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マト ー)メ M・Mのようです

542名も無きAAのようです:2014/03/10(月) 21:14:09 ID:N78RRPuQ0


  さて。
  僕のつまらない雑談はここまでだ。
  じゃあ、最後の話を始めよう。
  
  僕がこれまで語ってきた、あの彼女の物語を――終わらせよう。
  記録と記憶を巡る少女の物語もそろそろおしまいだ。


  秋の足音が近付き、肌寒い日が頬を撫ぜ始めたあの日、僕は一人の少女に出逢った。
  その少女は自分の記憶を、過去を失っていて、その代わりとでも言えば良いのか未来が見える瞳を持っていた。

  それから、僕と彼女は旅をした。
  真実を探す旅だ。
  僕が彼女と一緒に過ごしたのはたった数週間、ほんの一時だった。 
  その時の彼女は何者でもないけれど誰でもない彼女で、その時の僕も同じく何者でもないけれど他でもない僕だった。

  そう。
  他の記録には残っていないとしても、誰の記憶にも残っていないとしても、物語の僕達は確かにそこで生きていた。
  そのことはここにいる僕達が証明している。


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