あなたの地獄は天国かもしれないしあなたの天国は地獄かもしれないのです
おわかりですか?事実など簡単にねじ曲がるものなのです
さぁ…あなたはこの「楽園」でやるべきことがあるはずなのです
既に知っているはずですが
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ガクゼンとしちゃってる?ガッカリしちゃってる?
変化を望んで不思議に飛びこんじゃって、今更コンワクしちゃってる?てるてる坊主?
坊主じゃ無いね、ごめんごめん
でもでもダイジョブ安心しちゃって!
変化だらけの天国地獄、全部ヘンテコ不思議の国でも『普通で何でもない』部分もあるんだよ!
さぁ一緒にお祝いしよう!?
何でもない今を!何でもない今日を!
さぁほらっ!お茶飲む?ミルクいる?お砂糖は?
どこ行くの?どこにも行け無いよ?
なんにも無いからなんでも無いの
なんでもない日おめでとう!!
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海原を走る風に乗る歌声に耳を傾け、目を瞑りなさい
感じるでしょう、もう長らく止まったままの世界の情景を
六つ時を刻んだ世界を、さらに進ませねばなりません……さあ、もうすぐです
間もなく現れる光の球は淡い朱色を以て、あなたを暖かく迎えてくれます
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筋は悪くなかったが、アレと出会うには早すぎた
あの若造はもうダメだ…捨てていこう
-
嘘言うなよ、なぁ!?
アイツ、あんなに頑張っていたじゃないか!
何があそこまで奴を駆り立てるのかは分からないけどさ
毎日毎日、血を吐くような思いをしてまで修行を重ねて
それなのに、捨てるって言うのか?
アイツの気持ちを、努力を踏み躙るのか?
なぁ、親父!何か言えよ!
今すぐ戻って助けに行こう、あの傷であんな場所に放置されたら、本当の本当に死んじゃうよ!
-
よもや我々にそのような道は残されていない
我々が此処を離れなければ、あの街の何万という人々がアレに食い荒らされるのだ!
一人の死と一街の滅、どちらが被害が少なく、人類に有益なのか、幼稚園児でも分かる!
・・・彼は確かに頑張った・・・根性もあった、が、運は全く無かったな
アレにこうも早く出会うというのは、今までに例が無かった
我々の予想不足といえばそれまでだが、アレの進化速度は加速しているようだ
人は皆、何か新しい巨大な存在を認識するには犠牲が必要なのだ
彼はその「必要犠牲」なのかもしれないな・・・そうでなければ、私は・・・グッ
-
グッバイ現世、ウェルカム来世。人間諦めが肝心さね
ただこのまま座して死を待つ訳じゃないぜ?
例え矢尽き、剣折れようとも俺は戦う・・・一人でも多く地獄に引きずり込んでやるために
さあ来い帝国の狗共、俺はここだぞ!
死にたい奴からかかってこい!
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生きていますか?
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かろうじて
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天の怒りにより、やがて全てを流し去る豪雨が降り注ぐであろう
海から生まれた生命はまた海に還る時がやってきたのだ
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黙れ・・・黙れよ・・・!
黙ってくれよ・・・頼むから・・・
でないと・・・「赤ん坊」が目を覚ましちゃうじゃないか・・・!
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『斯くて、赤い世界へと繋がる門は開かれた』
……ダメだな、ここから先は何ひとつ書かれてねえ
手掛かりはまたしても0、悲しいくらいに進展しねえもんだな
しかし妙だな――無人のはずのこの屋敷に、何だってこんなに人の気配がするんだ
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だろうね、さっき玄関ホールで血塗れのおっさんが天井に張り付いてこっち睨んでたし
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知らせてなかったっけ、ありゃアルソック戦隊のレッドだ
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誰だいそれは?
かなりの実力者なら是非うちの戦力としてスカウトしたいところだけど…
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どこだ……敵はどこにいる……
まだだ……まだ、殺したりないんだ……!
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大丈夫かいキミ、目がイっちゃってるよ
取り敢えずこれでも飲んで気を落ち着けるんだ
マザー特製のミネストローネさ
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さて、ようやっと落ち着いたようで何よりだ
それじゃあ、そろそろ次の段階に移るとしようかな?
直に夜明けだ……今日は太陽が昇りきる前に終わらせて、戻っておいで
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でかしたぞ!
