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Ammo→Re!!のようです

76名も無きAAのようです:2013/07/23(火) 21:39:22 ID:ndF7vt0k0
その為、イルトリア人が外地で隠居生活を送る際には、必ずと言っていいほど偽名を使う。
ペニサス・ノースフェイスからギコの本名については訊いており、彼が名を変えていることは既に確認してあった。
優秀な教師の優秀な教え子なら、必ずそうしていると思ったからだ。
だが、気付きはそれ以前からあった。

トラギコに連れて行かれた取調室で、彼が電話でギコの名を口にして確認したのを盗み聞いた時から、デレシアはペニサスとの関連に気付いていた。
だからこそ、ペニサスの教え子がギコであることに確信をもって質問をすることが出来たのだ。
長い隠居生活を送っていたペニサス自身、イルトリア人である以上、偽名を持っていた。
それは――

――ペニサス・ブローガンという、偽名。

狙撃手ほど戦場で忌み嫌われる存在はいないが、ペニサスほど恐れられた狙撃手はそういない。
全ての狙撃の記録が非公式で、彼女は常に単独で行動する狙撃手だった。
そうして残ったのは、敵が死んだという結果と“魔女”という渾名だけ。
彼女の名を知るのは、イルトリアの人間ぐらいだ。

その証拠に、クロジングの人間はペニサスの事を“魔女”と呼び、名を呼ぶことをしなかった。
彼女がヒート達の前で本名を名乗ったのは、親友であるデレシアの前で偽名を使う必要がないと考えたからだ。
何故ギコがペニサスと同じ偽名を使っていたのかは定かではないが、故意に同じ偽名を使用したのだと、デレシアは想像している。
そう考えれば、恩師と同じ地域に暮らしていた理由にも説明がつく。

町に下りない恩師の元に食料品を届け、いつでも窮地に駆けつけられるように。
ギコは、ペニサスの事を心から慕っていたのだ。

(=゚д゚)「大方、ホステージ・リベレイターで名を挙げて、自分の正体を隠そうって考えていたんだろ?
    その甲斐あって、その筋じゃ有名人だ」

(,,゚Д゚)「……あぁ」

二人のやり取りを見る限り、ギコ自身が己の本名を喋ったわけではなさそうだった。
トラギコが短期間で調べ上げたに違いない。
警察の持つ情報網を工夫すれば、あるいは可能かもしれない。
そういった機転を利かせることが出来るのを考慮すると、トラギコは思っていたよりも優秀な刑事だ。

(=゚д゚)「俺はトラギコだ。
    ……折角だ、あんたの名前も教えてくれラギ」

ノパ⊿゚)「……スナオだ」

(=゚д゚)「スナオ、ね。
    そっちのあんたは?」

(゚、゚トソン「名乗る理由がありません」

(=゚д゚)「ちっ、社交性に欠ける女ラギね。
    それで、金髪のあんたの名前は?」


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