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ミセ*゚ー゚)リ 怪異の由々しき問題集のようです

637名も無きAAのようです:2013/09/19(木) 04:59:07 ID:QwDmC5Uo0

 持っていた自転車も構わずに両腕で震える全身を抱いて蹲る。
 それは本能的な行動だった。

 視界が歪んでいる。
 今まで信じていた大事な何かが、根こそぎ崩されてしまったような、そんな。
 息が、上手くできない。

 あんな僅かな小匙程度の魔力で――こんなにも暴力的に絶望を理解させるなんて。
 あんなものがあっていいはずがない。
 あんなおかしなものが、この現実に存在して良いはずがない―――!

 アレは、一体―――?


「……自転車に揺られる衝撃でちょっとだけ封印が解けちゃったみたいだね。本人は気にしてないみたい、ううん、気付いてないのかな?」


 私の代わりに愛車を支えながら会長は知った風に呟く。
 悪魔のような笑みを浮かべたまま、まるでなんてことはないように。

 同じものを見ているはずなのに。
 面白いものを見つけた、と。
 彼女は、そんな認識でしかないような表情をしている。


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