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( ^ω^)千年の夢のようです
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9/24(水) 夕方より投下します
よろしくお願いします
前スレ
>( ^ω^)千年の夢のようです
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/13029/1401648478/
まとめサイト様(以下敬称略)
>ブンツンドー
http://buntsundo.web.fc2.com/long/sennen_yume/top.html
>グレーゾーン
http://boonzone.web.fc2.com/dream_of_1000_years.htm
作品フィールドマップ(簡易)
http://imefix.info/20140922/321215/rare.jpeg
http://imefix.info/20140922/321216/rare.jpeg
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只今ディスクを入れ換えています。
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地図すげえな
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うはぁテンション上がってきた
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投下が待ち遠しい
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( ^ω^)千年の夢のようです
- 傷痕留蟲アサウルス -
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(推奨BGM:Battle Conditions)
http://www.youtube.com/watch?v=ye71DzVgw_k&sns=em
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しえ
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(´・ω・`) 「ビコーズの伝えたいこと、
分かりましたか?」
( ^ω^)「言葉は聴こえなかったけどなんとなく」
ショボンは立ち上がり、
互いの自己紹介も簡潔に済ませると
二人の不死者はアサウルスに向き直す。
( ^ω^)「…まだ二人ほど、無事な人がいるみたいだおね。
あっちはツンに任せて僕らはアレをどうにかするお」
(´・ω・`)" 「…」
頷きながらミルナの居る方を一瞥した。
この小さな崖上からあそこの砂浜までは距離がある。
とはいえアサウルスの爆炎は範囲の大小次第でミルナとでぃを巻き込むだろう。
(´・ω・`) 「…友達を死なせたくない。
接近戦を挑ませてもらう」
( ^ω^)「戦いの経験は?」
(´・ω・`) 「残念ながら先程までは……
でも、そろそろ慣れてきたよ」
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初めて武器をとり戦う相手があんな巨獣であることはショボンにとって不幸だったろう。
その腰にかけた武器を見て問い掛ける。
( ^ω^)「…得物は剣でいいのかお?」
(´・ω・`) 「ひとまずは。 止めは恐らく変わるけど」
しかしブーンという不死者がここに居たこと…
些細な不幸すら補い有り余る希望。
ショボンにとって始めて、
"仲間" と呼べる同種の人間が現れたこと。
( ^ω^)「だったら5分だけ…
そこで僕の動きを観てるんだお」
( ^ω^)「君が不死者であれば
5分後には、その意味がわかるから」
その言葉にショボンが頷くと
ブーンは腰鞘から自前の剣を抜き、アサウルスへと跳躍していった。
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ξ゚?゚)ξ「【スリプル】!」
その魔導力を表す灰色の粒子が
黒蟻となった人々を次々眠りに囲う。
ワンテンポ遅れて発動するその魔法は、
反応し、跳び掛かってくる人々の動きを空中で止めた。
力なくバタバタ倒れていく黒蟻の群れ。
( ゚д゚ ) 「お、おい!」
ξ゚?゚)ξ「平気よ。 眠らせただけ。
…それにしても抵抗なく効いたわね」
ξ゚?゚)ξ「そこの人も手当てしましょうか」
(# ц ) 「……」
