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ミセ*゚ー゚)リ平面世界の住人のようです
1
:
川•´∀`)
◆atQbEDFLlU
:2016/11/09(水) 16:25:13 ID:RQSQhAZU0
第1話
平面の悦び
261
:
川*´∀`)
◆atQbEDFLlU
:2016/11/30(水) 19:58:09 ID:CRECtnh20
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______________________
_____________
ミセ*;゚ー゚)リ「うわっ!」
('A`)よっと!
(;'A`)「どうしたんだよ?やけに転ぶな。」
262
:
名も無きAAのようです
:2016/11/30(水) 20:02:03 ID:CRECtnh20
ミセ*゚ー゚)リ「あ、あはは、そうかな」
(゚、゚トソン「そうね、まるで今までの自分じゃなくなったみたいな」
ミセ*゚ー゚)リ!!!
('A`)「なんじゃそりゃ」
(゚、゚トソン「怪我した状態が長引くとそれに慣れて今までの生活のほうが難しくなるじゃない?そんな感じ?」
('A`)「なんかあったっけ?」
ミセ*;゚ー゚)リ「な、なんでもないよ!ほら、学校行こ?」
(゚、゚トソン ('A`)???
263
:
名も無きAAのようです
:2016/11/30(水) 20:05:41 ID:CRECtnh20
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_______________________________
______________________
_____________
ミセ*;゚ー゚)リなに、これ
('A`)「どうした?」
(゚、゚トソン「顔真っ青よ?体調悪いの?」
ミセ*゚ー゚)リ(机が飛び出してる、ううん。この部屋にいる人たち全員。)
ミセ*゚ー゚)リ(昔見ていたはずの景色、それなのに今は不自然な不気味さしか感じられない)
ミセ*;゚ー゚)リ(ドクオ以外が3次元に来るだけでここまで違うというの!?)
('A`)…
264
:
川*´∀`)
◆atQbEDFLlU
:2016/11/30(水) 20:11:55 ID:CRECtnh20
('A`)(いつもは見ない人間までまじまじと見ている、明らかに様子がおかしい・・・まさか目が普通に見えるようになった!?)
(;'A`)(くそ!何でこんなに胸がモヤモヤするんだ!?)
('A`)(落ち着くんだ、きっと何かを書こうとみんなを見ているだけなんだ。そうだ、きっとそうだ、)
('д`*川「パラリラパラリラ!!ペにさす様のお通りよ!」
ミセ*゚ー゚)リうわっと
('A`)!!!!
(;'A`)「まさ、か、」
('、`*川「あんたら邪魔なのよ!!さっさとおうちに帰ってママのキューティクルでも観察してな!!」
(゚、゚トソン「うるさいわね、上野動物園あたりから脱走したのかしら?」
('д`*川「なんですってええ!!!!!!!!!!!!!?」
(;'A`)「みせ、り、」
ミセ*゚ー゚)リ?
ミセ*゚ー゚)リ「どうしたの?ドクオ」
(;'A`)「うう、」
ミセ*゚ー゚)リ??
265
:
川*´∀`)
◆atQbEDFLlU
:2016/11/30(水) 20:13:31 ID:CRECtnh20
__________________________________________________________________
_______________________________
______________________
_____________
(;'A`)・・・
ミセ*゚ー゚)リ・・・
ミセ*゚ー゚)リ「どうしたの?ドクオ」
266
:
川*´∀`)
◆atQbEDFLlU
:2016/11/30(水) 20:18:34 ID:CRECtnh20
(;'A`)「なあ、ミセリ」
ミセ*゚ー゚)リ「なに?」
(;'A`)「俺は、お前のそばに10年くらい前からずっと近くに居る」
ミセ*゚ー゚)リ「うん?それがどうしたの?」
(;'A`)「本当のことを言ってくれ、お前、もう普通に見えてるんじゃないか?」
ミセ*゚ー゚)リ!!
(;'A`)「なあ、どうなんだ?俺の思い過ごしなのか?」
ミセ*;゚ー゚)リ「それは、」('A`;)
ミセ*;゚ー゚)リ(私は、私は、)
ミセ*゚ー゚)リ「う、ん、そうだよ、」
('A`)!!!
('A`)「そう、か」
267
:
川*´∀`)
◆atQbEDFLlU
:2016/11/30(水) 20:19:46 ID:CRECtnh20
息が詰まるかと思った.俺の言ってほしくない言葉が彼女の口から漏れ出すと、たちまち俺の体から魂が抜けるような錯覚に陥る。来るべき日が来ただけだというのに、彼女が幸せになれる時が来たというだけなのに、俺の卑しい心がそれを許容できない.