さぁ、それを持って早くこっちに……って、でかっ!!
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勝手に外に出るな!あぶな…でかっ!
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っ!……って、そんなに驚くようなものじゃないじゃないか
全く、これだから9年前の大戦を経験してない奴は…
…ん?ああ、こいつは俺が盗った代物さ
というか俺を知らないのか?……冗談だろ?
こんなところに居るんだからこの世界に入って長いはずだが…
何?反省?…ふははっそんな事をいう奴がこの世界にいるとは思わなかったな…
そんな甘い事を言ってると捕まっちm…… っ!?お、お前は…!デカッ……!
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かったるいなぁ・・・いつもの奴だろ?
いつものように僕の部下使っていいから、さっさと片付け・・・って、でかっ!!
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完璧に仕上げてみせるぜ。アンタの依頼だ、当然のことだ。
で、肝心のブツは……えっ、これ?え?でかっ
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かっわっいっい!でっかくてかわいい!でっかわ!!!
もふもふっていうよりごわごわ?抱えきれない毛むくじゃら?
飛びついて思いっきりうずくまりたい!よじ登ったりなんだりかんだりしてみたり!?
・・・うん、ごめん・・・流石にコレはナイわ・・・
流石に・・・テンション下がるわ・・・無理だもんコレ・・・だってホラ・・・
ねぇ?・・・なんていうか・・・うわぁ・・・でかっ
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かわいさとカッコよさの融合!超パネェ!
でもなんつーかよぉ、これなんかアレじゃね?デカくね?
もうちょっと小さいほうが洗練されてるっつーkでかっ!
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つまりだ。ようやくカマキリ野郎をぶち殺す時が来たってことだろ?
たまらねえなぁ、まずはあの気味悪い両腕を引きちぎってやろうか。
さて三日後だ……三日後の夜にここで落ち合うとしようぜ。
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全員生きて帰れると思うなよ。お前らは俺を怒らせた。
死にたくなければ抗え、立ち向かえ、動きを止めるな。
少しは俺を楽しませろよ、雑種共!!
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「もう少し自分を大切にした方がいい。分からないな、何故そうやって死に急ごうとする?」
「フン、死に急いでいるつもりなんて更々ねえよ。俺は俺のしたいようにやっているだけさ」
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「さようなら」と「ありがとう」を、私と君の共通の友人に伝えてくれないか
潰えた希望と膨らむ絶望……逆転のためには誰かが消えねばならない
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嫌だ……嫌だよ……逝かないでよ……
残された方が、どういう気持ちになるかも分からないのかよ!!
どのツラ下げて、あいつに会えばいいんだ!!
お前は…お前だって、お前だって生きたいだろうに!!
なんで!なんでそんな風に割り切れるんだよ!!
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よう!久しぶりだな。会いたかったぜ〜、お前にやられた傷が疼いて
しょうがないんだよ。もうあの時の俺じゃない、今度は逃げないさ。
俺かお前、どっちか死ぬそのときまで………殺り合おうじゃねえか!
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かつて手も足も出せないままに殺されかけた男が言うには、些か勇ましすぎる発言だな。
お前のような若造がいくら力を振るおうと勇気を奮おうと、無駄にしかならん。
今宵、この手でお前を殺そう……奴等の持つ希望もすべて含めて、な。
-
名前も顔も忘れたままで、いったい誰をどうやって助けようというのかね?
間もなく、この海にも夜が訪れる……そこでおとなしく見ていたまえ
まあ精々、あの三日月にでも恨みつらみを吐き出すがいい
自身の無力と周囲の愚かさ、そして世を支配する忌まわしい摂理に
-
二度と失うわけにはいかないと、俺の魂が言っているんだよ
……確かに記憶もまだおぼろげで、いまいちハッキリしない
だが俺は……救わなくてはいけない者が居るということ……ただそれだけだが、思い出してしまった
ここで行儀よく待っているだけなど出来ないんだよ……!
誰をだと?知ったことか!!どうやってだと?行ってから捻り出してやる!!
俺が無力?かつて世界の七割を混沌に落とした男だぞ!!
周囲の愚かしさ?ハッ、生まれ落ちてから承知の上よ!!!
摂理などねじ曲げてやろう!道理に後ろ足で砂をかけてやる!常識に唾を吐き、法則を嘲笑ってやろう!!
