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◆xh7i0CWaMo
:2014/10/10(金) 21:32:37 ID:bKltLt3M0
よし、ならば逃げよう。ここから何処まででも逃げるんだ。
確かにこの国は海に囲まれた小さな島でしかないのかもしれない。
それ以前に、僕たちは重力の向こう側へ行けないしがない地球人でしかないのかもしれない。
けれども、そんなちっぽけな僕たちだからこそ、逃げられる場所なんて幾らでもある筈だ。
ブーンの足音が聞こえてくる前に、スタコラサッサと旅に出よう。
二度と訪れぬ生まれた街に、心ばかりの名残を惜しんで僕らは見知らぬ聞き慣れぬ土地へと脱出するのだ。
もう生活に苦しむこともなく、着信音に苛まれることもなく、イヤなニュースを傾聴する必要もない。
僕たちはただ僕たちのためだけに、誰にも知れぬ場所へ行方不明になりにゆこう。
もしかしたら失踪届が役所へ出されるかもしれない。
いつの間にやら僕たちは、それまで羽虫のような扱いだったのが嘘みたいに、
たくさんの人に行方を探され、案じられる立場になっているのかもしれない。けれどそんなことは全く関係ないんだ。
その縋り付く泣き声に足を止めてしまったら元の木阿弥なんだ。
どうせまた苦しい生活が待っている。
人生の天秤にのせられている幸福と不幸はどう見たって釣り合わない。
けれども天秤自体がテキトーに作られているものだから、いつの間にかプラマイゼロだなんて錯覚してしまうし、
また周りからもそう揶揄され続けるんだ。そんな誤摩化された人生に、生活にどれ程の意味があるだろう。
最終的にベッドの上で幸せに永眠したところで、行き着く先は天国でも地獄でもない。
そこは真っ暗で何もなくて、初恋のあの子の面影すらも見当たらない独りぼっちの空間だ。
誰に会うわけでもなく、誰と話せるわけでもない。ソーシャルネットワークにも繋がれない。
考えただけで夜泣きしてしまいそうな空間に、意識だけが漂う。それが死ぬと云うことなんだ。
末期の幸せに意味などないよ、どうせ皆同じことなんだから。
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