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これを魔女の九九というようです
441
:
名も無きAAのようです
:2017/10/11(水) 22:03:30 ID:PogJdj520
(´・ω・`)「 、 ……、 」
山になった銀貨を、 は左右に分ける。
さらに小高く積み上がったそれらを、今度は一直線に塗り広げていく。
カジノのディーラーを彷彿とさせる動きだった。
不在の足を描く銀貨は、隅々まで分配されていく。
(´・ω・`)「…… 、 」
口遊む祈りも、それに合わせて変化していく。
繊細にして熱のこもった呟きに、白銀貨は小刻みに震え出す。
熱い鉄板の上で、耐えきれずに踊り狂う様を幻視した。
一歩、二歩、と跳ねる一方で、少しずつ硬貨たちは溶ろけていく。
同時にピカピカと輝いていた白さは損なわれて、緑藻のような錆に苛まれていった。
どろどろに溶けた緑青は、失われた足を補完していく。
それは脛であり、膝であり、踝であり、
踵にして、
削げた肉を増し、仮初めの骨に、ぎゅうと接着せしめた。
鎧のような足を得たわたしは、未だ神経の通る気配を感じていなかった。
見ると、 の祈りはまだ終わっていない。
両手で挟むようにして、彼は太ももを軽く持ち上げた。
こそばゆいような感触のあと、掌は徐々に鉄へと滑らせていく。
じゅ、と肉の焼ける気配。
煙一つ上がっていないのに、ツンと鼻の奥で涙の流れる匂いがした。
ゆっくり、ゆっくりと足を撫でる彼。
その表情を思い出すことは出来ない。
ただ、わたしは泣いていた。
彼に触れてもらえたことが嬉しくて。
やはりわたしは彼に救われたのだと自覚して。
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