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( ^ω^)百物語のようです2012 in創作板( ω  )

197名も無きAAのようです:2012/08/20(月) 01:42:55 ID:CIdRmbio0

 たとえデレが小さな六歳の子供であっても、それを背負うブーンもまた九歳の子供。
 疲弊した状態でのおんぶは決して楽では、いや、むしろ無理をしている以外の何物でもない。

 しかしデレを降ろす選択肢はなかった。
 降ろせば腰を抜かしているデレは走れない。
 置いて逃げるという考えが無い限り、背負って走る他無い。
 ブーンはお兄ちゃんだから、妹を守らなくてはいけないのだ。

 デレに携帯電話を持たせ、足元を照らして貰って走り続けると、目の前に細い山路が現れた。
 山菜を取る地元の人がたまに使うような、道とも言えない道だったが、二人にとっては希望の道だった。

( ;^ω^)(どっちが正解だお…?)

 目の前を横切る道を、左へ行くか、右へ行くか。

ζ(゚、゚;ζ 「おにいちゃん!みぎ!みぎ!」

( ^ω^)「お?右に行くのかお?」

ζ(゚、゚;ζ 「ちがう!みぎからきてる!」

 はっとして右を見ると、先程の男が足音を忍ばせ近づいて来ていた。
 デレがライトを向けたので顔がはっきりと見えた。
 目が腫れて潰れた、毛むくじゃらの醜い顔が、そこにあった。


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