268
:
川*´∀`)
◆atQbEDFLlU
:2016/11/30(水) 20:24:17 ID:CRECtnh20
'A`)「よかった、な」
('∀`)「ミセリのお母さんにも報告しないと」
ミセ*゚ー゚)リ・・・
ミセ*゚ー゚)リそう、だね
__________________________________________________________________
_______________________________
______________________
_____________
269
:
川*´∀`)
◆atQbEDFLlU
:2016/11/30(水) 20:27:22 ID:CRECtnh20
リハ*゚⊿゚)!
リハ*゚⊿゚)本当なの?ミセリ、
ミセ*゚ー゚)リうん、
リハ*゚⊿゚)…どうしたの?そんな悲しそうな顔をして
ミセ*゚ー゚)リちょっと、ね
リハ*゚⊿゚)…ドクオ君は居なくならないわよ?
ミセ*゚ー゚)リ!!
リハ*゚ー゚)大丈夫、そんな顔しないの。もし不安ならドクオ君に告白させればいいのよ。ドクオ君はミセリにゾッコンなんだから!
ミセ*゚ー゚)リママ、
リハ*^ー゚)ね?
ミセ*゚ー゚)リ、うん!
270
:
川*´∀`)
◆atQbEDFLlU
:2016/11/30(水) 20:28:44 ID:CRECtnh20
私は再び帰ってきた。
平面の世界からあるべき世界に。
それが不幸を呼ぶか、幸を呼ぶかなんて誰にも分からないけど。
…
271
:
川*´∀`)
◆atQbEDFLlU
:2016/11/30(水) 20:29:34 ID:CRECtnh20
平面の嘆きが聞こえる
272
:
川*´∀`)
◆atQbEDFLlU
:2016/12/01(木) 21:37:59 ID:bYbojvvk0
第18話 平面の抑圧
273
:
川*´∀`)
◆atQbEDFLlU
:2016/12/01(木) 21:39:24 ID:bYbojvvk0
ミセ*゚ー゚)リ
あれから1週間が過ぎた。私の生活はまだ完全には、以前のように戻っていないのだけれど、それなりに慣れたように思える。
だけど、これは始まりに過ぎなかった。
274
:
川*´∀`)
◆atQbEDFLlU
:2016/12/01(木) 21:42:45 ID:bYbojvvk0
…この物語は平面の世界に追いやられた私の怪奇伝であり、もはや疑う余地のないほどに、運命の悪戯に翻弄されるのである。
275
:
川*´∀`)
◆atQbEDFLlU
:2016/12/01(木) 21:44:14 ID:bYbojvvk0
ミセ*゚ー゚)リコンコン
ミセ*゚ー゚)リ「ドクオー!!!!!!!!ミセリちゃんがきたよー!!!」
ミセ*゚ー゚)リ「おーい、勝手にドア開けちゃうよー?」ガチャ
ミセ*゚ー゚)リ「いつまで寝てる、!!!?」
ミセ*;゚ー゚)リ「なに、これ」
ミセ*;゚ー゚)リ「目?」
ミセ*;゚ー゚)リ「どういうこと?それに、部屋が所々黒いし、変なにおいもする。まさか、これ、血?」
ミセ*;゚ー゚)リ「ドクオ?どこにいるの!?ドクオ!!!!?ドクオ!!!!!!」
276
:
川*´∀`)
◆atQbEDFLlU
:2016/12/01(木) 21:46:53 ID:bYbojvvk0
私の声はドクオの家中に反響したが何一つとして帰っては来なかった
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______
277
:
川*´∀`)
◆atQbEDFLlU
:2016/12/01(木) 21:48:24 ID:bYbojvvk0
パ⊿゚)「ありがとうございました、ドクオさんに関しては私どもの方で捜索いたしますので、発見出来次第お電話を掛けさせていただきます」
リハ*゚⊿゚)「わかりました、それと、あの目と血は一体・・?」
ノパ⊿゚)「鑑定したところ人間のもののようです」
リハ;゚⊿゚)ッ!!?
リハ;゚⊿゚)「それってつまりは・・・」
ミセ*゚ー゚)リ・・
ミセ*゚一゚)リ・・・
ノパ⊿゚)「何とも言えませんね、事件性が有りますので」
ミセ;゚ー゚)リ(何が起こってるというの?ドクオ、あなたは無事なの??)
