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从 ゚∀从は鋼鉄の処女のようです Яeboot
51
:
◆fkFC0hkKyQ
:2012/07/26(木) 09:13:06 ID:pisun.Qw0
唐突に水を向けられ、手元のグラスから顔を上げる。
ファンデーションや頬紅をべたべたに塗りたくった、五十路前の中年ママのどぎつい顔が、俺を覗きこんでいた。
('A`)「――ん?ああ、いや、すまん。聞いてなかった」
∬´_ゝ`)「ンモー、まーたコレよ。コレ。コレだからアータは女の子にモテないのヨ!」
从 ゚∀从「それだけが原因ではないだろうがな」
('A`)「――るせえ。ほっとけ」
∬´_ゝ`)「モー、ヤーダー!コーワーイー!」
酒に焼けてしわがれただみ声で芝居めかすと、常連客達から“姐者”と呼ばれるくたびれたママは、自分の手元の芋焼酎を一息に煽った。
抑えめの照明がカウンター席とホールに二つばかり設置された店内には、客達がグラスを傾けてささやかな享楽を楽しむ音がぼんやりとまどろんでいる。
日付変更間際のバー「コシモト」は、居酒屋特有の騒々しさや、洒落込ましたバーの気取ったようなところとは無縁の独特な雰囲気を、今夜も保っていた。
∬´_ゝ`)「……デネ、コレがその時の指輪」
姐者がカウンター向うのシンクの縁から飾り気のないシルバーリングを取ってくると、俺の右隣に座るハインリッヒの前に置く。
仄かな電球照明を受けて鈍い光を照り返すリングは、長い年月の中で随分と摩耗してしまっているようで、内側に刻まれていたであろう二人の名前は掠れて読めない。
未だにこの“姐者”の本名を知らない俺だが、今回もそれを知る機会は無さそうだった。
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