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マト ー)メ M・Mのようです

363名も無きAAのようです:2014/01/18(土) 19:59:57 ID:un0.uF.U0

 その両の瞳は紫の段階を飛ばして既に鮮やかなアカイロに染まっている。
 対応から察するに今すぐに危険があるわけではないようだが、ここまでピリピリとした雰囲気のミィを見たのは初めてだった。
 あの『殺戮機械』との戦闘においてさえ、彼女は一瞬笑みを消しただけで命のやり取りの間にも微笑みを絶やさなかった。
 浮き世離れした掴みどころのない、言い換えれば超然とした部分があったミィ。

 そんなミィが――敵の姿すら見えない状況で、これ以上ないほどに警戒している。
 それがどういうことなのかは僕には分からない。


マト -)メ「…………ブーンさん」


 数秒か、あるいは数時間の時が流れた後に、ミィは静かに告げる。


マト; −)メ「誰かが、私を呼んでいます。敵意はありません。危険も恐らくはないでしょう。ですが、これは……」

( ^ω^)「―――大丈夫だ」


 思わずそう口にして、僕は彼女の手を握った。
 僅かに震えていた小さな手を。
 だが幸いなことに僕の呼び掛けが功を奏したのか、ミィは「ありがとうございます」と小さく笑い、一緒について来てくれますか?と訊ねてきた。

 答えなど口にするまでもなかった。
 いつだったか以来のしおらしい彼女を可愛いと思う精神的余裕は既にない。


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