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______
278
:
川*´∀`)
◆atQbEDFLlU
:2016/12/01(木) 21:52:32 ID:bYbojvvk0
夜がさざめく、夕暮れは黒に塗りつぶされた
279
:
川*´∀`)
◆atQbEDFLlU
:2016/12/01(木) 21:56:59 ID:bYbojvvk0
(メA;)ハア、ハア、
(メA;)ミセ、リ、何でだい?
ガサ
(メA;)!、早く、逃げないと、
ねえ、くるしい??
(;メA;)どうしてこんなことをするんだい?
いいじゃない、別に
(メA;)に、逃げないと、
(メA; )ウグ、ハア、
そんなノロノロしてちゃ逃げられないよ?
(メA;)うう、どうして、どうして?俺が嫌いだったのかい?
…幸せのため、かな?
(メA;)俺は、君の幸せの邪魔をしてしまったのかい?
だから私の幸せのためだよ、邪魔とかじゃないんだよ
280
:
川*´∀`)
◆atQbEDFLlU
:2016/12/01(木) 21:59:22 ID:bYbojvvk0
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______
281
:
川*´∀`)
◆atQbEDFLlU
:2016/12/01(木) 22:01:11 ID:bYbojvvk0
ミセ*゚ー゚)リ!!!?
ミセ;゚ー゚)リ「何、今の。頭に、浮かんできて、」
リハ*゚⊿゚)「どうしたの?」
ミセ*゚ー゚)リ(怪我をしたドクオ、それに、あの嫌な雰囲気、)
リハ*゚⊿゚)「ミセリ?どうしたの?」
ミセ*゚ー゚)リ「私、ドクオの居場所に心当たりがあるの」
リハ*゚⊿゚)!!
リハ*゚⊿゚)「どこなの?」
ミセ*゚ー゚)リ「行ってくるね、ママ」
リハ*゚⊿゚)!
リハ;゚⊿゚)「待ちなさい!ミセリ!まだ取り調べが・・・
282
:
川*´∀`)
◆atQbEDFLlU
:2016/12/01(木) 22:03:56 ID:bYbojvvk0
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_______________
______
ミセ*゚ー゚)リ着いた
かつて、全てが始まった場所に、因縁が蠢くこの地に再び帰ってきた
ミセ*゚ー゚)リあそこには抜け道があったはず
283
:
川*´∀`)
◆atQbEDFLlU
:2016/12/01(木) 22:05:37 ID:bYbojvvk0
______________________________________________
____________________________
_______________
______
ミセ*゚ー゚)リよかった、まだ大丈夫みたい
木々が騒めく、歓迎をしているかのように木枯らしが吹き荒れる
ミセ*゚ー゚)リ…行かなくちゃ
足が震える、体がこの地から引き返そうと躍起になっている
ミセ*゚ー゚)リドクオ、待っていて
284
:
川*´∀`)
◆atQbEDFLlU
:2016/12/01(木) 22:06:18 ID:bYbojvvk0
_____________________________________________
____________________________
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______
285
:
川*´∀`)
◆atQbEDFLlU
:2016/12/01(木) 22:11:59 ID:bYbojvvk0
第19話
平面の始まり
286
:
川*´∀`)
◆atQbEDFLlU
:2016/12/01(木) 22:12:46 ID:bYbojvvk0
(*'A`)「白!(しろ)見てみて!お魚さんがいっぱい泳いでいるよ!」
イ从゚ ー゚ノi「ふーん、あんま美味しくなさそう」
('A`)「白はすぐにそういう風な見方をするんだから!」
イ从゚ ー゚ノi「別にいいじゃん」
('A`)!