( ゚д゚ ) 「…ありがとう、助かる」
( ゚д゚ ) (なんだか俺は…他人に助けられてばかりだ)
ミルナが唇を噛み締めて俯いた。
戸惑って、やっと決意する頃には
他人が先にその覚悟を得ている気がする。
蟻を模した赤ん坊に躊躇し、
むざむざでぃの精神を深く侵してしまった。
もっと早くショボンの心に踏み込んでいれば、友として独り震えさせる事もなかったかもしれない。
ξ゚?゚)ξ「ねえ、ちょっと」
( ゚д゚ ) 「ーー えっ」
ξ゚?゚)ξ「この女の子運ぶの手伝って。
礼拝堂の陰まで避難するのよ」
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>>11は訂正して再投下します
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ξ゚⊿゚)ξ「【スリプル】!」
その魔導力を表す灰色の粒子が
黒蟻となった人々を次々眠りに囲う。
ワンテンポ遅れて発動するその魔法は、
反応し、跳び掛かってくる人々の動きを空中で止めた。
力なくバタバタ倒れていく黒蟻の群れ。
( ゚д゚ ) 「お、おい!」
ξ゚⊿゚)ξ「平気よ。 眠らせただけ。
…それにしても抵抗なく効いたわね」
ξ゚⊿゚)ξ「そこの人も手当てしましょうか」
(# ц ) 「……」
( ゚д゚ ) 「…ありがとう、助かる」
( ゚д゚ ) (なんだか俺は…他人に助けられてばかりだ)
ミルナが唇を噛み締めて俯いた。
戸惑って、やっと決意する頃には
他人が先にその覚悟を得ている気がする。
蟻を模した赤ん坊に躊躇し、
むざむざでぃの精神を深く侵してしまった。
もっと早くショボンの心に踏み込んでいれば
独り震えさせる事もなかったかもしれない。
ξ゚⊿゚)ξ「ねえ、ちょっと」
( ゚д゚ ) 「ーー えっ」
ξ゚⊿゚)ξ「この女の子運ぶの手伝って。
礼拝堂の陰まで避難するのよ」
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礼拝堂横にでぃを横たわらせながら、
ミルナは気が付いた事がある。
ショボンの立ち回りから、
アサウルスの注意を引き付けていたのは今なら理解できる。
…それを差し引いても礼拝堂が形を残しすぎてはいないだろうか。
建てられて百年以上経過する建物が
こうも爆炎吹きすさぶ衝撃に耐えうるものなのか。
( ゚д゚ ) (ひょっとして…ショボンはこれを?)
彼が何十年と、独り着々とこの日のために準備していたのなら…?
ミルナは海を一瞥する。
アサウルスを見据えるショボンと一人の男。
ツンが絶対の信頼を置く戦士だという。
( ゚д゚ ) 「…」
自分は何の為にこの島に残ったのだろう?
『友達のため』ーー
果たして本当にそうだろうか?
自問自答を繰り返し、その場に立ち尽くした。
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(;´・ω・`) (…すごい)
ショボンの驚愕。
はじめて目の当たりにする戦闘者の技術。
ブーンがアサウルスに立ち向かって
まだ2、3分しか経っていない。
にも関わらず、ブーンはすでにアサウルスの外殻を剥がしつつある。
ィ'ト―-イ、
以`θ益θ以 《…グガガ》
アサウルスが腕を振り回すたび津波が起こる。
それを跳び避けるブーンを襲う、
もう一方の巨腕すら、くるりと回転上昇して避け切った。
生み出された風圧にもめげずアサウルスの腕に着地すると、
伝って巨躯を駆け上がりながら鋭い斬撃を繰り出していく。
かさぶたを乱暴に剥がすように舞い飛ぶアサウルスの灰。
(;´・ω・`) (しかしあんなに近くにいたら蟻が…)
灰蟻のことも伝えてあるはずだが、
ブーンがそれを気にしている様子はない。
彼の進撃は止まらない。
-
ィ'ト―-イ、
以`θ益θ以 《ガヴヴヴォ…!!》
比率で言うならば、ブーンこそアサウルスの巨躯にまとわりつく蟻。
先のショボンが蟻に苦しんだように、
今度はアサウルスが苦しんでいる。
呻き声らしき音をあげると大きく背を反り、更に腕を振り回し始めた。
ィ'ト―-イ、
以`θ益θ以 《ヴオオ…! ヴオオ…!!》
右へ左へ…天の雲をちらすかのように。
そのスケールから緩慢に見えるだけで、三日月島に伸びていれば泥を拾うように柔らかく抉るだろう。
しがみつくブーンにも相当な重圧がかかっているはずだ。
にもかかわらず、アサウルスという巨蟻が堪らず海に叩きつけた腕から
蚤のように小さく跳ねるブーンの姿。
_,
(#^ω^)「ーー ふっ!!」
祈るように頭上で添えられた両手が次の瞬間、
断罪の斧となって振り下ろされる。
アサウルスの肩から海面まで迸る白い軌道。
地割れのように、 ーー ベキベキッ!
