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これを魔女の九九というようです

232名も無きAAのようです:2015/06/20(土) 13:25:06 ID:vdSRrPRY0
ペニサスの家までの道程は非常に順調であった。
返り血の付いた服を着た中年の男が少女を連れていたら職務質問も待った無しだとびくびくしていたのだが、誰にも会わなかったのだ。
それどころか生活音もせず、街はしんと静まり返っていた。
まるで誰かに加護を受けているようだと思う一方で、不気味にもなった。

('、`*川「止まって」

軋む鉄の音を響かせ、自転車を止めた。

('、`*川「この奥なの」

塀と塀の隙間にある道を見つめ、ペニサスはそう言った。

(´・_ゝ・`)「ずいぶん細いな」

人一人がやっと通れる道幅だ。
自転車に乗りながらでも入れなくはないが、いかんせん砂利道である。
転んでしまったらひとたまりもないだろうと踏んで、僕は自転車を降りた。

('、`*川「秘密基地みたいってよく友達に言われたわ。車は近くの駐車場を借りてたわね、そういえば」

思い出話を紡ぎながら、ペニサスは先陣を切って歩く。
相槌をうちながら僕はその後に続いた。

生まれる前は男の子だと思われていたこと。
だから服やベビーバスを水色に揃えられてしまったこと。
生まれてみたら女の子で、お父さんが少し残念がっていたこと。
夜泣きをしないであんまりお母さんの手を煩わせなかったこと。
だけど他の子よりも乳離れや寝返りを打つのが遅くてお母さんがノイローゼになったこと。
歩いて勝手にドアをいじって指を大怪我したこと。
初めて公園に行った時に鯉を捕まえようとして池に落ちたこと。


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