天よ聞け!我が起こす破壊の音を!風よ謳え!我を讃える詩を!月よ見ろ!我が行う奇跡を!
ああそうそう、そうだ…ついでにくそったれの神々もご照覧あれ!!
貴様らの作ったルールがことごとく蹂躙されていく様をなァ!!
……さて、俺は行く。退いてもらおうか?
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かなわないだろうネ、そんな力じゃ
記憶がおぼろげ?ハッキリしない?・・・ハッ!聞いて呆れるヨ
一度失ったモノを取り返す事は、守り通すよりも難しいとは考えられないのかネ?
一度犯した過ちを、そっくりそのまま繰り返そうと言うのかネ?
全くこんなに暴れまわって騒ぎまわって"ルール"を造り出し、執着する連中が気付かない訳がない
ホォラ言わんこっちゃ無い、奴等が来るヨ
使命を果たす心意気は良いがネ、解決策はあるのかい?改善は?代案は?
せいぜい頑張って"奇跡"とやらを魅せてくれ給えヨ、ワタシは逃げるがネ
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ねえ、ここであなたがどうなるか知ってる?
ねえ、わたしとペットの仕事が何か知ってる?
ねえ、あなたの仲間は今頃どうしているかしら?
……そんなに恐い顔しないでほしいな
大丈夫、冬は遅かれ早かれやって来るもの
-
脳ミソを串刺しにしたところで、あやつは止まらんよ
我らの技術の全てを注ぎ込んだ愛しい愛しい「娘」……
頭を吹き飛ばそうと、心臓を穿とうと、一滴も残さず血を抜き取ろうと……彼女に、「死」は訪れない
……我々は……我々は、不死を生み出してしまったのだ……おお神よ……もしいるならば、罪深き我が身を焼いてくれ……
……もう、この研究所もおしまいさ
早くここから離れた方がいいとだけ言っておくよ
私を殺したくば殺すといい、私ももう……疲れたんだ
-
ダメだめ駄目、だーめなんだよそういうのね
そうやってすぐ死ぬことによって償おうとする奴、大っ嫌いなんだよね、俺
研究所だろうが技術だろうがなんだかしらねえが、やっぱりお前らの所為なんだよな
確かにてめえらは俺なんか足元にも及ばないインテリ優等生サイエンティスト様だ
息子だろうが娘だろうがそれを弄繰り回して、もしくは最初から組み上げて「異端」として作るのもお手のもの
金もてめえらの上の奴・・・某連邦様のおこぼれでほくほくだろう、何の不自由もナイだろうよ
もっともお前らにとっては女で遊ぶとか、美味い飯を食うとか、バカンスにいくとかそんなことよりも研究が楽しいだろうが
だがてめえらには足りなかったものがある
「作ること」はプロでも、「育てること」は全くの無知以下だったようだな
あの娘がいい例だ
自分の能力を制御することもできずに、ただ振り回されてるだけだ
お前らが「不死人間」を生み出したこと自体は別に俺はどうと思ってねえが
ガキを作るってのはな、簡単なことじゃねえんだよ!
てめえは簡単に殺さねえぞ
この研究所だってあんな火で焼け落ちるちゃちい作りじゃねえのは分かってる
もうすぐあの娘が来るさ、お前に憎しみを持ってな
俺はその復讐を見届け、そして、「日記」に記憶することが任務だ
暇だし、それまでてめえでも嬲っておくかな
意外といい身体してんじゃねえか?ああ?
本当の人間様のガキの作り方ってのを教えてやろうか?
-
……母様、無事ですか?あの獣は今私が始末しました
ええ、先ほど母様の見ていた通り、全身で喰らわせて頂きました
雑味が多かったですが……まあ贅沢はいいません
さて久方ぶりの再会です、積もる話もありますが、時間がありません
……母様、今すぐ貴女を取り込んで差し上げます
細胞の全てを私の中に……貴女は私と永遠の時を過ごすことになるのです
ああ、なんて素晴らしいのでしょう……これこそ、愛
さあ……逃げないで……1つに、なりましょう?