音を奏でる黒い外殻にヒビが入った。
(´・ω・` ) (チャンス……か?)
だがしかし、追撃せずブーンは飛び退いた。
:ィ'ト―-イ、:
:以`θ益θ以: 《ゴオアァッ…!!》
-
ィ'ト―-イ、
以`θ□θ以 パカッ
(^ω^ )「! ーー あれか」
(;´・ω・`) 「ブーン、チャフを!」
ショボンの一声とほぼ同時。
胸元からネジやボルトを無造作にばら蒔き、
まるで足場がそこにあるかのように空を蹴る。
:《 ゴ ア ア ア ア ア ア ア ッ ッ ! ! 》:
アサウルスの爆炎咆哮。
-
三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三
三三三三三三三三三三三三三三三
三三三三三三三
三三三三 彡
三三 彡 ビリビリ
三 :(つω゚ ;): 「ーー !!!」
三三 ビリビリ 彡
三三三三三
三三三三三三三三三三
三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三
超近距離の核熱がブーンを包み込む。
ブスブスと肌表面を焦がしながら
海の上に "着地" し、ノーステップで舟の上まで舞い戻る。
(´・ω・`) 「大丈夫?」
(^ω^;;)「こんなの…まともに喰らえないお」
じっとりと汗ばんだ顔を裾で拭う。
外熱による体内の冷却機能が働いたのか、
はたまた心の問題かは当人にしか分からない。
ブーンの予想を遥かに越える爆炎 ーー。
直撃は不死者といえども消し炭になるだろう。
-
だが、今回こちらだけに被害が出たわけではないらしい。
, ;
;
ィ';ト―-イ、;
以;`θ益θ以 ブスブス…
近接で咆哮が爆発したアサウルスも核熱の巻き添えを喰っている。
ショボンの時のように距離が離れていれば起きなかった現象が、予期せぬダメージを蓄積させた。
アサウルスも影響範囲を理解していなかったのだろう、呆然としたように戸惑い動かない。
(´・ω・` ) 「…やはり接近戦のほうがリスクに見合うリターンに恵まれるね」
(^ω^ ;;)
つ◎ ) 「今のうちに…」
ブーンは【ヒール】で自身の回復を促す。
ツンであればより即座に効果が表れるが
今、あの島から彼女を離すわけにもいかない。
( ^ω^;)
つ◎ ) 「何か見てて掴めたかお?」
-
(´・ω・`) 「…」
ショボンはすぐに答えない。
収穫は確かにあった。
身体に沸き上がる形容しがたい新しいチカラ。
……とはいえ、彼らとて万能ではない。
(´・ω・`) 「たぶん、完全に真似出来ることと出来ないことがある」
その言葉にブーンは小さく頷く。
( ^ω^)「だお。 そこから出来ることを自分なりにやったらいいんだお」
(´・ω・`) 「なるほどね」
ーー 不死者は共に戦う仲間の技を盗む ーー
理屈ではなく身体がそうさせるのだ。
個別差あれど、時間をかけて自分のスキルとして使用する。
その浸透速度が到底並外れているのが
彼ら不死者の特性といえる。
-
(´・ω・`) 「そういう意味であれば…
君の動きの中で僕に出来ないことはない。
多少、形は変わるけど」
そこに強がりや見栄はない。 事実の言霊。
真似はできなくとも代替え行為がショボンの中で芽生えているのだと、そう言っている。
( ^ω^) (これは…末恐ろしいかもわからんね)
動きの目的が理解できているのだろう。
となれば、ブーンとショボンは似た性質を
持ち合わせているのかもしれない。
;
ィ';ト―-イ、;
以;`θ益θ以 《ーー ゴゴガァ…》
アサウルスが止めていた動きを再開した。
それを見た二人は剣を手のひらでひと廻しして腰を落とす。
まるで双子の合わせ鏡のように。
(´・ω・`) 「奴には防衛本能がある。
でなければ君が巨躯を走り回る事にあそこまで抵抗なんてしないはずだ。
