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( ^ω^)千年の夢のようです

336 ◆3sLRFBYImM:2015/01/22(木) 19:01:09 ID:NIpLrbB.0
磨かれ清潔感を保つ両開きの扉には、
来客を告げる役目であろう、素材そのものの古さを塗り潰すかのような黄色のベル。

目を凝らすとどこか規則性のある凸凹のついたドアには、
可愛らしいピンク色のペンキでメッセージが書き込まれていた。


[☆Welcome Back! Dear Brother☆
   (おかえりなさい、お兄様)
 ☆You Are Welcome! My Loving Family☆]
 (私の大切な家族ですもの、また来てね)


もう少し顔を上げると目に飛び込む宿看板。
店名は──


( ^ω^)「[pO・Od]……なんて読むんだお?」


暗号か? 発音に困って動きを止めた時、宿の向かいに建つ小さな医院から声がした。

高く小さな声、揺らぐ静かな声、
そして…ハキハキとしつつも、しゃがれ声。


「せんせー! ありがとー!」
「本当にお世話になりました。
他のお医者さんには診てもらうことすらできなかったのに…なんとお礼をいったら良いか」

「いいんです、それが私の仕事なんですから。
お子さんに何かあればいつでも来てください。 夜中でも、朝一番でも」


一組の親子が手を振りながら医院を後にしていた。
微笑ましく見ていると、しばしの間をおいて、白衣の老人がその姿を見送るように顔を出す。

その視線は…横に歩く親子ではなく、正面からブーンを捉え、


「…どうしたんです? 貴方もなにかお困りですか?」




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