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('A`)は異世界で戦うようです

176:2014/06/05(木) 23:26:19 ID:V0EQBG/A0
◇◇◇◇

('A`/)「もう勘弁してください」

(;*゚ー゚)「体力ないですね」

げっそりとした顔でドクオはしぃに懇願した。これ以上は無理だ、一歩も動けない。

ショボンに連れられてやってきたのは騎士団の演習場である。そこでドクオは暇潰しと称した訓練に参加させられたのである。半ば強引に。

(´・ω・`)『君は今後も敵に狙われたり事件に巻き込まれるだろう。今のうちに体を鍛えておけば何が来ても対処できるぞ』

とはショボンの談である。

確かに先日の事件はニダーという魔法使いが引き起こしたものだが、その裏では他の者が暗躍していたのではないかというのが騎士団内部でまことしやかに囁かれていたようだ。

かくいうドクオも同じ意見で、いくらニダーが自尊心の高い傲慢な人間といえど、街中で人目も憚らず暴れ狂うなどとは考えられなかった。

ましてや騎士団本部のある王都なら尚更である。

そういうわけでドクオは騎士団が普段こなしている訓練と同等のものを今しがた終えたわけのだった。しぃの監視のもと。

('A`/)「俺は頭脳労働メインなんだよ。体力ばっか有り余った体育会系と一緒にしないでくれ」

(*゚ー゚)「これくらい騎士団なら普通ですが」

同じメニューをこなしたとは思えないほど涼やかな顔をしたしぃにそう言われてはドクオもこれ以上何も言えない。一体この小さな体のどこにそんな力が隠されていたのか甚だ疑問である。

('A`)「まぁ実際暇潰しにはなったけどさ、こんなの毎日やってたら死ぬぞ俺」

(*゚ー゚)「慣れですよ。それに、ドクオさんもなんだかんだいいながら最後までついてこれたんですし、なんならこのまま正式に騎士団になればいいと思います」

('A`)「それは勘弁してください。なんか周りの視線が怖かったし」

ドクオが訓練をする傍ら、他の騎士団員とすれ違うことが多々あったのだが、その誰もが腫れ物でも扱うかのような視線を向けていたのである。

始めはただの好奇心なのかとも思ったのだが、途切れ途切れに耳にした内容はどれもドクオを快く思っていないように聞こえた。

それをしぃに告げると、

(*゚ー゚)「それは多分ドクオさんの髪の色でしょうね」

との答えが返ってきた。

('A`)「髪? そんな珍しいのかこれ」

(*゚ー゚)「ドクオさんは<忌み子>と同じ髪の色をしていますからね。黒髪の人間はこの街広しと言えど、ドクオさんと渡辺さんくらいしかいませんから」


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