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これを魔女の九九というようです

496名も無きAAのようです:2021/12/25(土) 18:50:14 ID:wfKNAKAs0
ζ( ー *ζ(みじめだ)

読み終わったわたしは、衝動的に手紙を破り捨てた。
こんな事は、初めてだった。
    がくれるものはなんだって嬉しく思えたし、大事に保存した。
そんなわたしが、唯一破り捨てた手紙。
だけども風邪薬は、ありがたく頂戴した。
口が瓶に触れただけで、熱が干されていく。
味も、薬とは思えないくらいおいしい。
薄荷がスゥッと喉を下って、
舌の上では生姜と八角の風味が踊っている。
刺激が強い風味を、甘草が優しくまとめてくれている。
潮の満ち引きのように、健やかさがたぎるのがわかった。
だけども、やっぱり空虚に思う。

('A`)「デれ?」

雑巾を手にしたドクオが、わたしの顔を覗き込む。
床を拭く手を止めてまで、わたしの様子が気にかかるようだ。

ζ(゚、゚*ζ「なぁに?」

幾分か落ち着いたわたしは、優しく問いかける。

('A`)「い、たィ?」

具合が悪いのかと問われている、らしい。
おかげさまで、熱は下がりつつある。
嫌味なくらい、彼の薬は良く効いた。


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