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Ammo→Re!!のようです

87名も無きAAのようです:2013/07/23(火) 22:01:58 ID:ndF7vt0k0
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Ammo for Relieve!!編 Epilogue【Relieve!!-解放-】
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‥…━━ August 3rd PM19:00 ━━…‥

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弓のように細い月が夜空に浮かび、足りない分の明かりは星が補った。
町外れの酒場に続く道に街灯はなかったが、天然の明かりが影を濃く照らしだす環境の中で、それは不要だった。
その酒場は看板が朽ちていて名前が読めず、客からは“廃屋”と呼ばれていた。
客層はこの近隣の人間ではなく、別の地域から流れてきた者がほとんどだ。

クロジングに立ち寄ろうとする旅人は少なく、床下のある宿を借りるぐらいなら、銃を枕に野宿をする方がマシだと言われている。
クロジングから最も近い距離にあるこの“廃屋”に客が押し寄せるのは、必然だった。
店主もこの地の利を活かして、店に隣接する宿――娼館も兼ねている――の経営も行っている。
だからこそ、ここの店には訳ありの人間がよく訪れ、店側もそれを知っているので配慮した店作りになっている。

基本的に客は個室を宛がわれるので、他者に顔を見られないようになっている。
勿論、会話の面でも秘匿性は比較的高い。
酒場特有の喧騒と店内で流れるラジオが内密な話を上塗りするために、他者に聞かれる心配も少ない。
情報交換には、もってこいの店だった。

その日、酒場で一番人気の肴は、もちろん海底に沈んだニクラメンの話だ。
店でその話に触れない人間はいない。
それは事件とも事故とも、災害とも言われているが、誰も事実に辿り着いていない。
生存者はおらず、街が沈んだ時間と事実以外、正確な情報は何一つない。

謎が謎を呼ぶこの話は、店で流されているラジオからもそのことについてパーソナリティーが面白おかしく話している。
ひょっとしたら発電機の暴走による大規模な爆発か、それとも海底生物による襲撃か、などだ。
リスナーから寄せられたハガキを交えて、その話は更に真実からかけ離れた方向に盛り上がりを見せていた。
木の板で区切られた個室で、五人の男女は大量の酒と食べ物、そしてジュースを前に話をしていた。

ヒート・オロラ・レッドウィングは、ストローを使ってジョッキから水を美味しそうに飲む、四肢のない少女に尋ねた。

ノハ^ー^)「うめぇか、ミセリ?」

ミセ*'ー`)リ「はい、このお水美味しいです」

ミセリ・エクスプローラーは、トソン・エディ・バウアーの膝の上でそう感想を述べた。
流石に七ドルもする水だから、ただの水ではないだろうと興味を示して注文したのは、トソンだった。
トソンはジョッキから直接一口飲むと、その味の違いに気付いたようだった。

(゚、゚トソン「これはドルイド山の水ですかね」

ζ(゚ー゚*ζ「そうね、このあたりの井戸から汲んだのかもしれないわね」


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