(*'A`)「わぁ、小っちゃいお魚さん。子供なのかな?お父さんとお母さんは何処にいるんだろう」
イ从゚ ー゚ノi「サカナは普通、親の近くに居ないよ」
('A`)「なんで?」
イ从゚ ー゚ノi「食われちまうからさ」
('A`)「お父さんとお母さんが子供を殺しちゃうの?」
イ从゚ ー゚ノi「サカナはそういうの気にしないんだよ」
('A`)「でも僕のお父さんは近くに居て守ってくれるよ?殺したりなんかしないよ?」
イ从゚ ー゚ノi「私だって魚の事なんか分からない、ただそういう風に聞いただけだ」
('A`)「誰から?」
イ从゚ ー゚ノi「昔の仲間さ」
('A`)「そうなんだ」
287
:
川*´∀`)
◆atQbEDFLlU
:2016/12/01(木) 22:15:52 ID:bYbojvvk0
そう言うと私は透き通った水に体を浸からせた
288
:
川*´∀`)
◆atQbEDFLlU
:2016/12/01(木) 22:18:29 ID:bYbojvvk0
イ从゚ ー゚ノi「やはりこの時期の水は心地よいな」
チャプ
('A`)「そうだね、冷たくて気持ちいい」
289
:
川*´∀`)
◆atQbEDFLlU
:2016/12/01(木) 22:24:32 ID:bYbojvvk0
毒太郎は私が水に入った少し後に、足をほんのちょっぴり浸けてそう言った。
290
:
川*´∀`)
◆atQbEDFLlU
:2016/12/01(木) 22:27:30 ID:bYbojvvk0
('A`)「ねえ白」
イ从゚ ー゚ノi「なに」
('A`)「まだ人間嫌い?」
イ从゚ ー゚ノi・・・
イ从゚ ー゚ノi「人間は嫌いだけどお前は別に嫌いじゃないよ」
('A`)・・・
(*'A`)「そっかぁ、嬉しいな」
291
:
川*´∀`)
◆atQbEDFLlU
:2016/12/01(木) 22:28:56 ID:bYbojvvk0
毒太郎は体も弱く、父が其れなりの富豪ということで、友達ができなかった。だから私の一言に顔を赤らめていた。
292
:
川*´∀`)
◆atQbEDFLlU
:2016/12/01(木) 22:31:37 ID:bYbojvvk0
('A`)「白、」
イ从゚ ー゚ノi「何?」
('A`)「白は僕のそばに居てくれる?」
寂しさか、それとも別のなにかは知らないが、毒太郎は不安そうに私に尋ね、彼の輝いた瞳が愁いを帯びる
イ从゚ ー゚ノi「さあね、」
('A`)
瞳がうるうると涙を蓄える
293
:
川*´∀`)
◆atQbEDFLlU
:2016/12/01(木) 22:33:58 ID:bYbojvvk0
イ从゚ ー゚ノi「…まあ、死なない限りそばに居てやるよ」
(*'A`)パア
(*'A`)「うん!」
294
:
川*´∀`)
◆atQbEDFLlU
:2016/12/01(木) 22:35:55 ID:bYbojvvk0
私には彼をほっとくことが不思議とできなかった。きっと彼の中にある友愛や母への親愛への渇望が、私に内在する何かを捉えたのだろう。
______________________________________________
____________________________
_______________
______
295
:
川*´∀`)
◆atQbEDFLlU
:2016/12/01(木) 22:38:11 ID:bYbojvvk0
一年二年と時間が過ぎる。私のような野良狐は、普通2〜3年くらいで病気だとか天敵だとかに殺されてしまう、私の家族や友は皆死んでいった。だが私はこの冬で4年目になる雪を見ることになる。
296
:
川*´∀`)
◆atQbEDFLlU
:2016/12/01(木) 22:40:15 ID:bYbojvvk0
(*'A`)「白、」
297
:
川*´∀`)
◆atQbEDFLlU
:2016/12/01(木) 22:43:12 ID:bYbojvvk0
人間の成長とは恐ろしいものだ、小さかった彼はいつの間にか大きくなってしまった。子供の一年は大人の一年よりもはるかに早く進んでいるように思える。
298
:
川*´∀`)
◆atQbEDFLlU
:2016/12/01(木) 22:44:48 ID:bYbojvvk0
冬には、私たち狐は発情期を迎える。しかし私は少しおかしいのかそういうのが殆どなかった。だが毒太郎の、この言葉を聞いて、私は心臓が壊れたんじゃないかというくらい強く胸の高鳴りを感じたことを、未だに覚えている。
299
:
川*´∀`)
◆atQbEDFLlU
:2016/12/01(木) 22:46:04 ID:bYbojvvk0
イ从゚ ー゚ノi「なに?毒太郎」
(*'A`)「雪,きれいだね」
イ从゚ ー゚ノi「そうだね、きれいだ」
(*'A`)「白みたいに綺麗で、透き通ってる」
イ从゚ ー゚ノi「…そういうセリフは人間の女に言ってやるものだよ」
297の後にこれが入って298に続きます
ミスしました
300
:
川*´∀`)
