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('A`)は異世界で戦うようです

301:2014/06/18(水) 23:41:08 ID:Crg8TgR60

(*゚ー゚)「以前より顔色も大分よくなりましたし、もうすぐですね」

ξ゚⊿゚)ξ「まぁ、ね。けど、私の体にある魔法陣のせいで長くは生きられないだろうけど」

(*゚ー゚)「まだまだ先の話ではないですか」

ツンの体に刻まれた幾多の魔法陣は彼女に力をもたらすと共に、大きく寿命を削るものだとはしぃも聞いていた。

いくつか魔法陣を見せてもらったが、どれもこれもまともな神経で生身の体に描くなんて到底考えられないものだった。黒の魔術団という組織がどれだけカルトじみているのかがうかがい知れるいい見本だ。

ξ゚⊿゚)ξ「でもね、私はあいつらにも少しだけ感謝してる」

(*゚ー゚)「どういうことですか?」

あんなものを付けられて、感謝なんて言葉が出てくることにしぃは驚いた。自分だったら間違いなく怒り狂い、修羅の道をゆくことは想像に固くない。にもかかわらず、ツンがそんなことを言う意図が掴めずしぃは言葉を濁した。

ξ゚⊿゚)ξ「あいつらに利用されて使われなければ、私は二度と渡辺には出会えなかったと思うのよ」

(*゚ー゚)「浚われなければ渡辺さんと今も仲良く暮らしていたかもしれませんよ」

ξ゚⊿゚)ξ「それは無理。だって、あの子の境遇や価値観は普通に生きてたら絶対に理解できるものじゃないもの。辛い思いをして、それでも誰かのためにだなんて正気の沙汰じゃないわ」

それにはしぃも同意せざるを得ない。人に疎んじられ、見下され、それでもなお世のため人のためと他人に尽くすことのできる人間など聖人君子でもなければ不可能だろう。通常の神経をしていたら人を憎み世を恨み、血を血で洗うような残虐非道な犯罪者になっていてもおかしくはない。

ましてや渡辺という人間は育ての親こそいたようだが、両親の存在が見当たらないのだ。戸籍には載っているが、ツンと出会う以前から両親と係わった記録は一切ない。

そんな人と違う人間があそこまでまっすぐに育ったのはまさに奇跡としか思えなかった。

見る人が見れば忌み子としてではなく、彼女の存在そのものを気味悪がるものは大勢いるだろう。

ξ゚⊿゚)ξ「そんなあいつの隣にいられる人間は、やっぱり同じような人間か、もしくはもっと酷い境遇の人間か、それくらいのもんよ。私だったらその異常さに気が狂ってたんじゃない?」

(;*゚ー゚)「仮にも親友と呼ぶ人をそこまで言いますか」


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