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これを魔女の九九というようです

330名も無きAAのようです:2017/05/21(日) 15:17:04 ID:Fqa66Dmo0
(´・ω・`)「どうしたんだい、デレ」

魚は嫌いだったか、と問う彼に、首を横に振る。

ζ( ー *ζ「なんでもないの」

そう、なんでもないの。
今日は四月一日。
わたしの誕生日。
忙しいなか、彼はわたしのために来てくれたのだ。
わたしが会いたいと手紙を出したから、彼は食事に誘ってくれたのだ。
震える手でカトラリーを持つ。
そっとフォークを身に突き立てて、ナイフで切り取り、口へと運ぶ。
仄かな塩気、胡椒の辛さ、バターの風味。
添えられたトマトのソースが、ほどよい酸味と甘さを含んでいてよく合っていた。

ζ(゚ー゚*ζ「おいしいわ」

(´・ω・`)「それはよかった」

窓へと視線を向け、彼は微笑んだ。

(´・ω・`)「いい景色だろう」

ζ(゚ー゚*ζ「ええ」

延々と続く砂浜、青い海。
その果てはまっすぐ、まっすぐ突き抜けるように。
空と海の境が混ざるようにして、続いている。


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