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優しい衛兵と冷たい王女のようです 番外編 『暁の綾蝶』

102 ◆MgfCBKfMmo:2015/07/20(月) 14:45:51 ID:VABT4D4M0
 彼は倒れ臥していた。
 首元が血で染まり、止めどなく草原に流れ落ちている。

 クーは彼の横に駆け寄り、その肩を自らに寄せた。

「オオカミさん! なんで、どうして」

 自分の首を、と言おうとして、舌が回らなかった。
 水分が急になくなっていった。
 干上がった下が口腔に張り付いた。

 別の目的ができたからだ。
 クーは誰にでもなく胸中で叫ぶ。

 強くなること、それに、夢中になりすぎていた。
 かつて浴びたのは、一番の親友の血だったのに。
 そんなことまで、忘れるつもりはなかったのに。


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