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( ^ω^)時計の国とラノベ祭のようです
1
:
名も無きAAのようです
:2012/11/21(水) 18:51:20 ID:ksyKNxfAO
ラノベ祭参加作品
全部の絵を使うつもり
挿し絵的な使い方になるので、申し訳ないが希望タイトルや希望ジャンルは大体無視する形になりそう
一回使った絵をまた別のシーンで使ったりするかもしれない
長くなりそうので4つか5つくらいに分ける
2
:
名も無きAAのようです
:2012/11/21(水) 18:52:48 ID:I8oOV45UO
ついに来たか全使用
3
:
名も無きAAのようです
:2012/11/21(水) 18:53:53 ID:ksyKNxfAO
寂しがりの魔法使いが、ある日、魔法の国を飛び出していってしまいました。
しかし、よその国に行こうにも、魔法使いは世界中の嫌われ者。
ひっそり森の中で暮らすことにしました。
けれどもこの魔法使いは寂しがりでしたので、やがて孤独に耐えきれなくなり、
人を招くため、森の西側に大きな建物を作りました。
はてさて、どうしたら人が来てくれるでしょうか。
温かい飲み物を飲みながら、魔法使いは考えます。
【ttp://boonrest.web.fc2.com/maturi/2012_ranobe/e/143.jpg】
黒い飲み物(コーヒーというそうです)にミルクを入れると、黒は茶色へ変わりました。
ミルクを入れれば入れるほど、茶色は柔らかな色へ。
それを見つめ、思いました。
('、`*川(絵の具みたい)
魔法使いは絵を集めるのが大好きでした。
とりあえず、たくさんの絵画を建物の中に飾ってみます。
そうすると、まるで美術館のようになりましたから、
魔法使いは展覧会を開くことにいたしました。
これなら人が来てくれます。
4
:
名も無きAAのようです
:2012/11/21(水) 18:55:59 ID:ksyKNxfAO
しかし美術館と呼ぶには、絵が足りません。
魔法使いは自分で絵を描き、それを飾っていきました。
('、`*川「これならきっと、たくさんの人が楽しんでくれる。
そうだ、お茶とお菓子も用意しないと」
そうして魔法使いは、自分が魔法使いであることを隠し、美術館を開きました。
一日目は、屋敷の中がいっぱいになるくらいのお客様が来てくれました。
お茶とお菓子を振る舞い、魔法使いはにこにことお客様を眺めます。
「何だ、気持ち悪い絵だなあ」
「このお茶、紫色だ。捨ててしまおう」
「お菓子も真っ青。食べたくないわ」
絵もお茶もお菓子も、魔法の国では普通のものでしたが、
この国の人々には合いませんでした。
5
:
名も無きAAのようです
:2012/11/21(水) 18:57:24 ID:ksyKNxfAO
二日目、三日目、一週間、一月。
日に日にお客様は減っていき、やがて、誰も美術館に来なくなりました。
('ー`*川「明日は来てくれるかなあ。もっと美味しいお菓子を用意しておこう」
にこにこ、魔法使いはお客様を待ち続けます。
みんなに気持ち悪がられているなんて、これっぽっちも知りませんでした。
「明日は来てくれるかなあ。明日は──」
# # #
6
:
名も無きAAのようです
:2012/11/21(水) 18:58:40 ID:ksyKNxfAO
この世はあまりにも虚しい。
('A`)「……縄は、これで大丈夫だな」
街の外れの、今や人の出入りがないビルの中。
そこで、彼はぽつりと呟いた。
('A`)「うっし。……吊るか」
椅子の上に立ち、目の前にぶら下がっている、縄の輪を見つめる。
これに首を引っ掛けて椅子を蹴り倒せば、それで終わる。
後は惨めに揺れるだけ。
縄を見たまま、ぼうっと、過去の記憶を巡らせる。
関わってきた人々の顔。
住んでいた家。
成功したこと。失敗したこと。
('A`)
脳内で繰り広げられていた映像が崩れる。
風景が歪み、境界線が曖昧になり、空は欠け、色が失せていく。
大して仲も良くなかった人間の顔が崩れて、黒目が液体になって流れ落ちた。
【ttp://boonrest.web.fc2.com/maturi/2012_ranobe/e/46.jpg】
7
:
名も無きAAのようです
:2012/11/21(水) 18:59:51 ID:UGQr2aY60
え……まじすか!?
