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マト ー)メ M・Mのようです
716
:
名も無きAAのようです
:2014/04/01(火) 22:33:26 ID:CcRFw9FQ0
しかし彼女は短く「違いますよ」と男の指摘を否定し、言った。
(-、-トソン「私は彼女を逃がしてなどいませんし……逃がすとしても、それは意思を尊重してです」
( ^ν^)「意思?」
(゚、゚トソン「私に頼んだ人間の意思です」
「頼む」と、最後に男は言い残して死んだ。
血塗れで、激痛に苛まれ、その命を風前の灯火としながらも、自分のことなど全くどうでもいいという風に。
ただ暗い闇から連れ出してきた少女のことを頼んだ。
母親の、もしかしたら数少ない友人であったかもしれない男の――遺志。
彼の姿を見て、ふと、都村トソンは思ったのだ。
(-、-トソン「あの時、私を頼った彼は少女が軍に使い潰されるのを望んでいたわけではない。きっと自由に生きて欲しいと望んでいた。だから……」
それだけですよ、と彼女は言った。
運転席の男はもう口を開くことはなく、ただ黙って、あの少女が幸せに生きられるようにと祈った。
そんな願いになんて大した意味はないと分かっていたけれど、それでも黙って想いを馳せた。
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