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ミセ*゚ー゚)リ 怪異の由々しき問題集のようです

763名も無きAAのようです:2013/11/12(火) 03:18:05 ID:FY4OK5Uo0
【―― 2 ――】


 彼女が弓を引く姿は、これ以上なく綺麗だと思う。

 足踏み、胴造り、弓構え、打起し、引分け、会、離れ、そして残心に至るまでが繋がった一息。
 「一息の間で行なわれる」ということなのではなく、剣道で言うそれと同じく、挙動が断絶していないということだ。
 そして滑らかでありながらも節毎に動作が完結している。
 いや、「メリハリがあるのに流れるよう」という表現の方がしっくり来るかもしれない。

 その射形に見蕩れている内に道場に弦の音が響く。
 冬の早朝の空気のような澄んだ音が。


li イ*^ー^ノl|「どうしたんですか?」


 射を終えた彼女が振り返る。
 柔らかな笑み。
 僕はどう返すかを悩み、頬の古傷を掻いて言う。


(=-д-)「……外れないもんですね」

li イ*-ー-ノl|「良いところを見せられて良かったです」


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