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マト ー)メ M・Mのようです

549名も無きAAのようです:2014/03/10(月) 21:21:09 ID:N78RRPuQ0

 *――*――*――*――*


 僕の隣に腰掛けた彼女は以前会った時と変わらぬ静かで、冷たく、けれど美しい声音だった。
 きっとその瞳も変わらず夜の湖畔のように静謐で優美なのだろうとあの時のことを思い出す。

 そう、僕の隣にいるのは、ミィのことを「よく知っている」と語った唯一の相手――都村トソンだった。


「私のことは見えないのでしょうか」

「生憎と。美人が隣に座っているって言うのに横顔すら見れなくて残念な限りだお」

「ありがとうございます」


 世辞に対して都村トソンは意外にも素直に礼を述べることで応じた。
 対応はクールそのものだが、感謝の言葉が皮肉ではないのはなんとなく分かる。
 これ以上ないほどに美しく整っていたその顔立ちと佇まいを思い出す。
 花や鳥というよりは銃や刀のそれに近い魅力だが、それでも、目を奪われたことは確かだった。

 彼女は、そんな母親譲りの美貌をどう思っているのだろう。
 かつては僕の父も、彼女の母親である『都村トソン』をこういう風に褒めたのだろうか。


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