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これを魔女の九九というようです

382名も無きAAのようです:2017/10/11(水) 20:52:36 ID:PogJdj520
彼に出会った頃のわたしはガリガリで、棒みたいな体型をしていたけれど、
釣られて甘いものを食べていたら、あっという間に丸く肥えてしまった。
以来おやつの時間は、二日に一回までと決めるようにした。
彼は構わず、いつでも甘いものを食べているけれど。

ζ(゚、゚*ζ(耐えているこっちの身にもなって欲しいわ)

ようやく髪を整えて、振り向くと彼は銀の砂糖を溶かしている最中らしい。
銀のスプーンがゆっくり、一人でワルツを踊っていた。

ζ(゚ー゚*ζ「無理して飲まなくていいのに」

すっかりと冷めた水底には、砂糖の粒がゴロゴロに転がっているに違いない。

(´・ω・`)「作ってくれた人に申し訳ないからね」

ζ(゚ー゚*ζ(それはわたしに向かって言っているのかしら)

定かではないが、気付いたことがひとつある。
スプーンで攪拌するごとに、頬の腫れがみるみる引いていくのだ。

(´・ω・`)「やっぱり、珍しいかい?」

思わず振り向いたわたしに、にやと得意げに笑う彼。
魔法は、やっぱり不思議だ。
目に見えるものも、目に見えないものも、魔女は全てを拾い上げる。
存在を承認されたものは、魔女の祈りを掬い上げ、そうなるべしと助力する。


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