-
海へと落ちた満月のお話
夜風に抱かれる少女のお話
昏い森へと消えた少年のお話
空に還ろうとしたある者のお話
それら全てに第四の悪魔は現れる
時に導き、時に欺く、神出鬼没の彼
その正体と出自を知る者はただ一人さ
-
最果ての地にて彼は目を覚ます。
記憶は無く、感情も無く、ただただ彼は虚空を見上げる。
やがて彼は立ち上がり歩き出した。どこに行くとも知れぬまま
ゆらゆらと儚げに、終りの見えない道を歩き出す。
-
素性も知れぬ男を町に入れるわけにはいかん、早々に立ち去るが……いや、待てよ
貴様、よく見れば素晴らしい剣を持っているではないか
そいつを寄越せ、もしそうすれば今回は通してやらんこともない
……早くしろ、日が暮れてしまえば奴らに食われてしまうぞ?
-
雑兵・・・って言っちゃ失礼だろーが、町の警備にしちゃお目が高いじゃないの
ただ賄賂を要求するのは良く無ぇよなぁ、そういうのは嫌いだよ俺
夕闇にまぎれて町の中から手引きする予定だったが……気が変わった
……もう遅ぇよ、日没前にゃぁ町ごとアイツ等の餌だ
-
黙ってろ
この仕事をお前のようなチンピラが横取り? ハッ、笑い話にもならんな
まあどうしようと最終的に決めるのはお前だが……ひとつだけ言っておく
邪魔をすれば必ず殺す――以上だ、忘れるな
-
泣け!叫べ!そして死ね!
-
鼠くん、そろそろおとなしく全てを吐いてはくれないかね?
君は私の……我々の大事なモノを、あるとき手中に納めただろう
これでもあまり強引な手は使いたくなくてねぇ、強情はやめてほしいものだ
……悪いが問答も忠告も、これで最後にしよう――さあ、話 し て も ら お う か
-
……カフッ!ゲホッゴホッ……派手に…やりやがったな、このヤロー…
あのなぁ……俺達は、テメー…らを……全…員……ぶっ殺してやろーって…考えてんだぜ……
……分かるか?この、腐った世界で……誰も考えようとも……しなかった、ことだ
ここ…で……俺が口割るわけにゃ、いかねーのよ……
だが、まあ……一個だけ…教えてやってもいい…か…な……?へへへ、サービスだぜ……
テメーらの…探してるアレ……アレはもう……へへへ…使いもんになりゃ、しねー…よ…
アレは……あの…子は……もう、ただの……ニンゲンだ……
無駄なんだよ……もうあんたらの計画は…ぜーんぶ、おじゃんだ……
ハハハハ……ザマー、ミロ
-
ろくでなしのところに来てしまったと思ったわよ
みんなみんな、底抜けに明るくて先のことなんか何一つ考えていないどうしようもない人たちばっかり
でもね、私それで良かったと思っているわ
だって、ただの兵器の私を娘と呼んで大切にしてくれたんだから
信じられる? いつ暴走してもおかしくない危険な道具なのよ……それを愛するだなんて
ホント、バカね。扱い方を間違えれば自分たちが死ぬかもしれないのに
……嬉しいに決まっているじゃない
だから私も、私を愛してくれたあの人たちを愛したいの
この気持ちはあの人たちがくれたもの
ただの肉の塊だった私にあの人たちは心をくれたの
私は貴方が作ったホムンクルス
臓器も、肉体も、血潮も、私を構成する物質のすべてが紛い物
だけどこの気持ちは偽物じゃないと信じているわ
人間として育てられたのだから、最期も人間として死にたい。これが私の答えよ
諦めてちょうだいね。ろくでなしに育てられた私も、ろくでなしなの
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後の世のことも考えられないバカ共に、この…この私の、私達の崇高な計画が、計画の要が……壊された……
……ふざけるな!ふざけるな、ふざけるな、ふざけるなぁ!!
心だと!?人間の紛い物に、旧人類駆逐のための存在に過ぎん貴様に、そんなものは必要ない!
心のある存在では意味がないんだよ!機械の精密さと冷酷さを持った、ヒトガタでなければ、執行者たりえないのに……!
クソッ、クソックソックソックソックソックソックソックソックソッ!
……319年だ!貴様一体を生み出すために、それだけの歳月をかけたんだぞ!!
それがこんな…こんなことがあって……くそっ、くっそぉおおがああああああ!!
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数多のバッドエンドにまたひとつ……ふふ、刻まれたようだよ
光が在れば闇も在る、ハッピーエンドも然りというわけだね
おや、我らがエリスがお呼びのようだ……さて、帰ろうか
すでに幕を下ろした物語に、刻むべきものは無いからね
-
眠りを妨げたんだ、少し相手をしてもらおうか…
なに、断ってくれてもかまわないさ。
ここから逃げて帰れたらの話だがね!
