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これを魔女の九九というようです

513名も無きAAのようです:2021/12/25(土) 19:14:33 ID:wfKNAKAs0
ζ( Д ;ζ(足、)

付け根からふわりと失われていく感覚。
それなのに、つま先は折れそうなくらいに力を込めていた。
駆ける。
わたしは駆けようとする。
駆け抜けて透明な澱から彼を取り戻そうと、太ももを痙攣らせて、

ζ( ー ;ζ「まって、」

遠ざかる。
一瞬にして追い付けないと脳が判断する。
諦めてしまう。
諦めたくない。
失いたくない。
失う。
二度と戻らない。
戻って欲しい。
嫌だ。
無理。

ζ(゚ー゚*ζ「…………………………………………ぁ?」

目の前にあるのは床で、見渡すとそこは物置部屋だった。
小さな、小さな、ありふれた雑品の山。
居た堪れないような表情の男に、やっぱり間抜けなツラをした死体女。
いない。

ζ(゚ー゚*ζ「あ、ぁ……。あぁ……!!」

あの人は、いない。
認識した瞬間に、涙が溢れた。


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