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从'ー'从ブーン系小説&イラスト練習総合案内所

660名も無きAAのようです:2012/05/09(水) 22:30:31 ID:6OmJ6fEE0
第107話 ◆azwd/t2EpE :2008/09/22(月) 22:45:01.04 ID:9jA+QYFf0
( ’ t ’ )(いい寒鰤が手に入ったことだし……)

 次は昆布と鰹節を買い求めた。
 その他、白菜や椎茸、大根や人参、葱などを次々に銭と引き換えて袋に入れていく。
 最後に、小振りの銅鍋を手に入れてから、町を離れた。

 町から五十里ほど、馬で駆ける。
 雪化粧を施し終えた森に入って、雪の積もっていない場所に腰を下ろした。

 風除けを作ってから火を熾し、鍋を掛けた。
 水と昆布をまず煮込んでから、鰹節を投入する。

 煮立つのを待つ間に、野菜を細かく切り分けて、寒鰤を捌いた。
 火が通りやすいよう、寒鰤は薄めに切る。
 少量の酒を混ぜ込み、十分に出汁の取れたところで、野菜と寒鰤を鍋に落とした。

 鍋からは湯気が放たれ、ぐつぐつと音が立っている。
 昆布と鰹節の匂いが鼻を満たした。

( ’ t ’ )(……よし)

 寒鰤と野菜が煮えたところで、鍋から引き上げて食した。
 出汁がよく取れていて、食材に味がしみ込んでいる。
 特に寒鰤はやはり、見こんだとおり、脂が乗っていて旨かった。

 料理は、ベルの従者だった頃に毎日やっていた。
 本来は給仕の仕事だが、とにかくベルのために働きたい一心で、無理やり仕事を貰っていた。
 味付けの好みは今でも思い出すことができる。




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