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これを魔女の九九というようです

460名も無きAAのようです:2021/12/25(土) 18:06:20 ID:wfKNAKAs0
――いつの秋口だったか。
休む間も無く全世界を動き回っていると、
どの時間に自分が生きていたのかを忘れてしまう。
けれども、確かに秋だった。
湿気を取り払うような心地よい風に吹かれて、
わたしは彼の家へと向かっていた。
全世界の至る所に、彼の隠れ家は点在している。
その中で一番古くから存在しているのが、日府の家であった。

ζ(゚ー゚*ζ(随分と長い付き合いになるけれど、
     あの家に行くのは何度目かしら)

試しに数えてみれば、片手に収まる程度にしか行ったことがない。
それだけでも十分に珍しい。
だというのに、つい昨日届いた手紙には、こんな言葉が書かれていた。

ζ(゚、゚*ζ(君の力を借りたい、か)

ベテランの    ですら手を焼く事態なんて、
わたしの手にも負えないような気もする。
でもわたしは、なかば喜びで満ちていた。

ζ(゚ー゚*ζ(せっかくわたしを頼りにしてくれたんだもの)

彼の苦しみを癒すことができるのは、わたしだけ。
他の誰にも、彼を苦しみから救うことは出来ない。
わたしは、必ず彼を幸せにする。
――決意に満ちた陶酔に浸っていたのに、

('、`*川「はじめまして、デレさん」

全てをぶち壊しにしたのは間抜け面の女だった。


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