8
:
名も無きAAのようです
:2012/11/21(水) 19:00:30 ID:ksyKNxfAO
身震いする。
('A`)(早く死のう)
別に、死なねばならぬ程の事態に追い詰められたわけでもない。
ただ彼は、人より陰気な性格をしていた。
ちょっとしたことで気が滅入ってしまう。
仕事が無くなったのも、家賃が払えないために家を追い出されたのも、
その気になれば、いくらでも挽回出来ることだった。
しかし彼は、いつものネガティブさを存分に発揮して、あっさり死を決意したのであった。
帽子を深く被り、視界を狭める。
一度深呼吸をし、彼は縄を掴むと首元へ輪を掛けた。
椅子を蹴る。
喉を襲う圧迫感。
苦しいのか苦しくないのかは分からなかった。
頭の中で思考が駆け回っていたような気がするし、何も思い浮かんでいなかったような気もする。
何も分からない。
ただ、生暖かい感触が頬をなぞっていったので、涙が出たのだということは感覚的に悟っていた。
9
:
名も無きAAのようです
:2012/11/21(水) 19:01:59 ID:ksyKNxfAO
(;A;)(ああ──)
意識が切れそうになった──その瞬間だった。
急に圧迫感が消えた。
体が持ち上がる。
わけが分からぬまま、後方に体を引かれて。
ずるり、帽子が外れ、視界が開けた。
(;A;)「……え?」
川 ゚ -゚)「犬を探しに来てみれば、とんでもないものを拾ってしまったな」
事態を理解するのに、1分は掛かっただろうか。
立て直されたのであろう椅子の上で、彼は、見知らぬ女性に横抱きにされていた。
自殺は失敗したのだ。
【ttp://boonrest.web.fc2.com/maturi/2012_ranobe/e/68.jpg】
10
:
名も無きAAのようです
:2012/11/21(水) 19:04:37 ID:ksyKNxfAO
(;A;)「あ、あう、」
川 ゚ -゚)「まったく……私が来ていなければどうなっていたか」
「クー! わんこ捕まえたお!」
川 ゚ -゚)「そうか、今行く!」
別の部屋から男の声がした。
女性は声に答えて慎重に椅子を下りる。
そっと彼を床に座らせて、息をついた。
川 ゚ -゚)「何があったかは知らんが、悩みでもあるなら、死ぬより先に相談してみたらどうだ」
(;A;)「相談……」
川 ゚ -゚)「ああ」
彼女の口元が、ゆるりと動く。
川 ゚ー゚)「我ら、『ツンちゃんのお悩み相談室』。是非とも御利用くださいませ」
さて。
彼は前述したように、ちょっとしたことで気が滅入ってしまう人間である。
それでいて──ちょっとしたことですぐに元気を取り戻す人間でもあった。
11
:
名も無きAAのようです
:2012/11/21(水) 19:05:23 ID:ksyKNxfAO
(;A;)
一度はモノクロになった世界が、まるで、天才画家に着色されたかのように色を取り戻す。
(;∀;)
彼は思う。
「こんなに綺麗な人は初めて見た!」。
「人生まだまだ捨てたもんじゃねえや!」。
「世界って何て素晴らしいんだ!」。
川 ゚ー゚)「分かったか?」
(;∀;)「はい!!」
こうして彼は死ぬのをやめた。
もはや笑い話である。
# # #
12
:
名も無きAAのようです
:2012/11/21(水) 19:06:16 ID:ksyKNxfAO
今日も世界には4つの国があって。
今日も4つの国は世界を共有する。
( ^ω^)時計の国とラノベ祭のようです
.
13
:
名も無きAAのようです
:2012/11/21(水) 19:06:28 ID:AzUIyUiwO
これはwktkせざるえない
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