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これを魔女の九九というようです
80
:
名も無きAAのようです
:2015/05/08(金) 17:13:01 ID:v1Qmnnm20
薬が完成した後、慌ただしく食事と入浴を済ませてペニサスは床に就いた。
明日のサバトに備えてなるべく多く寝ようという魂胆であった。
一方僕はまったく眠れず、こまめに寝返りをうっていた。
生きていた頃は睡眠時間が全くとれず、四時間寝れば十分といった暮らしぶりだった。
しかし今は日付が変わる前に寝る体制が整ってしまう。
くわえてそれほど忙しくもないので、全く疲れなかった。
眠くなるわけがなかった。
(´・_ゝ・`)「はあ」
時刻は九時半過ぎ。
いつもならペニサスと一緒に風呂上がりのアイスをつつく頃合いだ。
特に会話もしないが、誰かがそばに居るだけでなんとなく安心感があった。
こういう時に限って、どうしてか人恋しく思っていた。
今まで一人で暮らしていたというのに、なぜ。
ごろんと再び寝返りを打つ。
衣擦れの音がやけに響く。
カチカチと時計の針が進む。
時間を無為にしているような気がした。
体が空虚に感じられる。
急き立てられるような気配によって胸の奥が焦土と化す。
僕はまた寝返りを打った。
私物が入った段ボール箱が目に入る。
住んでいた部屋から持ってきたものだ。
しかしこれといって、持っていきたいと思うものは少なかった。
まさか一箱で済んでしまうとは僕も思っていなかったのだが。
(´・_ゝ・`)「ああ」
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