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ミセ*゚ー゚)リ 怪異の由々しき問題集のようです

521名も無きAAのようです:2013/08/05(月) 04:12:11 ID:kLA0APMA0
【―― 0 ――】


「―――『人一日に千里を往くこと能わず、魂能く一日に千里をも往く』っと」


 会長さんはいつものように窓の外を見ながら、いつものように知った風に呟いた。

 彼女の嫌いな儒教の説話の一節だ、「范巨卿鷄黍死生交」という話に出てくる言葉。
 ……もしかすると会長さんとしては漢語文学ではなく、古文の作品の方から引用したつもりなのかもしれない。
 その漢文を元にした物語――『雨月物語』より「菊花の約」。

 それはある男が親友と会うという約束を果たす為に幽霊となるお話だった。
 情と約束の重さを教える為の草紙。


li イ*^ー^ノl|「儒教は嫌いなんじゃなかったんですか?」

「嫌いとは言ってないよ。僕には合わないと思ってるだけ」


 言葉の意味は、自分以外の人には合う人間もいるだろう、ということ。
 会長さんが思い浮かべている彼等のように。


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