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Ammo→Re!!のようです

209名も無きAAのようです:2013/10/27(日) 20:39:07 ID:bxfQ0Rt.0
それが、その男に対するブーンの第一印象だった。
話す必要性がないと判断できたのは、男から好意的な匂いがしなかったからだ。
言葉は好意的だろうが、それが向けられている相手はブーンではない。
誰か別の人間に対してのアプローチだと分かる。

人を利用する人間の態度。
ブーンは、直ぐに踵を返してその場を立ち去ることにした。
このままでは捕まってしまうのは明らかであり、ブーンがなりふり構わず走り出すのは必然であった。

£°ゞ°)「あっ、ちょっと待ちたまえ!!」

男はブーンの後を追ってきた。
木が床を叩く特徴的な跫音、呼吸音、匂い。
全て覚えた。
距離と速度も分かる。

これだけの混雑具合なら、ブーンの方が有利だ。
だが男は諦めずに追ってくる。
どこかで振り切らなければ。
誰かに助けを求めるという選択肢は、ブーンには選べない。

£°ゞ°)「君、ブーン君だろう?!
      君の落し物を拾ったんだ!!
      頼むよ、止まってくれ!!」

名を呼ばれた。
目的を告げられた。
そして、立ち止まって振り返ってしまった。
左肩を乱暴に掴まれて、ブーンは逃げられなくなった。

(;∪´ω`)「お、おとしもの?」

£°ゞ°)「あぁ、これ、君のだろう」

男はスーツに手を突っ込んで、そこから何かを取り出そうとする。
一歩後ろに下がろうとするも、肩を掴んだ手が離れない。
最悪の状況を変えたのは、ブーンの背後から現れた新たな人物の一言だった。

「ロミスさん、子供相手に何をしているんですか?
それも、こんな夕食時に」

左腕に巻いた銀色の時計から顔を上げた男の顔と声に、ブーンは覚えがある。

£°ゞ°)「ショボン君か」

(´・ω・`)「声がしたと思えば、どうしたんです、これは?」

£°ゞ°)「落し物をしたので、届けようと思ってね」


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