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◆xh7i0CWaMo
:2014/09/30(火) 21:41:26 ID:9BaR2n0c0
ともかく、感性のままに歩いてみることにした。まず右へ進んで、奥にあるT字路を左へ曲がる。
すると一軒目のコンビニが見つかったので何の気もない風を装って入ってみる。
案の定、とでも言うべきか、彼女はそこにいなかった。こうやってしらみつぶしにあたっていくしかないだろう。
そうやっている内に彼女のほうが先に帰ってしまっているかもしれないが、それならそれで構わない。
いや、逆に心配させてしまうだろうか。ぼくが死に場所を求めてさまよい歩いている……というように。
彼女が、ぼくの言葉の全てを等しく信用してくれていればいいのだが。
二軒目のコンビニにたどり着くまで、何度も前後左右を確認して彼女を探したが、
こうも雨がひどいと視界もままならない。多くの人は外出する気にもならないようで、
この辺りにしては珍しくほとんど人とすれ違わない。久々に感じる孤独。雨の中へ吸い込まれていくような息苦しさ。
この雨は止まないのではないのだろうか、という根拠のない不安感すら持ち上がってくる。
傘を二本持ってきておいて良かったと心の底から思う。一本の傘でこの雨量から二人を守るのはとても無理だ。
道すがら、本屋を見つけたので入ってみる。狭い店内にも彼女はいないようだ。
それどころか一人の客さえおらず、若い店員がレジのところで暇そうにあくびをしている。
傘をさしていても自分の身体は濡れてしまっているようで、ところどころから水がしたたっている。
このままでは意図せずそこらじゅうの本を水びたしにしてしまいそうだったので、ぼくは慌てて店を出た。
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