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('A`)は異世界で戦うようです

6101:2014/08/15(金) 21:29:09 ID:YSQy/0hU0

从'ー'从「えとえと、解除、難しいの〜?」

ξ゚⊿゚)ξ「完っ全に結界のシステムを利用してるっぽいし、まずは解析していかないと手の出しようがないわ。しかも」

ツンは鉱石を注意深く観察する。これだけ大きなものだ、暴発防止の術式は組まれているものの下手に手を出せばモ・トコの街一つくらい簡単に消し飛ばすだろう。

ξ;゚⊿゚)ξ「とにかく解析に入るから、渡辺は周辺の警戒をよろしく。敵だと判断したら片っ端からぶっ飛ばすのよ!」

从;'ー'从「な、なんとか頑張ってみるよぉ〜」

解析用に持ってきた箱状のアイテムを取りだし、魔法陣のシステムをスキャンしていく。目の前に浮かび上がる魔法モニターには文字の羅列が並び、使用されている術式など情報が細かく表示されていった。

ξ゚⊿゚)ξ(やっぱり私の推測は間違ってない。私につけた術式と王都で使った術式を元にしてるんだわ)

さらに別のモニターを作成し、いくつかのコマンドを打ち込む。使用されている術式の詳細が映し出され、ツンはそれらの内容を頭に叩き込んでいく。

自分の知識と照らし合わせながらの作業、もちろん専門ではない。ツンはあくまで戦闘員としての魔法使いだ。学者として完成されたオサムにはほど遠い。

だが、黒の魔術団で培った経験や知識は皮肉にもツンの血肉となり誰かを救うことができる。

後ろで心配そうに見つめる渡辺を、他で戦っているだろう仲間達を。

汚れきった自分は人間としての道を歩いていいのか、ドクオと渡辺に救われてから何度も何度も悩んできた。

自分の肌に刻まれた魔法陣は呪縛となってツンを苦しめている。破壊の力として闇の魔法を叩き込まれ、より効率的に術式を構築することに特化した体は人を壊すためのもの。

そんなものが、果たして人と言えるのかツンには分からない。一生答えは出ないのだろう。

それでも、ツンは誰かを救える。助けることができる。力は、知識はどこまでいっても使う人間の心によるのだから。

その心があるかぎり、ツンはまだ人であれる。今ここにいるのは、それだけで十分だった。


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