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('A`)は異世界で戦うようです

153:2014/06/02(月) 22:17:48 ID:r7CkAjHg0




辺りに静寂が訪れる。ニダーの体は動かない。白目を剥いているのが確認できたことから、恐らく気絶したのだろう。

('A`)「は、はは……」

全てが終わったのだと悟り、ドクオは情けないことに腰が抜けてしまった。前回の魔物の時とは違うはっきりとした他人の殺意と対峙したのだ。その疲労度合いも生半可なものではない。

(*゚ー゚)「お疲れさまです」

从'ー'从「ふえぇー、なんとかなったねぇ〜」

涼しい顔をして駆け寄ってくる二人の少女にドクオは苦笑する。大の男である自分が情けなく座り込んでいるのに、女の子である二人は何事もなかったかのような振る舞いだ。

魔法というものの利便性、持つものによって殺戮の力になるか、守る力になるのかは人それぞれなのだと改めて思う。

(*゚ー゚)「そろそろ他の騎士団も集まってくるでしょうし、お二人にはお話を聞かせて頂くことになります」

('A`)「ああ、それくらいなら協力するさ」

从'ー'从「りょーかーい」

そしてドクオは手の中にある剣を見つめて思う。

いつの間にか手にいれたこの力は前回も、今回も誰かを守ってくれた。前回は無意識に、今回は己の意思で。

しかし、雷の槍を消滅させる瞬間ドクオは確かに感じたのだ。自分の中に入ってくる自分ではない別の何かの意思を。

それはどす黒い感情でドクオを満たそうとしていた。人への憎悪、殺戮の衝動、虚無への憧憬。

あれはおおよそ人が持ち得る全ての負の感情なのかもしれない。

ならば、この力は━━。

从'ー'从「どっく〜ん、しぃちゃんが待ってるよぉ〜」

('A`)「今行くー!」

━━誰かを殺すためのものなんだろう。


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