そして…これだけ離れていればまた咆哮する」
( ^ω^)「逆に言えばもう近接で咆哮はしない、という事だおね。
僕も同意見だお、行こう」
スッ  ̄^ω^)「…それとショボン、
"魔導力" を意識するんだお」
サッ (´・ω・` ̄ 「"魔導力" ?」
-
言葉を聞いた分、
ショボンよりもブーンが早く残像に変わった。
打ち合わせもせず左右から挟み込むように
弧を描いてアサウルスに接近する。
ィ'ト―-イ、
以`θ益θ以 《…ガアッ?!》
海の上を走る二人に戸惑ったか、それでも巨大な腕を叩き付ける。
局地的な津波が引き起こされ、
足場として乗っていた舟も彼方へと無残バラバラに吹き飛ばした。
ーー もはや彼らには不要だが。
(・ω・` ) 三 (魔導力……ビコーズの降臨と共に現れた概念か)
ブーンと同じ要領で飛び込んだショボン。
既に傷付けられたアサウルスの腕を伝い、
弱点となる胸部に目掛けて走り出す。
思考はフル回転。
短い単語から歴史を紐解きつつ、当てを探した。
(・ω・` ) 三 「……思い当たるのはこれしかないなあ」
空から間断なく降り注ぐアサウルスの外殻灰。
火の粉にも似た黒い塵が辺りを囲む。
だが、喰らうまい。
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13
 ̄ ̄ ̄ ̄Z__ (`・ω・´ ) ギィン! __
ーー "降臨" 。
それは産まれる前に死んでいったシャキン。
彼は魔導力の源水としてショボンに宿り、
ショボンは彼を魔導力として行使できる。
(`・ω・´) 「……推して参る!」
"ふたごじま" 最後の遺産はいま急速に成長し、
空からの使者アサウルスに
不死のツルギを突き立てんと突き進む。
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>>13再訂正
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 ̄ ̄ ̄ ̄Z__ (`・ω・´ ) ギィン! __
ーー "降臨" 。
それは産まれる前に死んでいったシャキン。
彼は魔導力の源水としてショボンに宿り、
ショボンは彼を魔導力として行使できる。
(`・ω・´) 「……推して参る!」
"ふたごじま" 最後の遺産はいま急速に成長し、
空からの使者アサウルスに
不死のツルギを突き立てんと突き進む。
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(# ^ω^)「おおおおっっ!!」
再びアサウルスを登るブーン。
彼の進んだ道には破壊された外殻が散乱する。
磨きあげてきた太刀筋が千年の重みとなり、
何十倍の体格差をものともせず砕いていく。
ベキベキベキベキベキッ!!
:ィ'ト―-イ、:
:以`θ益θ以 : 《グガア! ガゥゴゴゴ!》
悶え、拳で自身の腕を思わず殴り付けるアサウルス。
だがブーンが屈強な腕でガードを固める度、
いたずらに自傷行為となって跳ね返るダメージがその本能を葛藤させた。
腕の動きを止めれば
白い亀裂が巻き付き外殻を破壊する。
腕を攻撃すれば黒いクレーターが己に破弾し、
やはり外殻を破壊する。
はじめこそ小さかった穴。
何者かに指し抉られ、
傷口を押し広げられているかのように
ジワジワと ーー。
ィ'ト―-イ、
以`θ益θ以 《…ガ……》
ィ'ト―-イ、
以` ゚"牟゚ 以 《ーー ギュオオオォォオオッ》
-
更にアサウルスの喚き声がひときわ大きくなる。
ブーンだけでも厄介なところにショボンが加わったのだ。
まだ無事だったはずのもう片方の腕が軋み、
巨蟻の神経全域に警報を鳴らしている。
ショボンもアサウルスを斬り刻みながら疾走。
彼は補佐役などで決して終わらない。
ベキベキベキベキベキッ!!
