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これを魔女の九九というようです

185名も無きAAのようです:2015/06/05(金) 16:57:24 ID:HOaUlsmE0
僕は電池切れ寸前の携帯電話と一緒なのだという。
外部バッテリーで充電しながら無理矢理動かしている状態で、バッテリーの電力がなくなれば携帯電話の電源は落ちてしまう。
そしてバッテリーが充電されれば電力が供給され、携帯電話を使う事ができるが、バッテリーの消耗は著しくなる。
やがて徐々に溜め込む電量が少なくなり、いずれバッテリーは壊れてしまうだろう。

(´・ω・`)「現にペニサスが起きていられる時間は減っていっている。今は夜更かしできなくなる程度だけど、そのうちあの子は眠り続けるようになって最終的には二人とも死んでしまうだろうね」

(´・_ゝ・`)「どうすれば、いいんですか」

するとショボンは口元に笑みをたたえた。

(´・ω・`)「君の記憶を消そう。使い魔であったことも、魔法の事も、全部忘れるんだ」

(´・_ゝ・`)「全部……?」

(´・ω・`)「そう、全部。そうすれば君も自分が死者である事に気付かない」

(´・_ゝ・`)「…………」

(´・ω・`)「そんなに心配しなくたって大丈夫さ、前の暮らしに戻るだけだよ。その暮らしを何十年もこなしてきたんだから、今更どうという事もないさ」

僕は、迷った。
たしかにショボンの言う通り、僕が忘れてしまえば全て丸く収まるのだろう。
忘れてしまえば、きっと楽なのだ。
ペニサスの生きたいという祈りだって守る事ができる。
僕がいなければそれを食い物にする輩もいなくなるからだ。
僕は、魔女になりたいというあの子の力になれていなかったんだ。
使い魔であったのに、ペニサスをサポートするどころか足を引っ張ってしまっていたんだ。
どうしようもない人だな、僕は。


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