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( ^ω^)百物語のようです2012 in創作板( ω  )

184名も無きAAのようです:2012/08/20(月) 01:32:30 ID:CIdRmbio0

/ ,' 3 「何?!ブーンとデレが帰えってこない?!」

J(;'ー`)し 「そうなのよ、二人で蝉を取るって言って出て行ったっきり…」

/ ,' 3 「ぬう…」

J(;'ー`)し 「お父さん…」

/ ,' 3 「…自治会の皆にも探すのを手伝ってもらおう。ワシはプギャーのところに行ってくる」

J(;'ー`)し 「じゃあ、私はもう一度裏の山を…」

/ ,' 3 「ああ、お前まで居なくならん用に気をつけろ」

 日が沈みかけ、辺りは夜の気配を漂わせ始めていた。
 道沿いの民家から漏れたカレーの匂いが食欲を刺激するその時間に、村のまとめ役、荒巻スカルチノフは額から汗を垂らす。
 目どころか心臓を鷲掴みにされても痛くないほど溺愛する孫が、行方不明になったのだ。

 すぐさま村の全ての家に電話が走り、捜索が開始される。
 土地は広く、人は少ないこの村で子供を探すには、力を合わせるのが一番なのだ。

/ ,' 3 「ブーン…デレ……」

 荒巻をより不安にさせるのは村に伝わる神隠しの言い伝えだった。
 言い伝えは悪いものだけではないが危険なことには変わりなく。
 どこにでもある眉唾の伝承と言えばそれまでだが、実際記録では過去に十数人が失踪しているため、気が気では無い。

 今は自身も走り回りながら、孫の無事を祈る他なかった。
 
 * * *


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