(# ^ω^)「ふぉぉおおおおおおぉッ!」
ーー【破壊】。
ひと振りで二度の衝撃が襲い掛かる。
一度圧力が掛かった箇所に、風の魔導力による同時衝撃を加えることで、面のダメージを叩き出す。
物質が反射する固有振動を利用した二重撃。
(#`・ω・´) 「くぅおおおぉおぉおぉおおっ!」
ーー【切断】。
その剣に音はない。
無闇に剣を振り回すことはなく
都度、鞘に収めては必殺のタイミングで抜刀し、風の魔導力で斬撃を極限に研ぎ澄ました線のダメージを通す。
鞘で力を溜め、解放反発力を利用した抜刀撃。
暴れるアサウルスを嘲笑う斬撃の唄は高らかに。
外殻に潜む筋繊維を明確に破壊し、
内殻に通う神経筋を確実に切り刻んだ。
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:ィ'ト―-イ、:
:以`θ益θ以 :《グゥオッ ゴボォッ!》
痛みに耐え巨躯を震わせ、ぶしゅるしゅると息を吐く都度、目に見える膨量の灰が煙幕となって不死者の視界を遮らんとした。
放たれた灰は大群蟻へと成り代わり、容赦なく降り注ぐ。
(`・ω・´ ) (ーー 蟻が)
だが、二人には蟻が寄り付かない。
それどころか避けるように、
風に凪がされ大海へとそのまま墜ちていく…。
彼の纏う魔導力がその身を淡く包み、
灰蟻の接着を許さないのだ。
( `・ω・´ ) 「…ブーンが灰を気にしなかったのはこういう事か」
仕組みは解らないがアサウルスの強力なアドバンテージを無力化できるのは大きい。
ブーンがこれを予め知っていたとは思えないが、闘い方として何らかの理に適っているのかもしれない。
(`・ω・´) 「僕はまだまだ知らなきゃいけないな」
この日のために準備してきたのは
すべて亡き兄者と、そして島の人々のため。
自身の欲といえばただ一つしかなかった。
すなわち、ーー この黒い来訪者への復讐。
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この魔導力、後ほど研究してみるか…
ショボンがそう考えている頃、ブーンは間も無くアサウルスの左肩へと到達していた。
( ^ω^)「…」
手を休め、挑発するかの如く仁王立つ。
海上の空で浴びる風は少し湿り気があり、
アサウルスの硬く無機質な肩に乗っていることを忘れるならば、それもまた心地いい。
微振動から宙に放たれる灰蟻も、まるで繊維を
焼いた残りカスのように舞っていく景色が
浮遊感を増長させる。
心なしか届く、アサウルス胸部からの熱もそれを手伝った。
アサウルスの巨躯は不明瞭な箇所が多すぎる。
どこからどんな攻撃が来るかが解らない。
だから警戒を怠るつもりもない。
それでも彼がこうしているのは理由がある。
( ^ω^)(手応えがないお)
アサウルスに感じた驚異と、
実際に戦っている現実との間には、隔たりを感じずにはいられない。
確かに咆哮は凄まじき威力を誇った。
しかしそれ以外、稚技に等しい行動だけしか
アサウルスから感じられないのだ。
…まだ躯の動かし方を知らない動物。
生まれたての野性。
ビコーズに喚ばれ、
"アサウルスから抱いた恐怖" はこんなものではないはずだった。
-
ξ゚⊿゚)ξ「……」
( ゚д゚ ) 「…どうしたんだ、彼は?」
礼拝堂前でツンの張った【シールド】に身を守られながらミルナが呟く。
立ち向かう二人に感嘆していた矢先、
その動きを止めたブーンと…アサウルスにも違和感を覚えた。
ξ゚⊿゚)ξ「何かあるんだわ、引っ掛かりが」
そう言って一歩前に踏み出す。
解除される【シールド】。
その手にはまた新しい魔導力が練られ始める。
( ゚д゚ ) 「…」
綺麗な光だな…と、隣でそれを見るだけしかできないミルナは思った。
ツンが合わせる掌の隙間は、周囲の不純物を取り除くかのように少しずつ輝きを増していく。
心なしか虹色に錯覚する粒子が蛍のようにフワフワと。
そして自分の掌と比べた。
ゴツゴツと、特に気を配ること無く過ごした男らしい手。
仕事柄、短く切り揃えられた爪も無骨そのもの。