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熱に浮かされたように掘り続けてたな、あの時は。出口は完全に塞がっていたしよ……
爪が剥がれても掘り進めた。アイツから少しでも離れたかったんだ
……アイツは、アイツは……化け物だ
まず、力自慢の旦那が死んだ。一薙ぎで胴体と下半身が泣き別れさ
その次に術の詠唱中で動けなかったガキが潰された……比喩じゃねえよ、文字通りペシャンコだ
パニックを起こした聖職の女は取っ捕まって爪先から寸刻みにされた……アイツは、女の悲鳴が大好きなんだ
……俺ぁ、俺ぁ情けねえ。これでも少しは名の通った剣士様だったんだぜ?
そんな俺が、ブルってションベン垂らしながら、何もかも置いて逃げ出しちまったんだ
……それでなんとか外に出ることが出来た俺は、山を降りようとして遭難しちまったってわけ
そんでにっちもさっちもいかなくなって、死にかけてたとこをアンタに保護してもらって今に至る、と
後の話は……まあアンタも知っての通りだ、割愛するよ
以上だ……それと、アンタにこれだけは言っとく
間違ってもあの山の遺跡に行くんじゃあないぞ
……恩人には、死んでほしくねえ
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餌と捕食者…違うな、食材と料理人と言う表現が正しい
奴は旺盛な食欲だけで無く、食事を楽しむ『残虐性』も持っている
頭から丸飲みにする程野性的では無いし、殺してから調理する様な優しさも無い
皮を剥いで活け作りにされるか、猛毒に放り込まれて沖漬けにされるか
釜茹でか、串焼きか、いずれにせよ人間らしい最期は迎えられんだろうさ
ふふふ…なんなら葱でも背負っていけ
-
け、剣士殿、その背に背負われたものはもしや葱では!?
お願いします!お願いします!その葱を譲っていただきたく思います!
我が村で最も可憐な娘が数日前病に伏してしまい、今現在命が危ういのです!
その病はいつもなら葱を使った特効薬で簡単に直るのですが、今年はあまりの不作で予備がないのです!
どうか、その剣士殿の葱をお譲りいただきたく思います!願います!
謝礼としては、この村の出荷品である梨をいくばかと!
「葱が、梨になったな」
-
梨……だと……!?
おいそこの男!! その怪奇なる果実をこの町に持ち込むな!!
それのせいで町は町は町ぁぁぁ!! うおおお死ねえええい!!
-
い…いやだ… お前は……!
『梨の妖精』…! や、やめろ! こっちに来るなぁ!
…ガッフ…た頼む…『梨汁武者亜』だけは…やめ撿撿
-
目を潰しましょう。二度とあの女の姿を見ぬように
鼻を削ぎましょう。二度とあの女の香りを嗅がぬように
耳を切り落としましょう。二度とあの女の声を聞かぬように
舌を引き抜きましょう。二度とあの女に言葉をかけぬように
腕を捻り切りましょう。二度とあの女を抱けぬように
私は知っている。貴方はあの女に騙されていると
私は知っている。貴方は本当は私を愛していると
私は知った。ただ許すだけでは何も解決しないと
私は知った。言葉だけで許すことは真に愛する者の所業ではないと
殺しませんよ、殺しませんとも。私は貴方を愛しているから
手は緩めませんよ、緩めませんとも。だって貴方は私を裏切ったのだから
裏切りには報いを。罪には罰を。摂理摂理な摂理
心臓が止まれば無理矢理にでも動かして生かしましょう
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嘘ではないよ
ハロー俺の片割れ。調子はどうだい
ああ、因みに俺の心のコンディションは頗る快調さ
何故なら念願叶って娑婆の空気を吸えるんだからね
俺はキミとともにこの世に産み落とされた瞬間からずっと、キミの陰だった
ここで、この石の天井を仰ぎながら、外界の蒼天を想った回数は星の数
だがしかし、そんな辛酸を嘗め続けるような生活はたった今、俺がキミに成り代わるという形で終わりを告げた!
