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ミセ*゚ー゚)リ 怪異の由々しき問題集のようです

382名も無きAAのようです:2013/07/07(日) 03:14:02 ID:FOBxL5ZQ0
【―― 14 ――】


 『未必の故意』――とは法学上の用語で、結果の実現が不確実ながらそれを容認した状態のこと、だ。
 それだけではイマイチ伝わりづらいが、俺がこの知識を仕入れた時と同じように――つまりは推理小説風に説明すれば幾らか分かりやすくなるだろうか。

 ――踵の折れやすくなったヒールを履かせること。
 ――落ちやすそうな場所に連れていくこと。
 ――食中毒になりそうな食べ物を冷蔵庫の中に置いておくこと。

 そういった風に、必ず起こる犯罪結果ではないけれど恣意的にそれを行い、また起こりうる結果を容認したことを「未必の故意」なんて呼ぶ。
 あるいはもっと直接的に『未必の殺意』と。
 狙った相手が死ぬ確率を高めることによって長期的に、偶然を作用させて殺人を成功させること。

 こういう犯罪は犯人を捕まえることどころか犯罪として立証すること自体が難しい。
 だってヒールをプレゼントすることもデートで高台に行くことも相手の家に賞味期限の切れそうな食品を置いておくことも、どれも犯罪ではないし、故意かどうか分からないのだから。

 蓋然性犯罪やプロバビリティーの犯罪と呼ばれる「殺意の証明が極端に難しい殺人行為」――完全犯罪に最も近い殺人。


(-、-トソン「―――たとえば、」


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