ただそれだけだ。
不甲斐なく、何もない空間を掴む。
( ゚д゚ ) 「……」
-
ィ'ト―-イ、
以`θ益θ以 (^ω^ )
------------------------------------------------------------
((@))((@)) ドックン ドックン…
------------------------------------------------------------
( あれが弱点の胸部 )(^ω^ )
( …試してみるかお? )(^ω^ )
巨蟻の腕はもう機能していない。
ショボン曰く、生態系における虫類と似た本能をもつアサウルスが "代替防御" を行うことは考えにくい。
つまりまだ腕を動かすことが出来るとすれば
既にこの肩に留まる自分を払い除けるだろうし、そうでなければ外敵に対して逃げるべきなのだ。
(`・ω・´) 「…」
ショボンも追い付いた。
反対側の肩に乗り上げる。
そして、ブーンに向けて制止のジェスチャー。
ーー なにか見過ごしていないだろうか?
-
(`・ω・´) 《僕が先に飛び込む。
君は様子を見て後から頼みたい》
"(^ω^ )
経験の勝るブーンに後続を託し、ショボンが前に出る。
異存は出ない。
ーー なぜか気が逸る。
この位置から飛び降りるだけで辿り着くのだ。
内蔵のような剥き出しの胸部…二つの太陽に。
(`・ω・´) ( どのみち、"この状態" を長く維持できないしね )
シャキンの降臨は魔導力を駄々洩れにするため、長時間の行使は難しい。
ショボンからすれば早めに決着をつけるに越したことはなかった。
ーー 意を決して、地獄の釜に飛び込むが如く
ショボンの身体が落下する。
「ーー ?!」(゚ω゚;)
同時に見えたのは…ブーンの驚愕の表情。
-
チ
ィ ッ
ブ l
・
-
ーー 衝撃、
(´。ω )
と呼ぶことすら生ぬるい破壊の衝戟。
-
『ーー え っ ?』
-
「ショ ーー (゚ω゚;#)
ξ;゚⊿゚)ξつ◎「ーー
(; ゚д ゚ ) 「 シ ョ ボ ン !! 」
『? ミルナ、そこは危ないよ… 』
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アサウルスの足元…海に落ちてゆくショボン。
それを示す小さな水柱がミルナの視界に飛び込んだ時、ブーンの背中には彼をも貫く黒い槍。
ドス ドス!!
(゚ω゚ ;:: 「ーー おッ?!」
ーー 耳障りな音をたて、
背中に生えた二本の黒い槍が肉を押し潰すように蠢き、不死者の内臓を排除にかかる。
油断したつもりはなかった。
だが、アサウルスを構成するパーツの中で
これまで全く動くことのなかった "触角" が予備動作なく伸びてきた事…
そして飛び込んだショボンを突如潰した
"触腕" に気を奪われたその一瞬を狙われた。
_,
(´ω^;)(…な、まじかお……)
視界には迫る海面、血の翼 ーー。
意に反して重く閉じていく瞼に抗えない。
抵抗するまもなくブーンは真っ逆さまに墜ちていく。
ξ;゚⊿゚)ξ「ブーン!!」
ツンはもう一度掌に魔導力を込め始めるも、
視界からブーンが消えていく方が早かった…。
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〜now roading〜
(`・ω・´)
HP / --
strength / --
vitality / --
agility / --
MP / --
magic power / --
magic speed / --
magic registence / --
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(推奨BGMおわり)
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ーー 意識の暗幕は、夢を映し出す ーー
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