◆atQbEDFLlU
:2016/12/01(木) 22:47:22 ID:bYbojvvk0
イ从゚ ー゚ノi「もう10か11だろう?女の子の一人や二人、知っていないのかい?」
(;'A`)「う、そういうのは聞かないでくれよ、」
イ从゚ ー゚ノi「それもそうか、顔もよくない、いや、むしろ悪い君が女の子の知り合いを作るなんてむりか」
('A`)「はっきり言うなぁ、僕だって傷つくんだよ?」
イ从゚ ー゚ノi「そうか、それはすまなかったな」
301
:
川*´∀`)
◆atQbEDFLlU
:2016/12/01(木) 22:48:51 ID:bYbojvvk0
なんとなくお互いに、お互いの言いたいことがわかる。
302
:
川*´∀`)
◆atQbEDFLlU
:2016/12/01(木) 22:51:11 ID:bYbojvvk0
('A`)「暫く一緒に居よっか?」
イ从゚ ー゚ノi「君、体強くないだろう?」
('A`)「そうだけど白と一緒にいると落ち着くんだ」
イ从゚ ー゚ノi「ふーん」
303
:
川*´∀`)
◆atQbEDFLlU
:2016/12/01(木) 22:52:54 ID:bYbojvvk0
人間の欲も生き物の欲も変わらない。そこには生と死があって、それの恐怖から逃れるために様々な行動をする。私と毒太郎がそばに居るのもそのためなのだろうか・・・
304
:
川*´∀`)
◆atQbEDFLlU
:2016/12/01(木) 22:56:49 ID:bYbojvvk0
______________________________________________
____________________________
_______________
______
(=゚д゚) 「毒太郎」
('A`)「はい、父さん」
(=゚д゚) 「急かもしれんが縁談が決まったぞ」
('A`)「え?」
(=゚д゚) 「村一番の美人で名高い宗流さんだ。しかも地主だからうちの生活もさらに良くなるぞ」
(;'A`)「まって、僕まだ15さいだよ!?結婚なんてまだ早いよ!」
(=゚д゚) 「毒太郎、分かってくれ。私は心配なんだ、お前は以前助けた野良狐に構って、女の人と関りを持たない。これでは私の祖先の家が途絶えてしまうよ」
(;'A`)・・・
305
:
川*´∀`)
◆atQbEDFLlU
:2016/12/01(木) 22:58:59 ID:bYbojvvk0
______________________________________________
____________________________
_______________
______
('A`)「白」
イ从゚ ー゚ノi・・・
('A`)「言わなきゃいけないことがあるんだ」
イ从゚ ー゚ノi「会えなくなる、か?」
('A`)「知ってたの?」
イ从゚ ー゚ノi「狐は耳がいいからな」
('A`)「そっか、そうなんだ、」
イ从゚ ー゚ノi「ああ、そうだよ」
306
:
川*´∀`)
◆atQbEDFLlU
:2016/12/01(木) 23:00:14 ID:bYbojvvk0
会話にぎこちなさが生まれる、私も毒太郎も避けられぬ未来に身を凍えさせた。
307
:
川*´∀`)
◆atQbEDFLlU
:2016/12/01(木) 23:02:40 ID:bYbojvvk0
('A`)「ねえ、」
イ从゚ ー゚ノi「なに?」
('A`)「白はそばに居てくれるんだよね?」
イ从゚ ー゚ノi「うん、でも毒太郎、きっともう、」
308
:
川*´∀`)
◆atQbEDFLlU
:2016/12/01(木) 23:03:23 ID:bYbojvvk0
私は毒太郎に伝えようとしたのだけれど、その先のことばが出てこない。
309
:
川*´∀`)
◆atQbEDFLlU
:2016/12/01(木) 23:07:13 ID:bYbojvvk0
('A`)「うん、うん、」
彼の瞳は動揺と悲しみを隠せなくなっていた
310
:
川*´∀`)
◆atQbEDFLlU
:2016/12/01(木) 23:09:23 ID:bYbojvvk0
(;A;)「白と離れたくないよ、僕、僕、」
イ从゚ ー゚ノi
311
:
川*´∀`)
◆atQbEDFLlU
:2016/12/01(木) 23:11:02 ID:bYbojvvk0
いずれ来る時だったのだ。それがきっと今日来ただけ。私だってもう長くはないだろうしお別れなんてすぐにも来る予定だった。
でもね、私も嫌だよ。毒太郎、あなたのそばに死ぬ間際まで居たかった。せめても貴方が結婚して幸せな家庭を築いて、私を失った悲しみも記憶も失ってくれれば、私はもう何も言わないよ。あなたの幸せだけ願ってるから。
312
:
川*´∀`)
◆atQbEDFLlU
:2016/12/01(木) 23:12:48 ID:bYbojvvk0
イ从゚ ー゚ノi「君の幸せを願っているよ、毒太郎。」
イ从゚ ー゚ノi「じゃあね、私の事は忘れて幸せになって」
