したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |

('A`)は異世界で戦うようです

223:2014/06/09(月) 23:38:31 ID:Q3Oqlw1I0
声の方を見ると、廃屋の屋根に腰かけたモララーと目があった。傷一つなく、程よい運動をした後のような爽やかさだ。

('A`)「戦いは?」

( ・∀・)「お前が寝てる間に終わったよ。世話かけさせやがって」

('A`)「悪い」

( ・∀・)「ま、あとは副団長の報告待ちだ。本調子じゃないなら休んどけ」

('A`)「そういうわけにはいかないんだ。急いで王都に戻らなきゃならない」

( ・∀・)「何?」

ドクオはこの戦いが時間稼ぎだということ、倒れる前に見た映像のこと、全てを丁寧に話していく。モララーは黙ってそれを聞いていたが、やがて。

( ・∀・)「駄目だ。お前が王都に行ったところで何ができる」

('A`)「戦える」

ドクオは問いに即答するが、モララーは槍の切っ先をドクオに向けて、さらに口を開いた。

( ・∀・)「お前は騎士団の人間じゃない。ただの一般人だ。戦う力だってあんのかどうかも分からない。今まではたまたま生き残れたけど、今度は? 残ってる連中もバカじゃあない。今頃対策を練っているはずだ。その上で、お前が行かなくちゃならない理由って、あるのか?」

('A`)「……」

モララーの言っていることは至極当然のことだ。いくら戦う力があるとはいえ、ドクオはあくまで守られる側の存在。そのために騎士団があり、魔法使いがいる。そこにドクオが割って入るということは、彼らの仕事を全て奪うことを意味している。誇りや矜持を、ドクオは否定するのだ。

( ・∀・)「やらなきゃならないことなら騎士団がやる。今回だって、要は大義名分のためなんだよ。本来ならここにいるべきじゃなかった」

モララーはそこで一度深く息を吸うと、はっきりと、凛とした声で

( ・∀・)「お前を行かせることはできない」

そう、言った。

( ・∀・)「連絡はいれとこう。王都がヤバイかもしれないってな。だから」

('A`)「関係ねえよ。大層なご高説ありがとさん。でも俺は行く」


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板