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('A`)は異世界で戦うようです

184:2014/06/05(木) 23:34:20 ID:V0EQBG/A0
ξ゚⊿゚)ξ「あんた馬鹿ね」

カップをテーブルに置いたツンが、不意に口を開いた。その姿はどこか気品があり、深淵の令嬢なんて言葉がしっくり来るような振る舞いだった。

ξ゚⊿゚)ξ「私とあんた、年齢なんかほとんど変わらないのに怯えすぎよ」

从;'ー'从「あぅぅ……」

ξ゚⊿゚)ξ「あんた例の忌み子でしょ? だから気を使ってるってわけ?」

从'ー'从「っ……」

<忌み子>という言葉をツンが口にした瞬間、渡辺はこの場から逃げたしたくなった。

本当は心のどこかで期待していたのだ。あの時自分を助けてくれた彼女なら、そんな言葉など関係なく一人の人間として接してくれるのではないかと。

学校という閉鎖された場所で、そばにいてくれる存在になってくれるかもしれないと。

だが、ツンは口にしてしまった。絶対に聞きたくなかった言葉を。

从 ー 从「あはは、ごめんなさい。私みたいな忌み子が、生意気に━━」

ξ゚⊿゚)ξ「だから馬鹿だっていってんのよ」

从'ー'从「!?」

ξ゚⊿゚)ξ「あんた<忌み子>って言葉に甘えすぎてない? そんなだから周りに舐められるのよ。自分は自分だって強く持てないから馬鹿にされるの」

从;'ー'从「で、でも、私は」

ξ゚⊿゚)ξ「でももへちまもないっての。自信のなさが体全体から滲み出てる。学校であんたのこと何回か見たことあるけど、いっつも下向いて全部の不幸を背負ったような顔をして、私そういうやつ嫌いなのよ」

从 ー 从「だって、仕方ないよ。私は<忌み子>で、許されない存在なんだもん。周りに不幸をばら蒔いて、破滅をもたらす人間で……だから……」

ξ゚⊿゚)ξ「けど、あんた人を救ったわよね。結界が消えたとき、身を呈してさ」

从'ー'从「ふぇ?」

ξ゚⊿゚)ξ「ひょろっちい冴えない顔した男のこと庇って戦ってたじゃない。それこそ沢山の魔物に囲まれて、勝ち目の薄い戦いに」

从'ー'从「それは……」

ξ゚⊿゚)ξ「なかなかできることじゃないわ。誰だって自分の身が可愛いものよ。それでもあんたは戦った」

ツンはどこまでも真っ直ぐに、渡辺の瞳を見つめる。渡辺はその視線から目を反らせない。

ξ゚⊿゚)ξ「もういいんじゃない? 自分を卑下するの。自信持ちなさいよ」


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