(;A;)「いやだ、いやだよ、白、」
313
:
川*´∀`)
◆atQbEDFLlU
:2016/12/01(木) 23:15:00 ID:bYbojvvk0
彼の小さな声がずっと聞こえた。私は振り返ることもできずにそのまま去った。
314
:
川*´∀`)
◆atQbEDFLlU
:2016/12/01(木) 23:16:07 ID:bYbojvvk0
______________________________________________
____________________________
_______________
______
315
:
川*´∀`)
◆atQbEDFLlU
:2016/12/01(木) 23:17:48 ID:bYbojvvk0
('A`)lw´*‐ _‐ノv
316
:
川*´∀`)
◆atQbEDFLlU
:2016/12/01(木) 23:18:33 ID:bYbojvvk0
遠目から確認した彼の姿は幼さを感じさせるが立派な大人そのものだった。隣にいるのは宗流という女性だろう。確かに美しい女性だ。獣の私では勝ち目も何もないだろう。
317
:
川*´∀`)
◆atQbEDFLlU
:2016/12/01(木) 23:20:46 ID:bYbojvvk0
私は心の奥底に、体を引き裂かれるような何かを感じながら、やがて深い眠りに堕ちた
318
:
川*´∀`)
◆atQbEDFLlU
:2016/12/01(木) 23:22:16 ID:bYbojvvk0
______________________________________________
____________________________
_______________
______
(;'A`)!!!!
lw´#‐ _‐ノv!!!
('A`)!!!
319
:
川*´∀`)
◆atQbEDFLlU
:2016/12/01(木) 23:23:12 ID:bYbojvvk0
白、僕もそっちに行くよ…
320
:
川*´∀`)
◆atQbEDFLlU
:2016/12/01(木) 23:24:18 ID:bYbojvvk0
______________________________________________
____________________________
_______________
______
321
:
川*´∀`)
◆atQbEDFLlU
:2016/12/01(木) 23:25:12 ID:bYbojvvk0
私は、最後の友であり、最も愛した男の声によって再び目覚めた
322
:
川*´∀`)
◆atQbEDFLlU
:2016/12/01(木) 23:26:03 ID:bYbojvvk0
______________________________________________
____________________________
_______________
______
323
:
川*´∀`)
◆atQbEDFLlU
:2016/12/01(木) 23:28:42 ID:bYbojvvk0
イ从゚ ー゚ノiこれ、は
324
:
川*´∀`)
◆atQbEDFLlU
:2016/12/01(木) 23:29:42 ID:bYbojvvk0
私には見慣れぬ手足が生え、そして、かつて毒太郎に持ち上げられて見た景色と同じ景色を見ていた
325
:
川*´∀`)
◆atQbEDFLlU
:2016/12/01(木) 23:30:42 ID:bYbojvvk0
イ从゚ ー゚ノiゆめ、か?でも感覚はある・・・
イ从゚ ー゚ノiそうだ、もし、これが夢なら、
326
:
川*´∀`)
◆atQbEDFLlU
:2016/12/01(木) 23:31:45 ID:bYbojvvk0
私は真っ先に毒太郎の事を思い浮かべた、愛しき君に会おうと考えたのだ
327
:
川*´∀`)
◆atQbEDFLlU
:2016/12/01(木) 23:32:32 ID:bYbojvvk0
イ从゚ ー゚ノiここは?私が最後に目を閉じた場所?なら毒太郎のいる家は・・
328
:
川*´∀`)
◆atQbEDFLlU
:2016/12/01(木) 23:34:44 ID:bYbojvvk0
慣れぬ足を必死に動かし私は彼のいる家に向かった。
329
:
川*´∀`)
◆atQbEDFLlU
:2016/12/01(木) 23:35:45 ID:bYbojvvk0
______________________________________________
____________________________
_______________
_____
330
:
川*´∀`)
◆atQbEDFLlU
:2016/12/01(木) 23:37:14 ID:bYbojvvk0
(=;д;)毒太郎!!!!毒太郎!!!!!!!!あああああああああああああ!!!!!!!!
