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これを魔女の九九というようです

170名も無きAAのようです:2015/06/05(金) 16:35:37 ID:HOaUlsmE0
デレは、笑った。
安堵と諦観を混ぜたような笑みだ。
笑っているはずなのに、泣いているようにも見えた。
それがとても寂しいものに見えて、僕は息苦しくなった。

添えられたサラダを口にして、僕は回想を打ち止めた。
変わる事のない肉体。
死んでいるのに生き続けているという矛盾。
彼女は気付かないのだろうか。
それとも、気付いたらなにか処置をされてきたのか。

ζ(゚ー゚*ζ「お味はどうかしら」

家事を終えたらしいデレが、部屋に入ってきた。
今日も彼女の格好は派手である。
薄黄色のブラウスに、真っ赤なスカート。
裾や袖には白いフリルやレースがふんだんに使われていた。
よくそんな格好で料理ができるなと僕はある種の尊敬を抱いていた。

('、`*川「すっごくおいしいです」

ペニサスの言葉に、僕も頷いた。

ζ(゚ー゚*ζ「ならよかったわ」

柔らかな弧を描く目は、とても優しい眼差しをしていた。
今まで見た中で一番自然な笑みだ。
少しの毒っ気も含んでいない。
しかしそれも長くは続かなかった。


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