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◆xh7i0CWaMo
:2014/10/08(水) 23:43:26 ID:cxCxhwjA0
和室に戻ると、世話役を担っているらしい男性が解散の言葉を述べていました。
私は気取られぬよう後ろ側からこっそりと入り、男の姿を探しましたが、彼はもうどこにもいませんでした。
私は縮こまって座り込み、N君が三白眼であったかを思い出そうとしました。
ですが脳裏に浮かぶ幼いN君は曖昧な絵の具で彩られており、細部までは見分けきれません。
結局彼をN君と同定する証拠は「分からん、何も分からんねん」という台詞ただそれだけなのでした。
しかしそれでも、彼がN君であるという確信は最早如何様にも揺るがぬものになっていました。
そう思い込まねば、今度こそ一切の現実が知れなくなってしまうような気がしたのです。
私の心情は幼児のそれに近く、構われたくて必死に相手に迎合しようと努めていたのでした。
他方で記憶の風景は過去に遡上し、N君との思い出をパノラマ式に映し出そうとしていました。
まだ私が室内でのみ遊び続ける才覚を両親に与えられていなかった頃、
N君を含めた陰気な友人達と見よう見まねで外遊びに興じることがよくありました。
大抵は日なたにいるようなクラスメイトの遊びを適当に複製して遊ぶのですが、
中でも一番夢中になったのが小学校の校内全体を使った鬼ごっこでした。
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