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マト ー)メ M・Mのようです

364名も無きAAのようです:2014/01/18(土) 20:01:30 ID:un0.uF.U0

 *――*――*――*――*


 学校の音楽室にあるような重厚な扉の前で彼女は立ち止まった。

 地下一階に位置するこの部屋はこの宿泊施設内にいくつかある遊戯室の一つだった。
 けれど平日の昼間ということもあってか、ゲームに興じている宿泊客の楽しげな声は聞こえない。
 誰もいないのか?
 そう思ってしまうような静けさだ。

 だが、目の前の扉の向こうには誰かが待っている。
 そのことは緊張した面持ちのミィから如実に読み取ることができた。


マト-ー-)メ「……行きましょう」


 そう言って、彼女は少し無理した風に笑みを作った。
 ふわふわとした掴みどころのない笑顔。
 最早その表情を見慣れている僕には分かる。

 この向こう側に誰かがいるのだと。
 そう、きっと僕達を真実か――あるいは破滅に導くような誰かが。


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