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マト ー)メ M・Mのようです

263名も無きAAのようです:2013/12/27(金) 01:04:09 ID:UPb.tg9Q0

 降り始めた秋の雨は身体を容赦なく濡らしていく。
 身体の熱が溶けていく。
 けれど胸は焼けるように熱く。

 彷徨い、辿り着いた路地裏は人どころか猫一匹も通らぬような、一人になるにはうってつけの場所だった。
 直後に「何を馬鹿なことを」と自嘲する。
 一人になるにはうってつけだなんて何を言っているのだか。
 僕は既に独りになっているというのに。


(  ω)「……」


 冷えた指先を温めようと両手を合わせてみるが、凍えきった身体では何の意味も成さない。
 頬を伝った一筋の涙だけが胸の熱が流れ出たかのように温かい。


(  ω)「…………あ、」


 声を出そうとして、やめる。
 どうせ出てくる言葉は決まっているのだ。
 誰にも繋がらない唇で紡がれるのは、きっと意味のない後悔と自己正当化の免罪符。


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