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('A`)は異世界で戦うようです

5341:2014/08/01(金) 21:13:01 ID:Fg3tJaY20

从;'ー'从「人のいない街の魔法陣って……」

渡辺は自分の内に浮かんだ考えを否定しようとするが、叶わない。ツンの憶測はどこまでも筋が通りすぎている。

ξ゚⊿゚)ξ「確かドクオ達の話では他の街でも似たようなものを見たってことよね。それらを考慮すれば、ほぼ間違いないと思う」

从;'ー'从「人を魔力に変えたってこと?」

信じたくはない。信じたくないが……。

ξ゚⊿゚)ξ「ええ」

無情にもツンはそれを肯定した。黒の魔術団での経験がこの現実を受け止める心を、冷静さを作り出したのだろう。

ξ゚⊿゚)ξ「そして、私はこんなことができるやつを一人だけ知ってる。黒の魔術団の中でも有名だったわ。自由奔放、唯我独尊で上からの命令なんかくそ食らえ。もっとも扱いが難しいなんて言われてた」

渡辺は無意識に拳を握りしめていた。

罪のない人々を、懸命に生きる人々の未来をこうも簡単に奪ったのだ。

从'ー'从「許せないよ。そんなの」

感情が昂っていくのを止めることができない。今すぐにでもそいつの前に行って文句の一つでも言ってやりたい気分だ。

ξ゚⊿゚)ξ「落ち着きなさい。そいつはオサムっていうんだけど、戦闘はあまり得意じゃなくて、どちらかと言えば頭脳戦がメインよ。けど、こんな風に自分の僕を生み出したりして戦うからある意味貞子より質が悪い」

从'ー'从「どうするの?」

ξ゚⊿゚)ξ「ドクオやショボンさん達が戦ってるんなら、私達がやるべきことは敵の術式を解除するのがベストでしょうね」

从'ー'从「それじゃあ!」

ξ゚⊿゚)ξ「ええ。まずは魔力を辿りましょう。そのためにも宿舎に急ぐわよ」

敵の正体は分かった。やるべきことも定まった。

渡辺はツンの後ろを走る。こんなこと絶対に許してはならない。

そのためにも渡辺は止まってはならないのだ。

握った拳は、固く固く握られたままだった。


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