イ从゚ ー゚ノiああ、あああ、
331
:
川*´∀`)
◆atQbEDFLlU
:2016/12/01(木) 23:38:44 ID:bYbojvvk0
酷い血の匂い、鼻が利かなくなりそうな、いや違う。血の匂いのせいじゃない。毒太郎の血だと分かったからだ、だからこんなに頭がくらくらするんだ
332
:
川*´∀`)
◆atQbEDFLlU
:2016/12/01(木) 23:40:08 ID:bYbojvvk0
lw´; _;ノvああ!!毒太郎さん!私を押し入りから守って死んでしまうなんて!!!
(`・ω・´)残念なことだ。まったくもって残念だ
lw´; _;ノv私を庇ったばかりに、ううう、うああ!!!
333
:
川*´∀`)
◆atQbEDFLlU
:2016/12/01(木) 23:41:13 ID:bYbojvvk0
女は泣いていた、強い毒太郎の血と、無理に声を上げている不自然さを醸しながら。
私にはわかってしまった。この女は泣いていない、自分の罪をごまかすために泣いている。
334
:
川*´∀`)
◆atQbEDFLlU
:2016/12/01(木) 23:43:04 ID:bYbojvvk0
何と醜いことか。なんと穢らわしいことか。
335
:
川*´∀`)
◆atQbEDFLlU
:2016/12/01(木) 23:44:07 ID:bYbojvvk0
______________________________________________
____________________________
_______________
_____
336
:
川*´∀`)
◆atQbEDFLlU
:2016/12/01(木) 23:45:17 ID:bYbojvvk0
lw´;‐ _メノv助けて!!助けて!!!
イ从゚ ー゚ノi一つ聞きたいことがある
lw´;‐ _メノvな、なんですか!
イ从゚ ー゚ノi毒太郎を殺したのはお前か?
lw´;‐ _メノv!!!
イ从゚ ー゚ノi真実を言え
lw´;‐ _メノv…
イ从゚ ー゚ノi真実を言えば助けてやる
lw´;‐ _メノv…はい
337
:
川*´∀`)
◆atQbEDFLlU
:2016/12/01(木) 23:46:30 ID:bYbojvvk0
イ从゚ ー゚ノiなぜだ、
イ从#゚ A゚ノiなぜ殺した!!?
lw´;‐ _メノvだって!だってあの人はいつもいつも白だとかいう狐の事しか話さなくて!
lw´;‐ _メノv寂しかったの!ずっとずっと!!何年も何年も同じことばっかり!!!
lw´; _メノv私の事愛してないんじゃないかって!それで、私、私!!!
イ从゚ ー゚ノi…
338
:
川*´∀`)
◆atQbEDFLlU
:2016/12/01(木) 23:47:57 ID:bYbojvvk0
人間なら欺けただろうに、目の前にいるのは獣なのだ。女、お前という邪悪はそれを知らない。
339
:
川*´∀`)
◆atQbEDFLlU
:2016/12/01(木) 23:49:41 ID:bYbojvvk0
从゚ ー゚ノi真実を言えと言ったはずだが?
lw´; _メノvそれが真実で!!!
イ从゚ ー゚ノi男でもできたんだろう?
イ从゚ ー゚ノiお前の体から汚らしい精液の匂いがする
lw´; _メノv!!!
lw´;‐ _メノv…
340
:
川*´∀`)
◆atQbEDFLlU
:2016/12/01(木) 23:50:46 ID:bYbojvvk0
女の顔から冷汗が落ちる
341
:
川*´∀`)
◆atQbEDFLlU
:2016/12/01(木) 23:52:09 ID:bYbojvvk0
イ从゚ ー゚ノi死ね、屑が
lw´;‐ _メノvいや、いや、いや!!!!
イ从゚ ー゚ノi安心しろ、お前の魂は永遠に苦しみ続けるのだ
342
:
川*´∀`)
◆atQbEDFLlU
:2016/12/01(木) 23:53:52 ID:bYbojvvk0
魂に干渉する力なんぞ私は持たない、せいぜい怪我を直したりするくらいの力しか今でも扱えないが、真に受けた女は大きな悲鳴を上げて死んでいった。その声に反応して屋敷に居た人間たちがやってくる、すぐさま私は彼らに問う
343
:
川*´∀`)
◆atQbEDFLlU
:2016/12/01(木) 23:55:39 ID:bYbojvvk0
毒太郎を苦しめたのは貴様か?
