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これを魔女の九九というようです

274名も無きAAのようです:2015/06/27(土) 12:39:24 ID:Um.BtjGM0
(´・_ゝ・`)「あっ……!」

小さな箱はこてんと弾み、階段の横へ落ちていった。
みるみるうちにそれは下へと消えていく。
僕はそのあとを追って階段から飛び降りた。

「デミタス!!」

遥か遠くから、悲鳴が聞こえた。
後先考えずにこんな事をしたが、死にはしないだろう。
こんなにも死にたくないと願っているのだから。

(´・_ゝ・`)「くっ……!」

手を伸ばす。
マッチ箱の端に指先が届く。
ほんの少し中の箱がずれ、中身がこぼれた。
その中に入っていたのは、黄鉄鉱の細石であった。
立方体、八面体、十二面体。
大小様々な形のそれが互いにぶつかり合い、火花を散らした。
瞬間、世界が焼け焦げた。
ぢりぢりと空間が焼けていく。
焼け跡の向こうには暗闇が広がっていた。
例えるなら、あれだ。
きれいな包装紙を破いても、まだ中身に到達しなかった時の暗黒だ。
炎は勢いを増していく。
落下している僕よりも早く空間を焼き進める彼らは、ある一点でその動きを止めた。
ちらちらと揺らめく輪の中を通って、僕は地面へ着地した。


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