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('A`)は異世界で戦うようです
424
:
1
:2014/07/11(金) 22:32:11 ID:MuFWsT2w0
◇◇◇◇
とうとう彼女の人生の中で一際大きな、そして最悪の事態が発生してしまった。
教会の解体。それは即ちしぃ達孤児の行き場がなくなってしまうということだ。
元々この教会という組織が、世界中で信仰というものが廃れてからも誰かに救いの手を差しのべることをやめなかったのは、単に彼らの信じる神の教えであるからだった。しかし、現代社会において明確な形のない神という存在は目の前にあって人を救うことのできる魔法という力の前に薄れてしまった。
世界を作ったかもしれない、人々を救ったかもしれない、などというどこまでも想像の域を出ない神などというものより、はっきりと目に見える力━━魔法で人を救い続けた者たちの方へ信頼が集まったのは当然の流れだったのかもしれない。
そんな状況の中で、世界各地にある古い信仰は教会を無くしていくという形で確実に衰退していく。しぃたちの住む教会の取り壊しもその一部に過ぎなかった。
取り壊しが決まった際、しぃは神父に尋ねてみた。何故抵抗をせずに受け入れたのか、と。
その時神父が何を言ったのか、詳しいことは覚えていない。けれど、彼は静かな、とても穏やかな声で自分達の役目は終わったのだ。この一言がしぃの記憶の奥底にしっかりと焼き付いて離れなくなってしまった。
彼は自分達を取り巻く環境に対してどこまでも実直だったのだ。その責任の在処も、今何をすべきなのかも全部分かった上でこの言葉を選んだのだと、しぃは思う。
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