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反省会スレ

721名無しの厨二能力者:2016/08/25(木) 19:58:19 ID:is2F/0qE0
――――あはッ、もう諦めちゃうのね。もう少し、楽しんでいたかったのに

【絶望を甘受した少女を嘲笑う怪物は、そのまま音を立てて彼女を締め上げて】
【息が吸えなくなれば、途端に緩めて。息をつこうとするその口先に、またも毒液滴る触腕を突き刺し】
【たとえ少女がまともに呼吸ができなくとも、怪物にとってはどうでもよいことだった】
【息継ぎ代わりに毒を注ぎ込みながら、怪物は思案する。――さて、ありふれた命乞いだ、聞き入れてやってもいい】
【目の前で彼女が救おうとした少女を絞め潰してやってもいいし、しかし互い違わぬ見目麗しき乙女である】
【自分のような化物に穢されて、女としても人間としても尊厳を踏み躙ってやるのが先決か】
【或いは命乞いを聞き入れたふりをして、言葉通りに犯し殺して絶望させてやるのもいいだろう】
【ああそれがいい、それにしよう。くす、と怪物は笑って、磔にされた少女へと歩み寄ろうとして――】


――――――――か、はッ


【――――転瞬、怪物はその口から血を吐いた。白い柔肌の双丘を、どす黒い血に染まり突き破っているのは】
【夜闇に紛れる黒塗りの短刀――否、それは〝メス〟と呼ぶべき手術具】
【悠然としていた瞳を見開いた怪物は、その触腕を己の背後に回そうとした】
【――だがそれは叶わぬこと。怪物は己の勝利を確信していた。己の身体から出づる全ての触腕を、ただ少女たちを嬲るために使っていた】
【傲慢の産んだ、闖入者への敗北――ないしは、か弱き少女がこの悍ましい怪物に、一矢報いることができた証左か】

【――――瞬息。怪物はその首を落とされた】
【白銀の大太刀は延髄ごと切断面を凍らせ、血のひとしずくも溢れることはなかった】

「――――これで、お終いね」『はい。――師匠(せんせい)、彼女は』
「……そうね。彼女の行くあてを、探してあげないと」『……もう一人、いるようですが』「その子も、よ」

【怪物の身体から引き抜いたメスから血を払い、己の掌に〝沈め〟ながら、師匠と呼ばれた声の主は】
【取り落とされた刀を引き抜き、少女へと歩み寄って、そっと手を差し伸べた】

【――――――明けない夜はない。ただ少女には、僅かに闇を払う力が足りなかっただけ】
【そして彼女と、彼女が守ろうとしたものには、明日が与えられた】

【「ありがとう」――曙を掲げ始めた空の中、そう呟いたのは、果たして誰の声だったろうか】

【蛇阿修羅】――――――Justice shall Prevail.

/〆を散々悩んだ挙句、結局スレ落としちゃってすみませんでした……
/めちゃくちゃ遅くなったし強引感すごいですが、こういう感じで終わりということで


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