……だから、嘘じゃあないんだって
そうだな。なら、この素晴らしき日の記念に、もっと深いところまで教えてあげよう
数十年前、神の寵愛を一身に受けたある男が死んだ
神はこの世に取り残された男の情報から厳選された素材だけを抽出して精巧なレプリカを再構築した
それがキミの正体さ。キミは神が作ったお人形
そして、行き場の無くなった情報の残骸の塊が俺なのさ
分かっただろう。俺はキミでキミは俺
俺はキミのことなら何でも知っているし、キミの知らないことも知っている
それ故に俺はキミの陰にならざるを得なかった
……おっと、そろそろ時間のようだ
俺は外に行く。こんな石の中で終わりたくないからね
だからキミに全てを押し付けて逃げ出すんだ
大丈夫。穢れを知らない無垢なお人形だったときのキミのように、上手く振る舞えるよ
そうだ。キミが大切にしていた女の子がいたね
俺がキミに代わって大事にするからさ、安心していいよ
それじゃあね
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……ねえ、あなたは誰なの?
姿も声も仕草も温もりも……魂すらも同質だけれど、私はあなたを知らないわ
無鉄砲で、バカで、鈍感で…でも誰よりも優しい「あなた」
強くて、勇敢で、命知らずで…でも誰よりも弱く儚い「あなた」
私が世界一大嫌いで、世界一愛してる「あなた」
同じモノなのでしょうね、私の愛した存在と
偽者、だなんて陳腐な言葉では片付けられないような存在なのかもしれない
でもあえて言うわ……どきなさい「偽者」、私はあなたなどに用はない
さっさとあの人を出して貰えるかしら
-
『楽園』から来たんでしょ?キミ
ほらぁ、やっぱり知らないんだ!ココの連中にとって、無機質な石に囲まれたココこそが世界の全て
神に疎まれ、拒絶された絶望の世界。だからココの外の世界を『楽園』って呼ぶの
なにをやらかしてこんなトコに紛れ込んじゃったか知らないけど、キミ目立ちすぎ
キミからは狂気も殺気も感じないし、虚無に堕ちた廃人ってワケでも無さそうじゃん?
あっははは・・・「何もやってない」!?あ〜良いねぇそれ!
陳腐なコソ泥みたいな台詞じゃん?『ここから出してくれー!俺は何もやっちゃいねぇ!』ってカンジ?
やだ、怒らないでよ、ちょっとした冗談でしょ?睨んだって怖くありませんよー?
それにしても・・うん、やっぱり違うんだねぇキミは
怒るより前に殺し合いが始まるってのがココの『普通』
からかわれても殺気すら放たないキミはココで『異常』
そんなんじゃ楽園に戻るどころか生きて行く事も出来無いよ?
んー?そりゃキミは元々ココの人間じゃないんだもん、戻る方法だってあるよ
知りたい?ねぇ教えて欲しいの?ほらほらぁ〜ヒトに物を頼むときには態度ってモンがあるんじゃない?
うっわ!マジで頭さげた!すっごい!うわっ・・・頭下げて頼みごとなんて、命乞い以外で始めてみたよ
良いよ分かったよキモチワルイから頭あげなってば、誰かに見られたらそれだけで殺されちゃうよ?
異端な存在、楽園から来た存在なんてそれだけで神経逆撫でにするもんなんだよ
アタシ?アタシは・・・まぁ、遊んでから殺すタイプだから?
いやいやもう大丈夫だよ、ちゃんとキミのお手伝いしてあげるから安心して!
それに・・・キミが戻るのを手伝えば・・・アタシも出られるかもしれないし
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失礼ながら申し上げようか。……君は此処から出られないという事実を、はっきりと。
そう睨むな、怖いわけではないが気分が悪い。それに何より人の話は最後まで聞くものだ。
君が此処を去る為の条件はいくつかある。一つ、私の望みを一つ叶えてほしい。もっとも、これはすぐでなくても構わない。
そして二つ。領主と呼ばれる、此処の支配者に会うこと。これはいつでも叶う。
さらに三つ、これが最も難しいと思われる。まだ詳細を話すことはできないが……ある者を殺害することだ。
これら三つの条件を満たすことで、君は晴れて自由の身となるのだよ。素晴らしいな。
どうした、何を呆けている。難しく考えることはなく、ただ淡々と速やかにこなせばいいことだ。
さて、それでは行こう。向こうで君をお待ちだ……此処の支配者にして我が主でもあるお方が、な。
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