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('A`)は異世界で戦うようです

116:2014/05/31(土) 18:53:10 ID:EuspDjiA0
◇◇◇◇

(´・ω・`)「報告にあがりました、陛下」

ショボンはきらびやかな謁見の間の中央に跪く。この場には自分と、玉座に腰を下ろした初老の男しかいない。本来いるべきはずの護衛のものたちは席を外させている。

( ΦωΦ)「ご苦労なのである、ショボン。して、進捗の方は?」

(´・ω・`)「依然滞りなく進めております。寮には見張りをつけておりますので妙な動きをすれば騎士団総力をあげてすぐにでも始末は可能です」

( ΦωΦ)「ふむ、しかし、報告によれば彼が持っている剣は……」

(´・ω・`)「はい。古文書を当たらせましたところ、例のもので間違いありません」

( ΦωΦ)「さらには<忌み子>もいるのであろう? 我輩の計画に支障を来さねばよいが」

(´・ω・`)「ご心配なく。遠征に行っているジョルジュ騎士団長から報告があがっております」

( ΦωΦ)「それは誠か?」

(´・ω・`)「こちらがその親書になります」

ショボンは一枚の新書を王へと献上する。王がそれを読む間、ショボンは今回の件について思案した。

そもそも、ドクオという青年がこちらがわにやってきたのは黒の魔術団の仕業であることは騎士団の上層部含め王族の連中にも知れ渡っている。記憶喪失だなんてのも嘘であることも当然分かっている。

そして、彼が偶然巻き込まれた被害者であることも。

しかし、そこが問題ではないのだ。異世界の人間がこちらがわに偶然来てしまったことは今までにも報告が上がっている。今回のことも例に漏れずその偶然の一つにすぎない。

問題なのは、彼の持っている赤黒い剣。この世界の歴史において最も人を殺し、神をも殺したあの魔剣が、何故今になって現れたのか。

もちろん黒の魔術団がそれに一枚噛んでいることは分かっている。だが、どこから魔剣を呼び出し、彼を持ち主とさせることが出来たのか、それらがショボンを悩ませているのだ。

( ΦωΦ)「どうやらうまくやっているようであるな」

(´・ω・`)「では?」

( ΦωΦ)「うむ。計画を少し早める必要があるのである。早急に件の物を見つけるのである」

(´・ω・`)「仰せのままに」

そういって一礼し、ショボンは謁見の間をあとにした。


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