344
:
川*´∀`)
◆atQbEDFLlU
:2016/12/01(木) 23:56:37 ID:bYbojvvk0
と。
______________________________________________
____________________________
_______________
_____
345
:
川*´∀`)
◆atQbEDFLlU
:2016/12/01(木) 23:57:32 ID:bYbojvvk0
時間が過ぎ、やがて私は神格された。そのうち、私は彼らの醜さを何度も何度も見せられ頭がおかしくなりそうだった。だが、それでも消えないこの憎しみは現代の世界にまで保存された。
そして話は今に戻る。
346
:
川*´∀`)
◆atQbEDFLlU
:2016/12/02(金) 23:30:42 ID:xCe1owLY0
______________________________________________
____________________________
_______________
_____
347
:
川*´∀`)
◆atQbEDFLlU
:2016/12/02(金) 23:31:55 ID:xCe1owLY0
ミセ*゚ー゚)リ「あの人狼が居るのはこの山のはず、きっとドクオもここに・・・」
ミセ*゚ー゚)リ「待っていて、ドクオ、必ずあなたを助けるから。」
348
:
川*´∀`)
◆atQbEDFLlU
:2016/12/02(金) 23:42:38 ID:xCe1owLY0
やがて乙女は,
自分を動かす絶対的な何かを知ることになる
349
:
川*´∀`)
◆atQbEDFLlU
:2016/12/03(土) 00:07:18 ID:v1KUDybw0
…
平面の始まりはやがて終局に向かうだろう
350
:
川*´∀`)
◆atQbEDFLlU
:2016/12/03(土) 00:21:50 ID:v1KUDybw0
第20話
平面の真実
351
:
川*´∀`)
◆atQbEDFLlU
:2016/12/03(土) 01:28:48 ID:v1KUDybw0
イ从゚ ー゚ノi「」
(メA⁻)
イ从゚ ー゚ノi「」
(メA⁻)
352
:
川*´∀`)
◆atQbEDFLlU
:2016/12/03(土) 01:30:10 ID:v1KUDybw0
眠りにいざなわれた彼は死んでいる風にさえ見える。もし私に以前のような力が有れば、多少なりとも彼の傷を修復できるだろうが、時代が変われば概念など簡単に変わる。
神は科学によって駆逐されようとしているこの時代、私のような偶然により神に仕立て上げられた存在は随分と非力になってしまった。
353
:
川*´∀`)
◆atQbEDFLlU
:2016/12/03(土) 01:32:37 ID:v1KUDybw0
イ从゚ ー゚ノi「水でもとってくるか」
(;メA⁻)うう、ミセリ、
イ从゚ ー゚ノi「…君はなぜ彼女に固執するんだい?わざわざここまで来て、まだ空虚な夢の中で抗うというのか」
(;メA⁻)どうして、どうして、
354
:
川*´∀`)
◆atQbEDFLlU
:2016/12/03(土) 01:36:00 ID:v1KUDybw0
彼の顔は毒太郎に瓜二つで、かつての魂の転生体だろうと私は確信している。そんな彼の、他人によって滅茶苦茶な運命を辿らされるところは変わっていないのかもしれない。
355
:
川*´∀`)
◆atQbEDFLlU
:2016/12/03(土) 01:37:25 ID:v1KUDybw0
______________________________________________
____________________________
_______________
______
イ从゚ ー゚ノi
チャプ
イ从゚ ー゚ノi「…つめたいな」
356
:
川*´∀`)
◆atQbEDFLlU
:2016/12/03(土) 01:38:35 ID:v1KUDybw0
恐らくはあの女の事を愛しているのだろう、それ故に私は…
357
:
川*´∀`)
◆atQbEDFLlU
:2016/12/03(土) 01:41:10 ID:v1KUDybw0
______________________________________________
____________________________
_______________
______
ミセ*;゚ー゚)リハア、ハア、ハア、
ミセ*;゚ー゚)リ「ドクオ、どこにいるの?この山に居るはずなのに、」
358
:
川*´∀`)
◆atQbEDFLlU
:2016/12/03(土) 01:47:06 ID:v1KUDybw0
以前、あの女に助けられたときはこの一本道を下ることになったはず。だと言うのに今はなぜか道がうねっている。
359
:
川*´∀`)
◆atQbEDFLlU
:2016/12/03(土) 01:48:26 ID:v1KUDybw0
ミセ*゚ー゚)リ!!!
ミセ*゚ー゚)リ「これは、」
ミセ*゚ー゚)リ「血、」
ミセ*;゚ー゚)リ「ドクオ!!!」
360
:
川*´∀`)
◆atQbEDFLlU
:2016/12/03(土) 01:49:06 ID:v1KUDybw0
私は引き返すべきだったのだろうけど歩みを止めなかった
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